最後は「面白い」を
ちゃんと評価してくれる
先輩たちがいる
北野 貴章
ビジネスソリューション本部 コンテンツ編成局第1制作部
バラエティ総合演出・プロデューサー
仕事内容を教えてください。
『しくじり先生』や『にゅーくりぃむ』『東京BABY BOYS 9』『しくじり学園 お笑い研究部』等のバラエティ番組の演出&プロデューサーをしています。僕の仕事はまだ誰もやってない「面白いこと」を見つけて「カタチ」にすることです。まずは番組の企画を考えて、誰にその企画をやってもらうかを作家さんやスタッフと話し合って、出演者と打合せをして、台本にしていきます。そしてその設計図をもとにスタジオで収録して、芸人さんや出演者が面白くしてくれた映像を編集してテレビでオンエアする。その全部を指揮していくのが僕の仕事です。大変だけど、めちゃくちゃ楽しいですよ!
どんな学生でしたか?
学生時代は映画を撮っていました。昔からS Fやアクション、ホラーやコメディなど観客をドキドキさせてくれるハリウッド映画が好きで「いつか自分もあんな作品が作りたい!」と想いを馳せながら好きなことばっかりしている学生でした。映像ってドラマにしろバラエティにしろ一人では作れないのが魅力で、自分の頭で思い描いていた以上のことが現場で起こります。出演者とスタッフのベクトルが同じ方向に向いた時に奇跡的にすごいモノが生まれたりする。このことに気付けたのが学生時代に映画を撮っててよかったなと思うことです。ちなみに僕の一番好きな映画は「Back to the Future」。落ち込んだり悩んだりした時に見返すと必ず元気がもらえます!
今までの仕事で最も印象に残っている出来事は何ですか?
入社2年目で通った企画で『未来ディレクター吉村』という番組をやらせてもらったことです。「2055年の未来から現代にタイムスリップしてきた主人公(平成ノブシコブシの吉村崇さん)がテレ朝100周年特番を成立させるため現代(2012年)で奮闘する」という番組なのですが、今までで一番大変だったのがこの番組です。1ヶ月くらい家に帰った記憶がなくて、最後の7日間は一睡もせずの徹夜で死にかけました(笑)今考えるとヤバいですが、この番組で吉村さんと仲良くなり、この時一緒にやったスタッフとは今でも一緒に仕事する仲間になりました。何よりこんな変な企画を通してくれた当時の部長の懐の広さに感謝だし、この経験が僕の今の番組作りの根幹を支えてくれてます。
テレビ朝日に入ってよかったなと思うことは何ですか?
テレ朝はこう見えて粋な会社です。今のテレビって規制やしがらみだらけとよく言われますが、テレ朝には最後は「面白い」をちゃんと評価してくれて支えてくれる先輩たちがいます。それが入ってよかったなと思うことです。
『しくじり先生』は入社3年目に考えた企画で、レギュラーになるまでに計3回トライアル特番の放送がありました。でも実はレギュラーのかかった3回目のオンエアは視聴率がそんなによくなかったんです。それでも「この企画は面白いからやろう」と背中を押してくれた先輩たちがいたから今の『しくじり先生』があります。「北野が言うなら面白そうだからやってみれば?」と言ってくれる先輩がいるのがテレ朝のバラエティ班です。
仕事終わりや休みの日は何をしていますか?
最近はリアル脱出ゲームにハマってるので時間があったら謎解きに出かけています。あとは映画や舞台を観に行ったりゲームをしたり。ちなみにリアル脱出ゲームはエンタメが詰まっていてめちゃくちゃ面白いので、行ったことがない方は行ってみてください。このコンビニエンスな時代に、時間を決めて、友達を集めて、人生で一回しか出来ない体験を提供するという、時代と逆行しているゲームですが、それが逆にプライスレスな最高の体験につながります。僕は謎解きにハマりすぎて、去年『Xからの挑戦状』や『しくじり学園からの脱出』という謎解き番組を作ってしまったくらいです。
あ、「趣味を仕事に活かせる」のもこの仕事の面白いところだと思います。
学生へのメッセージをお願いいたします。
本当に自分がやりたいこと、挑戦してみたいことがある方にとって、テレビは物凄く楽しくてやりがいのある仕事だと思います。今の時代YouTubeとかのネット動画の方がテレビより自由だし、好きなことが出来るし、成功したら儲かるのですが、僕がテレビってやっぱいいよなと思うのは、一流のタレントさんや作家さん、カメラマン、美術さんたちと仕事が出来ることです。自分が考えた妄想を100倍面白くしてくれる可能性があるのがテレビの最大の魅力です。たくさんの人を笑わせたい、おもろいものを作りたい!そんな情熱がある方と一緒に仕事ができたらいいなと思っています。