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技術の仕事

重藤 貴志

運用統括センター
立命館大学 理工学部 情報学科 卒業

自己紹介

はじめまして。技術局運用統括センターの重藤 貴志です。
運用統括センターとは、テレビ朝日を支えるあらゆる技術をその名の通り運用面で統括する部署で、私は照明を中心に現場技術のマネジメントを担当しています。
大学で照明のことは勉強しておらず、Mixed Reality(複合現実感)技術を映画等で用いられるPreViz(CGによってVFXやカメラワークをシュミレーションするソフト)に活用する研究を行っていました。
幼い頃から生粋のテレビっ子で、あるとき観ていた「ミュージックステーション」で知らぬ間にその歌の世界に引き込まれ、それがカメラワークや照明、音声によるものだと気付いたときにテレビの技術というものに強く興味を抱くようになりました。それからはテレビを違った角度でも見るようになり、面接中はあの番組のカメラワークはどうだとか偉そうに言って、それをプロの方に聞いてもらえるのが単純に楽しかったという記憶があります。就職において重視したことは、いくつになっても感動できる環境で働きたいということで、その感動を人にも届けることのできるテレビの仕事はまさに理想的でした。

学生時代に学んだことを生かしてこんな仕事をしています

最近ではリオデジャネイロオリンピックに現地技術スタッフとして参加しました。現地に行くスタッフは少人数で0からスタジオとサブを構築する必要があり、お互いが自分の専門以外も担当しながら長期間を乗り切ります。今大会は治安も悪く大変なことも多かったのですが、世界一の感動を目の前で感じ、それを地球の裏側まで届けられるという、まさにテレビ局に入りたいと思った動機そのものの仕事ができ、一生忘れられない経験となりました。
照明というとただ明るくしている印象かもしれませんが、美術がセットをデザインするのと同じで、番組ごとに照明もデザインをしています。「ミュージックステーション」ではさらにそれが曲ごとになり、映像の違いでその歌が人に与えるイメージは随分と変わってきます。なんとなく見ている映像に知らず知らずにのめり込んでしまう。そんなテレビの中の世界観を創りこむのが仕事です。デザインというとセンスが問われますが、自分が格好いいと思うものが正解ではないこともあります。この曲でアーティストは何を表現したいのか、視聴者はどう感じるのか、1つの曲に関わるあらゆる人の感性を考え、それに自分の感性をぶつけていく。感情や空気感といったものも映像や音声で伝える。これが難しくもあり楽しくもあるテレビ技術の醍醐味です。

最近では照明ですらネットワークを介して制御するようになり、そのような知識は今後益々必要となってきますが、それらは入社後でもある程度は勉強できますし、技術は日々進歩するので勉強せざるを得ません。私が学生時代の経験で何よりも生きているなと感じることは、あえてひとつの分野に固執しすぎず、半ば無理矢理にでも様々な事に興味を持ち、それを体験してきたことです。向き不向き、好き嫌い含めて様々な経験をし、いろいろなタイプの人と出会い、自分の感性や人の感性を知ることができたのが今の仕事に一番生きているなと感じます。

リオデジャネイロオリンピックでの1日

4:00
起床まずはブラジルコーヒーで目を覚まします。
宿泊は普段現地の方が居住するコンドミニアムを借用し共同生活。
5:00
IBC(国際放送センター)内にあるテレビ朝日スタジオ 集合IBCには世界中のテレビ局のスタジオが集結。
「ボンディーア(ポルトガル語でおはよう)」と現地の言葉で各国のテレビマンと挨拶を交わしながら出勤します。
5:30
競技中継 当日技術打ち合わせこの日の中継はゴルフ会場とレスリング会場からの中継に加えスタジオを使用した演出もあり、少人数でも最高の中継をするために人と機材の動きを細かくチェックします。
6:00
リハーサル出演者の具体的な立ち位置や動きを確認。専用回線がない場所からの中継は電波を使用して映像、音声を届けるため本番を想定して受信状況を入念にチェックします。
7:00
OAスタートこの日はゴルフ、レスリングとトータル9時間の生放送。
浜口京子さんから「気合いだー!!」の激励を頂戴し、出演者とスタッフ一丸となりまさに気合いで乗り切ります。
12:00
昼食OAの隙間をぬって食べられるように、日本から持ち込んだお米で美味しいおにぎりを頂きます。
16:00
OA終了達成感で出演者、スタッフみんなの絆が深まります!
17:00
日本選手を応援時間に余裕があれば実際に会場に行って日本選手の活躍を全力で応援します。
19:00
「グッド!モーニング」中継日本は朝の7時。出勤前の視聴者にその日の競技結果などホットな情報をお届けします。
20:00
夕食時間があればIBC内にある食堂へ。時間がないことが多いため、ほとんどは日本から輸入したカップラーメンとカレーの繰り返し。繊細な日本食の味が恋しくなります。
21:00
メダリストインタビュー、生中継その日メダルを獲得した選手がIBCにある各局のスタジオを順番に訪れてインタビューを行います。その模様は情報番組内で生中継されたり収録します。すべてを出し切り嬉しさや悔しさ等様々な感情を抱いている選手の表情を見ていると、仕事をしながらも胸が熱くなります。
23:00
「ワイドスクランブル」生中継競技結果だけでなく、リオデジャネイロの生活や治安など様々な視点で現地の情報をお届けします。
1:00
帰宅、就寝

就職活動中のみなさんへのメッセージ

技術というと機械やパソコンと仕事をしている印象が強いかと思いますが、テレビの技術は人と人とで成り立っています。
技術者同士もそうですし、ディレクターや出演者、視聴者の心を動かすにはどんな映像、音声を届ければいいのか、そんなことをいつも考えています。
マニュアルのある機械の事を理解するよりも、個性のある人間の気持ちを理解する方がはるかに難しいですが、それを映像や音声で表現するのがテレビ技術の仕事でもあります。伝わった!届いた!と感じたときのあの感覚は最高です。感性が研ぎ澄まされている学生の今だからこそ、ぜひ様々なことに挑戦しその感性を磨き上げてください!