社長定例会見
西新社長 社長会見(9月29日)の要旨
2026-09-30
※社長冒頭発言
西社長:まず視聴率から報告する。おかげさまで、今年度の上半期、そして7月クールともに個人では全日・ゴールデン・プライム三冠を獲得することができた。また、世帯でも全日とプライムがトップ、ゴールデンも民放1位と、多くの視聴者の皆様にご覧いただいたことを改めて感謝申し上げる。
この7月クールを振り返ると、「報道ステーション」、「サタデーステーション」、「有働Times」とテレビ朝日独自のプライム帯のニュースベルトをはじめ、朝、昼、そして夕方と全ての報道・情報ベルト番組が好調に推移して、タイムテーブル全体を牽引してくれたことが、大きな原動力だと思っている。そして、ドラマでは7月クールもベスト5に「大空港~GATE24~」、「大追跡~警視庁SSBC強行犯係~Season2」、そして「クロスロード~救命救急の約束~」と、この3つのドラマがランクインしており、さらにバラエティでは、週末の「ザワつく!金曜日」が全てのバラエティ番組の中で現状1位で推移するなど、各ジャンルでしっかりと数字を伸ばしていることが好調の要因かと思う。
そして、10月クールには、サッカーの国際親善試合「MIZUHO BLUE CHALLENGE THE KALLANG FOOTBALL SERIES SINGAPORE日本×ブラジル」、野球では「日本シリーズ」、そして「フィギュアスケートグランプリシリーズ/ファイナル世界一決定戦2026」と、大型スポーツ中継をたくさん控えているので、ぜひご期待いただければと思う。
続いて、東京ドリームパークについて。3月27日の開業からちょうど半年を迎えた。主力のSGCホール有明、EXシアター有明をはじめ、「100%ドラえもん&フレンズin東京」それからゴッホの名画のデジタルアート「レーヴ・デ・リュミエール」など、すべての施設が大変ご好評をいただき、おかげさまで開業から180日間で165万人と、当初目標の130%という力強いペースで推移している。こうした最先端のエンターテインメントコンテンツをお届けするだけでなく、地域との交流を通じたリアルな熱狂を提供する取り組みも始めており、今年8月には江戸三大祭りの一つとして知られる富岡八幡宮例大祭の神輿連合の皆様にご協力いただき、当パークを起点とした町神輿の巡行が実現している。こうした地域の皆様との深い交流を育み、共に盛り上げていける関係性を築けていることも大変嬉しく思っている。
放送・配信に加え、リアルな体験価値を提供する新たな事業として、東京ドリームパークの魅力をさらに高めて、多くの方々に愛していただける施設へと育てていけるよう、引き続き全役職員が一体となって、この新しい挑戦に取り組んでまいりたいと考えている。
※視聴率状況について
寺田取締役:視聴率の最新状況について報告する。個人全体視聴率の年間は全日が3.4%、ゴールデンが5.2%、プライムは5.2%で3区分で1位となっている。世帯視聴率の年間は全日が6.2%で1位、ゴールデンが8.7%で2位、プライムは8.9%で1位という状況である。続いて年度視聴率は、個人全体は全日が3.3%、ゴールデンが5.0%、プライムは5.1%で3区分で1位。世帯視聴率は全日が6.1%で1位、ゴールデンが8.5%で2位、プライムは8.7%で1位という状況になっている。続いて今後の予定となる。まず今夜だが、前回ご好評いただいた「有働イノッチの探険!世界遺産」の第2弾を放送する。今回はトルコの世界遺産ギョレメ国立公園とカッパドキアの岩石遺跡群を訪ねて、壮大な自然や絶景を圧倒的なスケール感でお届けする。続いて、10月改編でスタートする新番組「絶景&世界遺産 火曜の良純孝太郎」だが、10月13日の初回を3時間スペシャルでお送りする。目玉企画として、親しい芸能人が2人1組で海外の世界遺産を巡る“世界遺産ふたり旅”企画も新たに始動する。ドラマは、金曜ナイトドラマプレミアム「真田十勇士 SHADOWS OF THE TEN NINJA」ではSnow Man岩本照さんを主演に迎えて、壮大なスケールで描く忍者アクション時代劇を世界へと発信していく。また、土曜夜のファミリー層にお楽しみいただける時間帯に「サタデードラマ10」というドラマ枠を新設する。その第1作として榮倉奈々さんと赤楚衛二さんのW主演による「あにいもうと」をお届けする。このほか、水曜よる9時枠ではシリーズ25作目を迎えた、水谷豊さんと寺脇康文さんの黄金コンビによる「相棒 season25」。木曜ドラマ枠では、松下奈緒さん主演、中園ミホさん脚本の医療ドラマ「アナログナース~デジタルってなんなんだよ!?~」など、キャスト、脚本ともにテレビ朝日が自信を持ってお届けできるラインナップとなっている。最後にスポーツだが、10月5日に「キリンカップサッカー2026」を放送する。15年ぶりの優勝を目指す森保ジャパンの熱い戦いをお伝えしていく。また、10月からはフィギュアスケートグランプリシリーズが開幕する。今年のミラノ・コルティナオリンピックで脚光を浴びた銅メダリスト中井亜美さんや、満を持してシニアデビューとなる島田麻央さんなど、新時代を担う選手たちの活躍を余すところなくお届けしていく。ご期待いただければと思う。
※営業状況について
橋本常務:前回の定例会見から2ヶ月ほど経っているため、まずは7月と8月の確定数字を報告する。9月の状況は、上期の決算との兼ね合いがあるため、今日は控えさせていただく。ご理解いただきたい。
それでは、7月の数字からだ。タイムは前年比で93.8%、スポットは70.1%で、トータルは
80.5%で確定している。8月については、タイムは前年比で93.8%、スポットは72.2%、トータル82.2%という結果だ。
まず、タイムについてだ。今年の7月・8月は、昨年放送した「MLBオールスターゲーム」や「世界水泳シンガポール」「FIBAアジアカップ」といった大きなスポーツ物件が無かったため、その分の売上を下げた格好だ。売り上げ計画との見合いにおいては、4月改編セールスを順調に進めることができているため、概ね計画通りに進んだ。
続いてスポットについてだ。第1四半期に続き、7月・8月も非常に厳しいセールスを強いられた。中東情勢の影響が大きく、食品、飲料、トイレタリーを筆頭に幅広い業種で広告出稿を控える企業があったように感じている。ただ、スポットのシェアは、やや上昇傾向にある。7月以降は第1四半期の水準を2ポイント近く上回って推移している状況だ。
最後に、10月の状況について簡単に報告する。
タイムは、10月改編セールスも一段落し、現在はキリンカップサッカー、フィギュアスケートグランプリシリーズをはじめ、当社恒例のスポーツ単発のセールスに注力している。スポットは、市況が改善に向かっている実感を持つには至っていないが、自助努力で伸ばせる部分もあると思っている。今後も前向きに取り組んでいく考えだ。
※放送外収入について
板橋専務:まず冒頭、社長からもあった通り、東京ドリームパークについて。開業から半年が経ち、来場者は165万人を超え、有明に新しい人の流れをしっかりと作ることができたと考えている。記者の皆様にも都度情報発信をしていただいたことに、この場を借りて御礼申し上げる。また、いよいよ明日、半年間の会期の最終日を迎える「100%ドラえもん&フレンズ in 東京」だが、来場者数は9月28日時点で33万人超となった。本施設の開業以来、常にお客様が絶えない人気コンテンツであり、来場者数を大きく牽引したキラーコンテンツの一つであったと考えている。大変感謝している。続いて、イベントに関する報告である。まず1つ目は「高嶋ちさ子のザワつく!音楽会&昭和歌謡祭」だ。「音楽会」は今年で6回目、「昭和歌謡祭」は3回目の開催となるが、9月12日・13日の福岡公演からスタートし、大盛況のオープニングとなった。今後、大阪、宮城、東京、愛知へと巡回していくので、期待していただきたい。2つ目は、朗読劇「ハロルドとモード」である。黒柳徹子さん主演で2020年から舞台化されてきた作品であり、少年ハロルドと79歳の女性モードがふとしたきっかけで恋に落ちる心温まるラブストーリーだ。今回、7代目となるハロルド役はKEY TO LITの岩﨑大昇さんが務める。3つ目は、VTuber初の大規模公式展覧会となる「hololive展 Grand Reception ~感謝を込めた招待状~」についてである。先ほど触れたドラえもん展を開催していた7階イベントスペースの次のコンテンツとして、10月10日から開催する。63名のVTuberが一堂に会し、ファンが盛り上がる施策を多数展開する予定だ。なお、本展については記者内覧会も開催予定であるため、ぜひ足を運んでいただきたい。
続いて、グローバル展開に関してご報告する。大ヒットドラマ「ドクターX」の韓国版リメイク作品、タイトルは「ドクターX~白衣のマフィア~」が10月9日からいよいよ韓国SBSにて放送開始となる。この作品は、テレビ朝日が韓国の大手制作プロダクション、スタジオドラゴンにリメイク権をライセンスしたもので、韓国での放送後には日本を含めたグローバルでの配信展開も決定している。主人公の天才女性外科医役を、大ヒットドラマ「涙の女王」で主役を務められたキム・ジウォンさんが演じるほか、多くの実力派キャストが出演する。すでに現地でも高い評価をもらっていると聞いている。また、同じく韓国では、テレビ朝日で放送したドラマ「リーガルV」のリメイクも人気俳優イ・ジェフンさん主演で決定していて、ただいま制作が進んでいる。ドラマのリメイクという形で、テレビ朝日IPのグローバル展開も続々と進んでいる。最後に、映画ドラえもんの海外興行の最新状況について報告する。この10月からインド、フランスの2カ国でともに初となる劇場公開が決定している。まずは春に大ヒットした「映画ドラえもん 新・のび太の海底鬼岩城」が、インドで10月2日から劇場公開をスタートする。これに先立って、9月26日にムンバイでプレミアム試写会を行い、多くのお客様に来ていただき大盛況となった。10月2日からの本公開でも、多くのインドのお客様にご覧になっていただけることを期待している。さらに、10月7日からはフランスにて同じく「映画ドラえもん 新・のび太の海底鬼岩城」の劇場公開がスタートする。こちらも初の劇場公開ということで、現地でも多くの注目を集めている。さらに、10月9日からはスペイン、こちらは長く劇場公開しているが、「映画ドラえもん のび太の絵世界物語」が公開予定となっている。引き続き、世界各国でドラえもんの劇場公開が予定されているところだ。
※TELASA、ABEMA、出資映画について
寺田取締役:TELASAの会員数は引き続き順調に推移している。8月は「テレビ朝日・六本木ヒルズ SUMMER FES 2026」と連動したEXシアターでの「こじ研」、「スポンジ・シノ」、「ニカゲーム」に加えて、FRUITS ZIPPERの番組イベント、さらにロサンゼルスで行われた韓国文化の祭典である「KCON LA」の生配信・アーカイブ配信が多くの視聴者に楽しまれた。TELASA独占でのTREASUREのライブ配信が好調だった。10月については、地上波バラエティ番組と連動したオリジナルコンテンツの配信に加え、10月クールの新ドラマとも連携し、スピンオフコンテンツを制作する。また生配信にも力を入れ、さらなる会員数の拡大を目指していく。続いてABEMA関連。ABEMAのWAUは、現在平均2,700万前後で推移していて、高い水準を維持している。「シャッフルアイランド」「今日、好きになりました。」などの恋愛バラエティやアニメ、将棋、そしてニュースも視聴を伸ばす要因となっている。続いて出資映画だ。「映画クレヨンしんちゃん 奇々怪々!オラの妖怪バケ〜ション」は興行収入28億円を突破して、シリーズ33作目にして歴代最高を更新した。幅広い世代の皆様に応援いただいたことが、歴代最高という結果につながったと感じている。この場を借りて御礼申し上げる。また、10月2日からは、綾瀬はるかさんを主演に迎えた日本初のハラスメント裁判という実話に着想を得た「ファーストボイス」が公開となる。性別、年齢問わず楽しめる、笑って泣けるリーガルエンターテインメントに仕上がっている。多くの方に劇場で楽しんでいただけたら嬉しく思う。
※10月改編、とても充実した内容だと思うが、改めて他局に負けない魅力や、意気込みをぜひお聞かせ願いたい。
西社長:編成方針は、当社はこれまで通り、あらゆる世代の皆様にご覧いただけるオールターゲット戦略を踏襲している。
改編に関しては、現在のテレビ朝日のタイムテーブル全体を牽引している報道・情報の5ベルト全ての強化を軸に、さらにゴールデン帯のバラエティに関しても、おかげさまで全体を通してご好評いただいているため、今回は「日本探求アカデミックバラエティ 火曜の良純孝太郎」の枠拡大のみの変更にとどめて、基本的にはリニューアルと強化を徹底したいと考えている。一方、23時以降やアザー帯については様々なチャレンジを行った。具体的には、企画段階から海外展開を見据えた深夜の時代劇「真田十勇士 SHADOWS OF THE TEN NINJA」、それからABEMAとの共同プロジェクトから生まれた次世代の音楽IPを自ら生み出すことを目的とした「ミュージック甲子園」というように新しい中期経営計画の5つのキーストラテジーを軸にした番組をラインナップさせていただいている。新しい挑戦と、これまで育ててきた番組のさらなる強化、その両輪でより幅広い世代の皆様に楽しんでいただけるようなタイムテーブルを目指しているため、ぜひご期待いただければと思う。
※東京ドリームパークについてお伺いしたい。動員数が非常に好調であるという説明があった。好調の要因や今後の課題は。
西社長:まず、総括を私からお伝えさせていただく。今年のSUMMER FES は初めて2会場での開催となった。六本木ではライブやコンサートを中心に展開し、有明では東京ドリームパークという新しい空間を活かして、様々なイベントを展開した。中でも、大きなハイライトとなったのが、8月8日に実現した町神輿の巡行だ。深川から約300名もの担ぎ手の皆様にお越しいただき、有明のプロムナードを行き交う熱気があった。来場者の皆様には、東京の伝統文化に触れていただける特別な体験になったのではないかと思う。また、ご協力いただいた富岡八幡宮の皆様からも、東京ドリームパークの誕生を大変歓迎していただき、地域と結びつく大変良い機会となった。そして、SUMMER FESに関しては、何より37日間という非常に長い期間だったが、大きな事故もなく無事に終えることができたことにホッとしている状況だ。そして東京ドリームパークは、主力事業の劇場、ホール、各施設とも想定を大きく上回って順調に推移しており、おかげさまで、180日間で165万人、当初の目標の130%という力強いペースで現在推移している。個別のアトラクションでは、「100%ドラえもん&フレンズin東京」には、現在までに約33万人のお客様にご来場いただいた。それからゴッホなどの名画のデジタルアートも木曜ドラマ「大空港~GATE24~」のロケ地として放送されたこともあり、非常に注目を集めている。SUMMER FESのイベントを含めて、足を運んでくださった多くの皆様に、改めてこの場をお借りして感謝申し上げたい。当初目標として掲げていた来場者数200万人を年内には突破できる見通しだ。これから長く愛される、親しまれる、そして何度でもご来場いただけるような場所となるよう、全社一丸となって頑張りたい。
板橋専務:富岡八幡宮の神輿のようなエリアの連携については、東京都も有明のみならず、お台場や豊洲も一連の湾岸エリアと捉えている。長期展望で言えば、2030年代に向けて、それらのエリアでの大規模なエンターテインメントがよりできるような環境づくりと関係性づくりを、我々はエンタメ施設として、地域の企業の皆様、あるいは住民の皆様とともに仕掛けていきたい。
※放送業界をめぐる動きとして、いわゆる「1局2波」が可能となる放送法の改正省令が施行された。特に地方の放送局にとっては大きな影響が出るのではないかと想定されるが、キー局が今回対象ではないものの、社長から思うことがあれば。
西社長:人口減少それから地域経済の変化、さらにはメディア、テレビを取り巻く環境が大きく変化して、さらに厳しさを増す中、今回の制度改正によって、地域の放送を将来に渡って維持していくための選択肢が広がることについては、一定の意義があるものと受け止めている。今後、時間をかけて議論が進むとは思うが、大原則は放送エリアの実情を誰よりも深く理解し、長年その地域社会に貢献してきた地元テレビ局同士がしっかりと合意した上で、選択することだと思う。
※倉本聰さんの訃報を受けて社長の受け止めは。
西社長:突然の訃報に接して、大変な驚きとともに本当に残念でならない。心よりお悔やみ申し上げる。テレビ朝日では、京都の祇園祭を背景に壮大なスケールで描いた「祇園囃子」をはじめ、画期的な試みとなった帯ドラマ劇場「やすらぎの郷」、さらには開局60周年記念作品となった「やすらぎの刻〜道」など、本当に数多くの素晴らしい作品をご執筆いただいたが、これだけ長きに渡って倉本先生とテレビ朝日がご一緒することができた背景には、倉本先生と弊社の早河会長との長年にわたる深い信頼関係があったと思う。「やすらぎの刻〜道」も、もともとは半年間の放送を予定していた作品だったが、早河会長より「ぜひ1年間の作品にしていただきたい」と倉本先生にお願いをして、それに応えてくださったことで、1年間にわたる大ヒット作が実現したものである。
こうした長年の信頼関係の中で、倉本先生にはテレビ朝日で数々の素晴らしい作品を生み出していただき、そのひとつひとつが我々にとっては大変大きな財産になっている。そして、倉本先生は、テレビ朝日のみならず、日本のテレビドラマ界そのものに大きな足跡を残され、その礎を築いてこられた、まさに日本を代表する脚本家だったと思う。
実は、テレビ朝日では、生前に先生が執筆された「神様からの遺言」を来年のドラマとして制作、放送することが決まっており、先生は、その完成と放送を大変楽しみにしておられた。先生にその完成した作品をご覧いただくことが叶わなくなったことに関しては、本当に残念だが、この作品に込められた思いとメッセージをしっかり受け止めて完成させて、来年、倉本先生の追悼の意味を込めて放送したいと考えている。改めて、倉本先生の長年にわたる多大なご功績に深甚なる敬意と感謝を申し上げるとともに、心よりご冥福をお祈り申し上げたいと思う。
※「神様からの遺言」について現時点で放送時期や放送枠、出演者など決まっている情報があれば教えて欲しい
寺田取締役:現段階においては、具体的な放送時期などの詳細については、適切なタイミングで改めてお知らせできればと思っている。とにかく今は倉本先生がラストメッセージとして作品に込められた思いを真摯に受け止めて、来年の放送に向けてしっかり準備していきたいと思っている。
※脚本はどの程度まで完成していたのか?もう完成していて、あとは撮り始めるところまでいっていたのか?
寺田取締役:脚本は完成していた。
※リリース内容では「脚本家をめぐるヒューマンドラマ」とあるが、その内容や、期待について伺いたい。
寺田取締役:詳細については改めてのご説明になるが、現段階で言えることは、本物の脚本家と偽物の脚本家とそれから脚本家を志している若い女性と、この3人をめぐるヒューマンドラマというような形になっている。倉本先生の今のテレビに対する思いとか、老いていくとともに芽生えた死生観みたいなものがその作品に反映されており、非常に志が高い上質なエンターテイメントとなっている。ご期待いただきたい。
※撮影はもう始まっているのか?
寺田取締役:制作過程のことになるので、控えさせていただきたい。
※倉本聰さんがいつ頃書かれた脚本になるのか?
寺田取締役:執筆開始が2025年の夏頃からになり、そこから半年以上の時間をかけてご執筆いただいた。
※これがある意味、本当の最後の作品という位置づけになるのか?
寺田取締役:もちろん執筆のタイミングでそういうことは想定していないが、結果的にはそうなったということだと思う。
※制作の始まりは、倉本さんからテレビ朝日に提案があったということなのか?テレビ朝日から働きかけてのものなのか?
寺田取締役:制作過程に関してなので、答えは控えさせていただくが、長きにわたる倉本先生と早河会長を中心とするテレビ朝日の関係性のもとに成立した企画だということは言えると思う。
※結果的にはこの作品が遺作になるという理解でいいか?
寺田取締役:テレビドラマの脚本としてはそうなると思う。
※昨日、旧ジャニーズ事務所、SMILE-UP.の東山社長が会見を開いて、社長を退任することを発表した。東山社長退任の受け止めと、この3年間をどう評価されているのかを伺いたい
西社長:一連のこの問題については、これまでも申し上げてきた通り、被害に遭われた方々への救済と補償、それから再発防止が何より重要だと考えている。今後、その新たな経営体制のもとで対応を継続すると聞いているので、同社における取り組みを引き続き我々としては注視していくと同時に、今後も人権を尊重した事業運営の徹底をお願いしたいと考えている。
※timeleszの猪俣さんが逮捕された件について。社長のまず考えをお伺いしたい。そして、「ニカゲーム」が23日分は放送が休止となったという対応があったが、今後の対応については?
西社長:現在まだ捜査中で、事実関係について明らかになっていない部分もあるので、今後の捜査の推移や所属事務所からの説明や発表などをしっかりと確認した上で、適切に対応したいと考えている。「ニカゲーム」に関しては、寺田取締役から。
寺田取締役:明日の放送については別の番組に差し替える予定で現在調整中となっている。翌週以降については、不確実な部分もあるので、状況を見て、その都度適切に判断してまいりたいと思う。
※ドラマについて。他局だが、TBS系の「VIVANT」がかなり人気だ。西社長はご覧になっているか?
西社長:たまに拝見している。地上波でこれだけ多くの視聴者の皆様から支持されて、同時に配信でも非常に大きな数字を記録されているので、テレビにとっても素晴らしい成果なのではないかと思っている。魅力あるコンテンツをしっかり作れば、地上波でも多くの方に見ていただけるだけでなく、配信を通じてもさらに多くの視聴者に広がり、そして海外にも行くということで、テレビドラマの可能性を示していると思う。
※秋ドラマの説明が冒頭にあったが、他局のコンテンツが並ぶ中でテレビ朝日の一番の推しはどのドラマなのか。
西社長:編成出身なので、全ての作品がお勧めとなる。
現場にいた経験から、みんな一人一人が本当に精一杯作っているので、全ての番組を推すというのが自分の姿勢であるが、改編という意味で強いていえば、目玉は「真田十勇士 SHADOWS OF THE TEN NINJA」だ。企画設計の段階から海外で見て頂くことを前提に作ったものだ。今後かなり多くの国で見ていただけるような仕組みが組まれている。AIやVFX、新しい映像技術も使いながら、日本固有の忍者という題材をエンターテインメントにして海外に届けることをプロジェクトとして始めていくので、是非推していただきたいドラマだ。
※AIの利活用について、今回は格闘シーンや戦闘シーンで使われていると聞いている。うまくいっていると評価しているのか。一方でAIの利活用においては問題点も指摘されているが、どのようにチェックをしているのか。
西社長:産業革命と言われるほど大きな変革をもたらし、皆さんの身近な生活をも根底から変えるようなものだから、当然制作現場の中にも取り入れていて試行錯誤している。もちろんいろいろな声があるのは承知しているか、AIを積極的に取り入れながら、許される境界線がどこなのか…確認しながら進めていく、というのが良いのではないか。もう既にドラマの世界では背景や場面など、相当いろいろな形で入ってきている。ここはAIで表現すべきとか、あるいはリアルなものを追求したほうが良いなど、AIを利活用しながら進めて答えを見つけていく、というのが今の業界のAIの取り入れ方ではないかなと個人的には思っている。
西社長:まず視聴率から報告する。おかげさまで、今年度の上半期、そして7月クールともに個人では全日・ゴールデン・プライム三冠を獲得することができた。また、世帯でも全日とプライムがトップ、ゴールデンも民放1位と、多くの視聴者の皆様にご覧いただいたことを改めて感謝申し上げる。
この7月クールを振り返ると、「報道ステーション」、「サタデーステーション」、「有働Times」とテレビ朝日独自のプライム帯のニュースベルトをはじめ、朝、昼、そして夕方と全ての報道・情報ベルト番組が好調に推移して、タイムテーブル全体を牽引してくれたことが、大きな原動力だと思っている。そして、ドラマでは7月クールもベスト5に「大空港~GATE24~」、「大追跡~警視庁SSBC強行犯係~Season2」、そして「クロスロード~救命救急の約束~」と、この3つのドラマがランクインしており、さらにバラエティでは、週末の「ザワつく!金曜日」が全てのバラエティ番組の中で現状1位で推移するなど、各ジャンルでしっかりと数字を伸ばしていることが好調の要因かと思う。
そして、10月クールには、サッカーの国際親善試合「MIZUHO BLUE CHALLENGE THE KALLANG FOOTBALL SERIES SINGAPORE日本×ブラジル」、野球では「日本シリーズ」、そして「フィギュアスケートグランプリシリーズ/ファイナル世界一決定戦2026」と、大型スポーツ中継をたくさん控えているので、ぜひご期待いただければと思う。
続いて、東京ドリームパークについて。3月27日の開業からちょうど半年を迎えた。主力のSGCホール有明、EXシアター有明をはじめ、「100%ドラえもん&フレンズin東京」それからゴッホの名画のデジタルアート「レーヴ・デ・リュミエール」など、すべての施設が大変ご好評をいただき、おかげさまで開業から180日間で165万人と、当初目標の130%という力強いペースで推移している。こうした最先端のエンターテインメントコンテンツをお届けするだけでなく、地域との交流を通じたリアルな熱狂を提供する取り組みも始めており、今年8月には江戸三大祭りの一つとして知られる富岡八幡宮例大祭の神輿連合の皆様にご協力いただき、当パークを起点とした町神輿の巡行が実現している。こうした地域の皆様との深い交流を育み、共に盛り上げていける関係性を築けていることも大変嬉しく思っている。
放送・配信に加え、リアルな体験価値を提供する新たな事業として、東京ドリームパークの魅力をさらに高めて、多くの方々に愛していただける施設へと育てていけるよう、引き続き全役職員が一体となって、この新しい挑戦に取り組んでまいりたいと考えている。
※視聴率状況について
寺田取締役:視聴率の最新状況について報告する。個人全体視聴率の年間は全日が3.4%、ゴールデンが5.2%、プライムは5.2%で3区分で1位となっている。世帯視聴率の年間は全日が6.2%で1位、ゴールデンが8.7%で2位、プライムは8.9%で1位という状況である。続いて年度視聴率は、個人全体は全日が3.3%、ゴールデンが5.0%、プライムは5.1%で3区分で1位。世帯視聴率は全日が6.1%で1位、ゴールデンが8.5%で2位、プライムは8.7%で1位という状況になっている。続いて今後の予定となる。まず今夜だが、前回ご好評いただいた「有働イノッチの探険!世界遺産」の第2弾を放送する。今回はトルコの世界遺産ギョレメ国立公園とカッパドキアの岩石遺跡群を訪ねて、壮大な自然や絶景を圧倒的なスケール感でお届けする。続いて、10月改編でスタートする新番組「絶景&世界遺産 火曜の良純孝太郎」だが、10月13日の初回を3時間スペシャルでお送りする。目玉企画として、親しい芸能人が2人1組で海外の世界遺産を巡る“世界遺産ふたり旅”企画も新たに始動する。ドラマは、金曜ナイトドラマプレミアム「真田十勇士 SHADOWS OF THE TEN NINJA」ではSnow Man岩本照さんを主演に迎えて、壮大なスケールで描く忍者アクション時代劇を世界へと発信していく。また、土曜夜のファミリー層にお楽しみいただける時間帯に「サタデードラマ10」というドラマ枠を新設する。その第1作として榮倉奈々さんと赤楚衛二さんのW主演による「あにいもうと」をお届けする。このほか、水曜よる9時枠ではシリーズ25作目を迎えた、水谷豊さんと寺脇康文さんの黄金コンビによる「相棒 season25」。木曜ドラマ枠では、松下奈緒さん主演、中園ミホさん脚本の医療ドラマ「アナログナース~デジタルってなんなんだよ!?~」など、キャスト、脚本ともにテレビ朝日が自信を持ってお届けできるラインナップとなっている。最後にスポーツだが、10月5日に「キリンカップサッカー2026」を放送する。15年ぶりの優勝を目指す森保ジャパンの熱い戦いをお伝えしていく。また、10月からはフィギュアスケートグランプリシリーズが開幕する。今年のミラノ・コルティナオリンピックで脚光を浴びた銅メダリスト中井亜美さんや、満を持してシニアデビューとなる島田麻央さんなど、新時代を担う選手たちの活躍を余すところなくお届けしていく。ご期待いただければと思う。
※営業状況について
橋本常務:前回の定例会見から2ヶ月ほど経っているため、まずは7月と8月の確定数字を報告する。9月の状況は、上期の決算との兼ね合いがあるため、今日は控えさせていただく。ご理解いただきたい。
それでは、7月の数字からだ。タイムは前年比で93.8%、スポットは70.1%で、トータルは
80.5%で確定している。8月については、タイムは前年比で93.8%、スポットは72.2%、トータル82.2%という結果だ。
まず、タイムについてだ。今年の7月・8月は、昨年放送した「MLBオールスターゲーム」や「世界水泳シンガポール」「FIBAアジアカップ」といった大きなスポーツ物件が無かったため、その分の売上を下げた格好だ。売り上げ計画との見合いにおいては、4月改編セールスを順調に進めることができているため、概ね計画通りに進んだ。
続いてスポットについてだ。第1四半期に続き、7月・8月も非常に厳しいセールスを強いられた。中東情勢の影響が大きく、食品、飲料、トイレタリーを筆頭に幅広い業種で広告出稿を控える企業があったように感じている。ただ、スポットのシェアは、やや上昇傾向にある。7月以降は第1四半期の水準を2ポイント近く上回って推移している状況だ。
最後に、10月の状況について簡単に報告する。
タイムは、10月改編セールスも一段落し、現在はキリンカップサッカー、フィギュアスケートグランプリシリーズをはじめ、当社恒例のスポーツ単発のセールスに注力している。スポットは、市況が改善に向かっている実感を持つには至っていないが、自助努力で伸ばせる部分もあると思っている。今後も前向きに取り組んでいく考えだ。
※放送外収入について
板橋専務:まず冒頭、社長からもあった通り、東京ドリームパークについて。開業から半年が経ち、来場者は165万人を超え、有明に新しい人の流れをしっかりと作ることができたと考えている。記者の皆様にも都度情報発信をしていただいたことに、この場を借りて御礼申し上げる。また、いよいよ明日、半年間の会期の最終日を迎える「100%ドラえもん&フレンズ in 東京」だが、来場者数は9月28日時点で33万人超となった。本施設の開業以来、常にお客様が絶えない人気コンテンツであり、来場者数を大きく牽引したキラーコンテンツの一つであったと考えている。大変感謝している。続いて、イベントに関する報告である。まず1つ目は「高嶋ちさ子のザワつく!音楽会&昭和歌謡祭」だ。「音楽会」は今年で6回目、「昭和歌謡祭」は3回目の開催となるが、9月12日・13日の福岡公演からスタートし、大盛況のオープニングとなった。今後、大阪、宮城、東京、愛知へと巡回していくので、期待していただきたい。2つ目は、朗読劇「ハロルドとモード」である。黒柳徹子さん主演で2020年から舞台化されてきた作品であり、少年ハロルドと79歳の女性モードがふとしたきっかけで恋に落ちる心温まるラブストーリーだ。今回、7代目となるハロルド役はKEY TO LITの岩﨑大昇さんが務める。3つ目は、VTuber初の大規模公式展覧会となる「hololive展 Grand Reception ~感謝を込めた招待状~」についてである。先ほど触れたドラえもん展を開催していた7階イベントスペースの次のコンテンツとして、10月10日から開催する。63名のVTuberが一堂に会し、ファンが盛り上がる施策を多数展開する予定だ。なお、本展については記者内覧会も開催予定であるため、ぜひ足を運んでいただきたい。
続いて、グローバル展開に関してご報告する。大ヒットドラマ「ドクターX」の韓国版リメイク作品、タイトルは「ドクターX~白衣のマフィア~」が10月9日からいよいよ韓国SBSにて放送開始となる。この作品は、テレビ朝日が韓国の大手制作プロダクション、スタジオドラゴンにリメイク権をライセンスしたもので、韓国での放送後には日本を含めたグローバルでの配信展開も決定している。主人公の天才女性外科医役を、大ヒットドラマ「涙の女王」で主役を務められたキム・ジウォンさんが演じるほか、多くの実力派キャストが出演する。すでに現地でも高い評価をもらっていると聞いている。また、同じく韓国では、テレビ朝日で放送したドラマ「リーガルV」のリメイクも人気俳優イ・ジェフンさん主演で決定していて、ただいま制作が進んでいる。ドラマのリメイクという形で、テレビ朝日IPのグローバル展開も続々と進んでいる。最後に、映画ドラえもんの海外興行の最新状況について報告する。この10月からインド、フランスの2カ国でともに初となる劇場公開が決定している。まずは春に大ヒットした「映画ドラえもん 新・のび太の海底鬼岩城」が、インドで10月2日から劇場公開をスタートする。これに先立って、9月26日にムンバイでプレミアム試写会を行い、多くのお客様に来ていただき大盛況となった。10月2日からの本公開でも、多くのインドのお客様にご覧になっていただけることを期待している。さらに、10月7日からはフランスにて同じく「映画ドラえもん 新・のび太の海底鬼岩城」の劇場公開がスタートする。こちらも初の劇場公開ということで、現地でも多くの注目を集めている。さらに、10月9日からはスペイン、こちらは長く劇場公開しているが、「映画ドラえもん のび太の絵世界物語」が公開予定となっている。引き続き、世界各国でドラえもんの劇場公開が予定されているところだ。
※TELASA、ABEMA、出資映画について
寺田取締役:TELASAの会員数は引き続き順調に推移している。8月は「テレビ朝日・六本木ヒルズ SUMMER FES 2026」と連動したEXシアターでの「こじ研」、「スポンジ・シノ」、「ニカゲーム」に加えて、FRUITS ZIPPERの番組イベント、さらにロサンゼルスで行われた韓国文化の祭典である「KCON LA」の生配信・アーカイブ配信が多くの視聴者に楽しまれた。TELASA独占でのTREASUREのライブ配信が好調だった。10月については、地上波バラエティ番組と連動したオリジナルコンテンツの配信に加え、10月クールの新ドラマとも連携し、スピンオフコンテンツを制作する。また生配信にも力を入れ、さらなる会員数の拡大を目指していく。続いてABEMA関連。ABEMAのWAUは、現在平均2,700万前後で推移していて、高い水準を維持している。「シャッフルアイランド」「今日、好きになりました。」などの恋愛バラエティやアニメ、将棋、そしてニュースも視聴を伸ばす要因となっている。続いて出資映画だ。「映画クレヨンしんちゃん 奇々怪々!オラの妖怪バケ〜ション」は興行収入28億円を突破して、シリーズ33作目にして歴代最高を更新した。幅広い世代の皆様に応援いただいたことが、歴代最高という結果につながったと感じている。この場を借りて御礼申し上げる。また、10月2日からは、綾瀬はるかさんを主演に迎えた日本初のハラスメント裁判という実話に着想を得た「ファーストボイス」が公開となる。性別、年齢問わず楽しめる、笑って泣けるリーガルエンターテインメントに仕上がっている。多くの方に劇場で楽しんでいただけたら嬉しく思う。
※10月改編、とても充実した内容だと思うが、改めて他局に負けない魅力や、意気込みをぜひお聞かせ願いたい。
西社長:編成方針は、当社はこれまで通り、あらゆる世代の皆様にご覧いただけるオールターゲット戦略を踏襲している。
改編に関しては、現在のテレビ朝日のタイムテーブル全体を牽引している報道・情報の5ベルト全ての強化を軸に、さらにゴールデン帯のバラエティに関しても、おかげさまで全体を通してご好評いただいているため、今回は「日本探求アカデミックバラエティ 火曜の良純孝太郎」の枠拡大のみの変更にとどめて、基本的にはリニューアルと強化を徹底したいと考えている。一方、23時以降やアザー帯については様々なチャレンジを行った。具体的には、企画段階から海外展開を見据えた深夜の時代劇「真田十勇士 SHADOWS OF THE TEN NINJA」、それからABEMAとの共同プロジェクトから生まれた次世代の音楽IPを自ら生み出すことを目的とした「ミュージック甲子園」というように新しい中期経営計画の5つのキーストラテジーを軸にした番組をラインナップさせていただいている。新しい挑戦と、これまで育ててきた番組のさらなる強化、その両輪でより幅広い世代の皆様に楽しんでいただけるようなタイムテーブルを目指しているため、ぜひご期待いただければと思う。
※東京ドリームパークについてお伺いしたい。動員数が非常に好調であるという説明があった。好調の要因や今後の課題は。
西社長:まず、総括を私からお伝えさせていただく。今年のSUMMER FES は初めて2会場での開催となった。六本木ではライブやコンサートを中心に展開し、有明では東京ドリームパークという新しい空間を活かして、様々なイベントを展開した。中でも、大きなハイライトとなったのが、8月8日に実現した町神輿の巡行だ。深川から約300名もの担ぎ手の皆様にお越しいただき、有明のプロムナードを行き交う熱気があった。来場者の皆様には、東京の伝統文化に触れていただける特別な体験になったのではないかと思う。また、ご協力いただいた富岡八幡宮の皆様からも、東京ドリームパークの誕生を大変歓迎していただき、地域と結びつく大変良い機会となった。そして、SUMMER FESに関しては、何より37日間という非常に長い期間だったが、大きな事故もなく無事に終えることができたことにホッとしている状況だ。そして東京ドリームパークは、主力事業の劇場、ホール、各施設とも想定を大きく上回って順調に推移しており、おかげさまで、180日間で165万人、当初の目標の130%という力強いペースで現在推移している。個別のアトラクションでは、「100%ドラえもん&フレンズin東京」には、現在までに約33万人のお客様にご来場いただいた。それからゴッホなどの名画のデジタルアートも木曜ドラマ「大空港~GATE24~」のロケ地として放送されたこともあり、非常に注目を集めている。SUMMER FESのイベントを含めて、足を運んでくださった多くの皆様に、改めてこの場をお借りして感謝申し上げたい。当初目標として掲げていた来場者数200万人を年内には突破できる見通しだ。これから長く愛される、親しまれる、そして何度でもご来場いただけるような場所となるよう、全社一丸となって頑張りたい。
板橋専務:富岡八幡宮の神輿のようなエリアの連携については、東京都も有明のみならず、お台場や豊洲も一連の湾岸エリアと捉えている。長期展望で言えば、2030年代に向けて、それらのエリアでの大規模なエンターテインメントがよりできるような環境づくりと関係性づくりを、我々はエンタメ施設として、地域の企業の皆様、あるいは住民の皆様とともに仕掛けていきたい。
※放送業界をめぐる動きとして、いわゆる「1局2波」が可能となる放送法の改正省令が施行された。特に地方の放送局にとっては大きな影響が出るのではないかと想定されるが、キー局が今回対象ではないものの、社長から思うことがあれば。
西社長:人口減少それから地域経済の変化、さらにはメディア、テレビを取り巻く環境が大きく変化して、さらに厳しさを増す中、今回の制度改正によって、地域の放送を将来に渡って維持していくための選択肢が広がることについては、一定の意義があるものと受け止めている。今後、時間をかけて議論が進むとは思うが、大原則は放送エリアの実情を誰よりも深く理解し、長年その地域社会に貢献してきた地元テレビ局同士がしっかりと合意した上で、選択することだと思う。
※倉本聰さんの訃報を受けて社長の受け止めは。
西社長:突然の訃報に接して、大変な驚きとともに本当に残念でならない。心よりお悔やみ申し上げる。テレビ朝日では、京都の祇園祭を背景に壮大なスケールで描いた「祇園囃子」をはじめ、画期的な試みとなった帯ドラマ劇場「やすらぎの郷」、さらには開局60周年記念作品となった「やすらぎの刻〜道」など、本当に数多くの素晴らしい作品をご執筆いただいたが、これだけ長きに渡って倉本先生とテレビ朝日がご一緒することができた背景には、倉本先生と弊社の早河会長との長年にわたる深い信頼関係があったと思う。「やすらぎの刻〜道」も、もともとは半年間の放送を予定していた作品だったが、早河会長より「ぜひ1年間の作品にしていただきたい」と倉本先生にお願いをして、それに応えてくださったことで、1年間にわたる大ヒット作が実現したものである。
こうした長年の信頼関係の中で、倉本先生にはテレビ朝日で数々の素晴らしい作品を生み出していただき、そのひとつひとつが我々にとっては大変大きな財産になっている。そして、倉本先生は、テレビ朝日のみならず、日本のテレビドラマ界そのものに大きな足跡を残され、その礎を築いてこられた、まさに日本を代表する脚本家だったと思う。
実は、テレビ朝日では、生前に先生が執筆された「神様からの遺言」を来年のドラマとして制作、放送することが決まっており、先生は、その完成と放送を大変楽しみにしておられた。先生にその完成した作品をご覧いただくことが叶わなくなったことに関しては、本当に残念だが、この作品に込められた思いとメッセージをしっかり受け止めて完成させて、来年、倉本先生の追悼の意味を込めて放送したいと考えている。改めて、倉本先生の長年にわたる多大なご功績に深甚なる敬意と感謝を申し上げるとともに、心よりご冥福をお祈り申し上げたいと思う。
※「神様からの遺言」について現時点で放送時期や放送枠、出演者など決まっている情報があれば教えて欲しい
寺田取締役:現段階においては、具体的な放送時期などの詳細については、適切なタイミングで改めてお知らせできればと思っている。とにかく今は倉本先生がラストメッセージとして作品に込められた思いを真摯に受け止めて、来年の放送に向けてしっかり準備していきたいと思っている。
※脚本はどの程度まで完成していたのか?もう完成していて、あとは撮り始めるところまでいっていたのか?
寺田取締役:脚本は完成していた。
※リリース内容では「脚本家をめぐるヒューマンドラマ」とあるが、その内容や、期待について伺いたい。
寺田取締役:詳細については改めてのご説明になるが、現段階で言えることは、本物の脚本家と偽物の脚本家とそれから脚本家を志している若い女性と、この3人をめぐるヒューマンドラマというような形になっている。倉本先生の今のテレビに対する思いとか、老いていくとともに芽生えた死生観みたいなものがその作品に反映されており、非常に志が高い上質なエンターテイメントとなっている。ご期待いただきたい。
※撮影はもう始まっているのか?
寺田取締役:制作過程のことになるので、控えさせていただきたい。
※倉本聰さんがいつ頃書かれた脚本になるのか?
寺田取締役:執筆開始が2025年の夏頃からになり、そこから半年以上の時間をかけてご執筆いただいた。
※これがある意味、本当の最後の作品という位置づけになるのか?
寺田取締役:もちろん執筆のタイミングでそういうことは想定していないが、結果的にはそうなったということだと思う。
※制作の始まりは、倉本さんからテレビ朝日に提案があったということなのか?テレビ朝日から働きかけてのものなのか?
寺田取締役:制作過程に関してなので、答えは控えさせていただくが、長きにわたる倉本先生と早河会長を中心とするテレビ朝日の関係性のもとに成立した企画だということは言えると思う。
※結果的にはこの作品が遺作になるという理解でいいか?
寺田取締役:テレビドラマの脚本としてはそうなると思う。
※昨日、旧ジャニーズ事務所、SMILE-UP.の東山社長が会見を開いて、社長を退任することを発表した。東山社長退任の受け止めと、この3年間をどう評価されているのかを伺いたい
西社長:一連のこの問題については、これまでも申し上げてきた通り、被害に遭われた方々への救済と補償、それから再発防止が何より重要だと考えている。今後、その新たな経営体制のもとで対応を継続すると聞いているので、同社における取り組みを引き続き我々としては注視していくと同時に、今後も人権を尊重した事業運営の徹底をお願いしたいと考えている。
※timeleszの猪俣さんが逮捕された件について。社長のまず考えをお伺いしたい。そして、「ニカゲーム」が23日分は放送が休止となったという対応があったが、今後の対応については?
西社長:現在まだ捜査中で、事実関係について明らかになっていない部分もあるので、今後の捜査の推移や所属事務所からの説明や発表などをしっかりと確認した上で、適切に対応したいと考えている。「ニカゲーム」に関しては、寺田取締役から。
寺田取締役:明日の放送については別の番組に差し替える予定で現在調整中となっている。翌週以降については、不確実な部分もあるので、状況を見て、その都度適切に判断してまいりたいと思う。
※ドラマについて。他局だが、TBS系の「VIVANT」がかなり人気だ。西社長はご覧になっているか?
西社長:たまに拝見している。地上波でこれだけ多くの視聴者の皆様から支持されて、同時に配信でも非常に大きな数字を記録されているので、テレビにとっても素晴らしい成果なのではないかと思っている。魅力あるコンテンツをしっかり作れば、地上波でも多くの方に見ていただけるだけでなく、配信を通じてもさらに多くの視聴者に広がり、そして海外にも行くということで、テレビドラマの可能性を示していると思う。
※秋ドラマの説明が冒頭にあったが、他局のコンテンツが並ぶ中でテレビ朝日の一番の推しはどのドラマなのか。
西社長:編成出身なので、全ての作品がお勧めとなる。
現場にいた経験から、みんな一人一人が本当に精一杯作っているので、全ての番組を推すというのが自分の姿勢であるが、改編という意味で強いていえば、目玉は「真田十勇士 SHADOWS OF THE TEN NINJA」だ。企画設計の段階から海外で見て頂くことを前提に作ったものだ。今後かなり多くの国で見ていただけるような仕組みが組まれている。AIやVFX、新しい映像技術も使いながら、日本固有の忍者という題材をエンターテインメントにして海外に届けることをプロジェクトとして始めていくので、是非推していただきたいドラマだ。
※AIの利活用について、今回は格闘シーンや戦闘シーンで使われていると聞いている。うまくいっていると評価しているのか。一方でAIの利活用においては問題点も指摘されているが、どのようにチェックをしているのか。
西社長:産業革命と言われるほど大きな変革をもたらし、皆さんの身近な生活をも根底から変えるようなものだから、当然制作現場の中にも取り入れていて試行錯誤している。もちろんいろいろな声があるのは承知しているか、AIを積極的に取り入れながら、許される境界線がどこなのか…確認しながら進めていく、というのが良いのではないか。もう既にドラマの世界では背景や場面など、相当いろいろな形で入ってきている。ここはAIで表現すべきとか、あるいはリアルなものを追求したほうが良いなど、AIを利活用しながら進めて答えを見つけていく、というのが今の業界のAIの取り入れ方ではないかなと個人的には思っている。
