社長定例会見

西新社長 社長会見(5月26日)の要旨

2026-05-27
※社長冒頭発言。
西社長:はじめに、視聴率について報告する。個人の年間視聴率は全日・ゴールデン・プライムのいずれもトップで推移している。4月クールの視聴率は、個人が全日・プライムが1位、ゴールデンが3位。世帯は全日・プライムが1位、ゴールデンが2位となっている。個別の番組では、この4月クールも「報道ステーション」をはじめとしたテレビ朝日独自のプライム帯のニュースベルト番組、それから朝と昼の情報ベルト番組が引き続き好調に推移しており、タイムテーブル全体をけん引している。続いて3月末に開業した東京ドリームパークについて。ゴールデンウィークまで開催していた「TOKYO DREAM PARK 開業記念有明春祭り」は、目標を遥かに上回る約57万人の来場を記録し、事故もなく無事に終了することができた。またこの東京ドリームパークの主力であるSGCホール有明とEXシアター有明について、ほぼ向こう一年間は演目の予約をいただいているが、実際に使用いただいたエンタメ業界の皆様からは、ホールの音響の素晴らしさやシアターの使い勝手などについて大変好評をいただいており、こちらもうれしい収穫となっている。来月12日にはいよいよゴッホなど名画のデジタルアート「レーヴ・デ・リュミエール」もオープンし、東京ドリームパークが全面展開する形となる。このオープニングで学んだ様々な体験を生かしつつ、全役職員が一体となって東京ドリームパークを活用した新しい次元の収益獲得にチャレンジしていく。続いてテレビ朝日ホールディングスの通期決算について報告する。2年連続での年間・年度視聴率三冠という高い視聴率を背景に放送事業収入が大きく伸びたことに加え、TVerのユーザー数増加などデジタル広告収入も順調に成長し、インターネット事業と合わせて好調に推移した。この結果、連結売上高は3,394億円、営業利益は261億円、経常利益は365億円、当期純利益は296億円と、いずれも上場以来最高を更新した。この成果を踏まえつつ、これに留まることなく新しく大きな事業目的を掲げ、さらなる成長を達成すべきという意味を込めた「START UP テレ朝!!」という新しい経営計画が、開局70周年の年である2029年度をゴールとして既に始動している。今後、メディアを取り巻く環境は大きく変化し、より厳しくなることが予想される。これまでの放送・配信に、先ほど紹介した東京ドリームパークというリアルな体験を加え、コンテンツの多面展開を加速させることで収益体制をより強固なものへとブラッシュアップしていく。最後に、今月18日深夜に放送した「あのちゃんねる」に関して報告する。まずは今回の放送において、番組制作スタッフの配慮が足りず、鈴木紗理奈様に大変不快な思いとご迷惑をかけてしまったこと、またあの様にとっても本意ではない形での放送・企画・編集内容になったことで、多くの方に誤解を招く結果となり、ご迷惑をかけたことについて深くお詫び申し上げる。鈴木様、あの様、そしてそれぞれの事務所や関係者の皆様には、今後とも誠意をもって対応させていただく。また、今回の事案を重く受け止め、バラエティ番組の制作過程や現場運営を含め丁寧に見直し、再発防止に全力で努めていく。なお、番組編成など今後のことに関しては現在関係各所と調整を進めているところであり、詳細は控えさせていただく。
※視聴率状況について。
藤本取締役:最新の年間視聴率について報告する。まず個人全体は、全日が3.5%、ゴールデンが5.3%、プライムが5.3%、3区分で1位。世帯は、全日が6.4%で1位、ゴールデンが8.9%で民放1位、プライムは9.1%で1位という状況だ。続いて今後の予定について。バラエティに関しては、5月29日「ザワつく!金曜日 世界の絶景2時間スペシャル」を放送する。世界中に点在する奇跡の絶景を楽しめる内容になっている。また6月10日には、番組オリジナルで制作した“笑撃”映像も満載の「サンドの世界笑撃映像社!」第2弾を放送する。スポーツでは6月14日に新日本プロレス大阪城ホール大会「DOMINION 6.14 in OSAKA-JO HALL」を中継する。1月4日の東京ドーム大会でプロレスデビューを飾ったウルフアロン選手も出場するなど、新日本プロレス上半期最大のビッグマッチを22時15分より全国ネットでお届けする。そして6月27日、テレビ朝日ドラマ初主演となる織田裕二さん、ヒロインに小野花梨さんを迎えて「ダブルエッジ~甦った男」を放送する。織田さんが演じる車椅子に乗った元捜査一課のエースと、小野さんが演じる自閉スペクトラム症で人との関わりが苦手な財務捜査官が、事件の真相へと迫るヒューマンミステリーになっている。ご期待いただければと思う。
※営業状況について。
橋本取締役:まず4月の確定数字だが、タイムは前年並み、スポットは大幅な前年割れという状況だ。具体的には、タイムが前年比99.3%、スポットが80.4%で、トータル88.3%での着地となった。タイムは、4月の改編セールスがうまく運んだため前年並みの数字は確保できているものの、スポットについては、昨年フジテレビ事案があった影響で事実上の4局間の競争であったのが、今年は元通りの5局間による競争になったため、これを受けての反動減ということになる。また、2月末から発生しているイラン情勢についても影響が生じているという認識である。続いて、5月、6月についてだが、5月は現在、タイムが前年比で102.4%、スポットが79.5%で、トータル89.3%。6月はタイムが前年比で94.6%、スポットが64.3%で、トータル77.8%の水準である。5月以降も市況は低調と言わざるを得ない状況だと思う。タイムについては、5月の現時点では前年売上をクリアしているものの、それでもタイム、スポット、総じて出稿の動きが非常に鈍いというのが実態である。イラン情勢の影響も強まってきている様子で、業種としては、原材料やパッケージの調達、またはコストの増加に直面している化粧品、トイレタリー、そして食品、飲料、家庭用品といった業種でキャンペーンの見合わせ、もしくは出稿量の縮小が起きている状況にある。上期は、この市場環境が続くという前提のもと、状況に適したセールスに努めていく考えだ。
※放送外収入について。
板橋専務:まず東京ドリームパークについて報告する。冒頭に社長からもあった通り、開業記念有明春祭りについては、最終的に当初目標の130%を超える約57万人の来場があった。まさに有明に新しい人の流れができたと思っている。皆様の積極的な情報発信に感謝申し上げる。またSGCホール有明では、B’zさん、山下達郎さん、サカナクションさん等をはじめとした「こけら落としプレミアシリーズ」を、そして5月1日からは「オープニングシリーズ」を開催した。多数の音楽ライブや「『徹子の部屋』コンサート」などの番組イベントを実施し、あらゆる世代の幅広い方々に来場いただいた。また、EXシアター有明では、こけら落とし公演「AmberS -アンバース-」を4月末から開始し、5月24日に無事千秋楽を迎えた。全公演がチケット完売となり、大盛況で幕を閉じた。近隣のトヨタアリーナ東京や6階屋上のテラス等でも多数の番組連動イベントを開催しており、出演されたアーティストや俳優の皆様、来場されたお客様に感謝の意を表したい。続いて、今後のイベントについて3件報告する。1つ目は、現在放送中の「夫が寝たあとに」のイベント「夫が寝たあとに ママ会ライブ ~ミキティの喝!なっちゃんの涙!上半期の疲れをデトックスSP~」である。今回は第3弾となる。昨年のゴールデンウィークにEXシアター六本木で開催し大好評であったリアルママ会をさらにスケールアップさせ、今回はSGCホール有明で開催する。続いて、「フルタの方程式LIVE -ファン感謝デー2026夏-」である。YouTubeの登録者数が100万人を超える人気コンテンツのイベントであり、昨年12月に初開催し大好評を得た。今回はLINE CUBE SHIBUYAを会場とし、野球界から豪華なゲストを迎えてお送りする予定である。続いて、初の展示イベント「特別展 大南極展」だ。南極観測70周年を記念し、日本の南極観測の挑戦の営みを紹介する展覧会であり、お台場の日本科学未来館で開催する。本物の南極の氷や南極隕石の展示、ブリザード体験等の体験型展示を通して、地球の過去と未来を知る子どもたちの学びとなる展示会になる見込みだ。最後に、当社恒例の夏のイベント「サマフェス」について報告する。本年は、六本木会場に加え、有明の東京ドリームパークでも開催する予定である。期間は、7月18日から8月23日の37日間を予定している。詳細については、確定次第公表する。
※TELASA、ABEMAについて。
藤本取締役:TELASAの会員数は238万を超えており、順調に推移している。6月は「くりぃむナンタラ」の番組イベントの独占生配信に加えて、放送中の連続ドラマ・バラエティのスピンオフの配信を行う予定となっている。続いてABEMA関連だが、WAUは現在平均2,200万前後で推移しており、引き続き高い水準を維持している。4月の月間視聴者数は、前年同期比150%と大きく伸ばしている。主な要因としては、開局10周年を記念した特別番組「30時間限界突破フェス」など、オリジナル番組が好調だったことが挙げられる。そして、当社が手掛ける音楽イベント「METROCK 2026」がABEMAにて4日連続配信される。5月28日・29日には、先日、海の森公園で行われた東京公演を最速配信。さらに5月30日・31日には大阪でのライブが独占生中継で無料配信される。ジャンルの垣根を越えた多彩なアーティストのパフォーマンスをお届けするので、ご期待いただきたい。
※4月に新組織として作られた「AIクリエイティブスタジオ」について、来月からバラエティ番組「AI大作戦」も始まると思うが、目指すコンテンツ像や具体的な番組内容は?
西社長:「AIクリエイティブスタジオ」の組織については、順調に立ち上がっていると認識している。具体的には、6月10日から水曜深夜枠で「AI大作戦」という新番組をスタートするので、現在、その放送開始に向けて準備を進めている。この部署は、専属メンバーに加え、社内およびグループ会社から約20名のAIクリエイターを選出しており、映像表現や企画開発、そしてコンテンツ制作など様々なクリエイティブの領域で新しい挑戦を始められればと考えている。著作権や倫理への配慮、リスク管理といったAIのガバナンスにも十分注意しながら、まずはこの「AI大作戦」を一つのスタート地点として、AIの様々な活用にトライしたいと考えている。番組の中身に関してはこれからなので、もう少し楽しみに待っていただきたい。
※4月クール放送ドラマの手応え、および2月末に公開された「映画ドラえもん 新・のび太の海底鬼岩城」の来場者数や興行収入についての手応えは?
西社長:まず4月クールのドラマだが、実績のある人気シリーズと、これまでにない新しい挑戦を組み合わせたラインナップになっており、視聴者の皆様からは多くの良好な反響をいただいている。民放連続ドラマの視聴率ランキングにおいて、「未解決の女 警視庁文書捜査官Season3」が2位、「ボーダレス~広域移動捜査隊~」が3位と、トップ3のうち2作品を当社が占める形となっている。多くの視聴者の皆様に、改めて深く感謝を申し上げたい。さらに、火曜放送の「リボーン~最後のヒーロー~」は、配信ランキングにおいて常に上位にランクインしており、21時台のこの3作品が、それぞれ異なるアプローチであるが成果が出ていると受け止めている。いよいよ各作品とも物語が終盤戦に入り、それぞれ大きな見どころを控えている。引き続き、多くの皆様に楽しんでいただけるよう、最後まで丁寧な作品作りを心がけたいと考えている。それから「映画ドラえもん 新・のび太の海底鬼岩城」は、現在興行収入が42億円を突破しており、大変好調な成績となっている。今回の作品は、旧作の持つ魅力、世界観を大切にしながら、現代の映像技術や演出によって、新しい今の世代の子供たちにも自然に楽しんでいただける作品に仕上がっており、改めて藤子・F・不二雄先生の原作が持つ普遍的な力と、時代を超えても愛され続ける物語の素晴らしさというものを強く感じている。加えてこの新作は、映像表現の美しさ、迫力あるアクションも口コミで非常に高い評価をいただいており、今作も幅広い世代の皆様に楽しんでいただくことができたと考えている。改めて、ご覧いただいた多くのお客様に感謝を申し上げたい。
※イラン情勢の影響が出ているという営業状況について、この状況に合わせたセールスに努めていくということだが、どのような方策を考えているのか?
橋本取締役:中東情勢は長引く前提で考えている。当初はその具体的な影響が見えなかったことから、売上の計画そのものには織り込まずにこれまで来ている。しかし、それ以降の情勢のエスカレートを受けて、ここ数ヶ月先は非常に厳しい事態を覚悟しないといけない。リードタイムを考えると、上期は低調という前提に立つべきであろうと考えている。広告取引は先物取引なので、今手を打ったとしても結果が出るのが数ヶ月後という話になる。そのため、現時点で下期も視野に入れて考えているわけだが、対策としてはまず下期の大きな収益源となる10月改編セールスを、しっかりと4月水準を保つべく取り掛かるということが一つある。次に、特にスポットの需要状況が大きく変わっているので、スポットにおいてはお客様のニーズに合った形での状況に切り替えていくことを努めて取り組んでいきたいと考えている。これまでの1年半、2年、世の中のインフレに合わせる形で値上げ戦略に取り組んできた。特に昨年のフジテレビ事案があったことから、お客様にとっては異常な形で価格相場が上振れしたということがあったと思っているが、今年度はそれが難しいということで、現在は価格是正の力が働いているという認識でいるので、柔軟に対応していこうと考えている。これに関連するが、この価格状況から、クライアントはスポット買いからタイム買いにシフトしていると思う。つまり、スポットだと高値なので、確実に放送枠がはっきりしていて、線引きがどこにあるかも分かり、場合によっては実際の放送で視聴率もついてくるということもあり得るという考えだ。よって、こちらも単発の物件についてもしっかりと売っていきたいと考えている。国際情勢は私たちにはどうしようもないので、やはり状況に合わせた的確な対応を進めていきたい。
※「あのちゃんねる」について、あのさんがXで以前から番組内容の改善を求めたが改善されないので降板を申し入れたと投稿しているが、今までどれぐらい申し出があったのか、その申し出に対して具体的に対策を講じていたのか。また、今回の番組もそうだが、ABEMAでの中山功太さんの発言も騒動となった中で、昨今コンプライアンスが重視される時代になったが、バラエティを作る上でのガイドライン等は局内で設けられているのか。あるいは、今後設ける予定はあるのか。
西社長:SNSの投稿内容に関して、当社としては、今回の事態を厳粛に受け止め、制作体制やコミュニケーションのあり方などを丁寧に見つめ直して、誠意を持って対応させていただければと思っている。ご指摘の制作過程に関しては、内容を含めて確認をしているが、個別の状況や詳細についての回答は差し控えさせていただきたい。番組のガイドラインについては、放送ハンドブックという社内でのいわゆる放送規程があり、当然バラエティにおいても、通常それに沿った形で番組制作を進めている。
※先ほど再発防止に全力で努めるという話があったが、どういう再発防止策なのか。ホームページには、まだ次回の放送予定が書かれていないが、今後の見通しが分かれば。
西社長:再発防止・改善策に関しては、事実関係と制作過程を丁寧に確認することが先決で、具体的な改善策に関しては、現段階で申し上げるのは差し控えさせていただきたい。今回、制作体制やいわゆるコミュニケーションのあり方、確認プロセス、リスク管理等々、幅広く検証していく必要があると思っている。今後の編成に関しては、まさに今、関係各所と調整しているところで、今日は控えさせていただきたい。
※事実関係の確認というのは、具体的に何をしているのか?
西社長:詳細に関しては、制作過程の話になるので控えさせていただきたいと思うが、もちろん制作現場、それから事務所の皆様など幅広い方々からヒアリングをしながら検証している。
※あのさんはSNSで降板の意向を示されているが、現状、降板したという事実はないという理解でよいか。
西社長:今、事実関係や内容を含めて確認をしているところなので、申し訳ないが詳細に関しては控えさせていただきたい。
※あのさんのXの投稿が事実であればという仮定にはなるが、改善を番組側に要望していたのに、それが無下にされてしまえば、優越的地位の濫用といった批判や指摘もあり得るのではと思っている。そういった指摘があった場合に、現状、社長はどのような認識でいるのか?
西社長:様々なご意見があることは認識している。その中で、我々としては現状をまずしっかり把握すること、その上で、番組というのは一人で作っているものではなく、出演者と制作スタッフと大勢の人数で作っているので、それぞれが番組を良くしようという中で色々な意見があると思う。それをしっかりまとめて、コミュニケーションをとって、一つの形に持っていくのが番組作りなので、今回その制作体制がどのように行われ、どのようなコミュニケーションがあったのか等々をしっかりと自分の目で見極めたいと思っている。
※バラエティ番組の“暴露系”の内容は、ある種、視聴者の注目も集めるというところで、色々な番組や企画で散見されたと思うが、社長自身はこのような企画内容についてどう考えているか?
西社長:バラエティに関しては本当に多種多様な企画があるので、個別の企画に関しては言及を避けるが、基本的には、公共の電波を預かっているので、皆様が安心して楽しんでいただけるということ、またバラエティは本来新しい発見があって笑顔があるものなので、このようなベースをしっかり局員が意識した上で、制作することが大事だと思っている。
※あのさんのXの投稿で、今回の事の顛末について明らかにされているが、本来であれば局とあのさんの間の話し合いの中で解決されるべき問題であって、SNSという場で意見を出されたことに対して、テレビ局としては少し恥ずかしい事態に発展していると思う。局とあのさんのやり取りではなく、SNSでやり取りの内容が公になってしまったことに対して、どう考えているか。
※西社長:SNSでご自身の意見を発表されたことに関しては、非常に重く受け止めている。ご本人の発信について、個人での色々なお考えがあると思うので、そこに関して我々が憶測含めてコメントすることはないが、あのような場所で発信されたことに関しては非常に重く受け止めている。
※チェック体制について、制作にどのような目が届いていたのか。
西社長:事前にいわゆるプレビューがあり、それがしっかり適正に行われていたのか、機能していたかも含めて、現在丁寧に確認を行っている段階で、検証の結果を踏まえた上で、必要であれば適切な対処を行っていきたいと考えている。
※今回の問題になっている部分の一つに、嫌いな方を答えさせるという演出があったが、現場に出演していなかった芸能人の名前を挙げることは、バラエティの演出として許容できると考えているか。
西社長:今回の放送において、番組制作スタッフの配慮が足りなかったということで、大変ご迷惑をおかけしたことは、改めて深くお詫び申し上げたい。公共の電波を預かるメディアとしては、その発信する内容には、個人や社会に与える影響について十分に配慮しながら、番組作りを行う責任があると思っているため、今回、事実関係と制作過程を丁寧に確認し、見直していきたいと考えている。
※今回の件を全部調査した結果を、例えば記者会見やホームページ等で説明する予定はあるか。
西社長:現状で予定はないが、当社としては、徹底的にバラエティの制作現場の制作過程を含めてチェックをして、必要とあればしっかり対応したいと考えている。
※嵐が5月末で活動を終了する。改めて所感、コメントを。また、5月6日に「宇宙刑事ギャバン」に出演していた大葉健二さんが亡くなった。追悼コメントがあれば。
西社長:嵐とは「ミュージックステーション」を中心に、多くのバラエティ番組でお世話になった。お一人お一人とはドラマ作品等でも、約25年もの長きにわたって大変お世話になった。その存在はまさに国民的グループという言葉がふさわしいのではないかと思っている。テレビの歴史に深く刻まれるグループだったと思う。長年の功績に改めて深い敬意と感謝を申し上げるとともに、それぞれが選択された新しい道にも我々としては最大級のエールを送りたいと思っている。
藤本取締役:「宇宙刑事ギャバン」の大葉健二さんに関しては、まずは心よりお悔やみを申し上げたい。大葉健二さんは、1982年に「宇宙刑事ギャバン」の初代の主人公・一条寺烈役を演じられた。「スーパー戦隊シリーズ」にもご出演いただくなど、長年にわたり特撮の礎を築いていただいた方と思っている。深く敬意と感謝を申し上げたいと思っている。謹んで哀悼の意を表したい。
※フジ・メディア・ホールディングスが、今月グループビジョンの中で、現在フジテレビが保有している放送インフラをホールディングスに移管するハード・ソフト分離の方針を打ち出したが、所感は。テレビ朝日、もしくはテレビ朝日ホールディングスとして、このハード・ソフト分離について検討する動きや、これまで検討した経緯などはあるか。
角南副社長:フジ・メディア・ホールディングスが発表した内容は承知しているが、経営の選択肢の1つでそういう策は取れるものだと認識している。メリット、デメリットを含め、我々も検討、研究しているところだ。
※一般論として、これまでも制度上はかねてから実現可能な状態であったと思うが、これまでも検討されており、その状況は変わらないということなのか。それとも今回のフジ・メディア・ホールディングスの動きを受けた話なのか、どちらか。
角南副社長:もともと制度ができた当初、ローカル局等の今後の形態だったり、放送インフラの合理化といったものを含め、様々な選択肢が広がるということだと受け止めている。
※ユニバーサルアクセス権について、先日、政府が「スポーツを観る機会の確保及びスポーツ放映に関する検討会」を開いた。一つのきっかけは、WBCが配信に独占中継されて、地上波放送がなかったことがある。テレビ朝日はこれまでWBCの放送をしてきたが、その議論についてどのように注目しているか、どういったことを期待しているか。
西社長:オリンピック、FIFAワールドカップ、WBCという大会は、国民的関心事となるスポーツイベントなので、誰もが等しく無料で視聴できる環境を守るということが、我々放送局にとって果たすべき重要な役割であるという認識をまず持っている。一方で、その放送権料の高騰という現実もある。ユニバーサルアクセス権は、放送局だけではなく、行政による制度設計や、国際的な放映権ビジネスの整合性等々、様々な課題があるとも受け止めている。そうした中で、スポーツ庁と総務省による有識者検討会の初会合が開催され、こういった政府による取り組みは、今後の議論を深める上での重要な一歩と捉えている。既に制度化が進んでいるイギリスや韓国における事例をよく研究して、多角的な視点で検討する必要があると思っている。その上で、関係各所と議論を積み重ねて、視聴者の皆さんの利益を最大化できる形が一体どのようなものなのか、実効性のある枠組みをしっかりと模索していければと考えている。
※テレビ朝日は今回、FIFAワールドカップの試合そのものの中継はないが、どのように番組を編成し、FIFAワールドカップを盛り上げようとしているのか。
西社長:当社は2002年のFIFAワールドカップ日韓大会以来、6大会連続で中継をしていて、今回も主催者側とは粘り強く、最適な放送条件が何なのかということを話し合ってきたが、合意には至らず、総合的な判断として今回は見送る決定をした。ただ、ご指摘があったように、我々はずっと日本代表を応援してきたので、その代表を応援する情熱は全く変わることはない。「報道ステーション」をはじめ、日々のニュースや情報番組といった好調な各ベルト番組など、我々ができる最大限の形で日本代表の活躍を皆様にお届けしたいと思っている。