社長定例会見
亀山慶二社長 社長会見(11月17日)要旨
2020-11-18
2020年11月17日 社長会見要旨
※2020年を振り返っての社長所感。
亀山社長: 年間視聴率は残すところ2カ月を切った。個人全体視聴率では、全日・プライム・プライム2が2位、ゴールデンが民放2位。また、世帯視聴率では、全日・プライム2が2位、ゴールデンが民放2位、プライムがトップで推移している。この1年を振り返ると、やはり新型コロナウイルスの世界的な流行によって、社会全体の生活環境が激変した大変な1年になったと思う。東京オリンピック・パラリンピックの開催延期をはじめ、当社の番組制作やイベントの実施においても大きな影響が出た。4月には「報道ステーション」のスタッフ・出演者が新型コロナに感染するという出来事が起こり、スタッフの確保や制作スペースのあり方、あるいは全館の消毒、テレワークの導入による出社制限といった様々な対策を講じた。そのような状況で、PUT・総個人視聴率が3月下旬からゴールデンウィーク明けにかけて非常に高い推移となり、当社に限ったことではないが、報道・情報番組への関心が高まった。当社では「報道ステーション」をはじめ、「羽鳥慎一モーニングショー」といったベルト番組が高い視聴率となった。また、安倍総理の辞任や、先般のアメリカ大統領選といった国内外の重要な出来事もあり、最新情報をお伝えする報道機関としての役割を果たすことができたのではないかと考えている。ドラマについても、4月には撮影の中断があり、通常とは異なる放送スケジュールとなったが、「相棒」や「BG~身辺警護人~」をはじめとする各作品が民放上位にランクインしている。バラエティでも、このような状況だからこそ、家族で安心して楽しめるエンターテインメントを提供できるよう、距離をとった演出やリモートでの取材を取り入れるなど、新しい生活様式に合わせた番組制作に取り組んだ。スポーツでは、東京五輪をはじめ多くの国際大会が延期、あるいは中止となったが、8月には「第44回全英女子オープンゴルフ」、10月には「第120回全米オープンゴルフ」を中継することができた。また、高校野球をはじめとした学生スポーツも開催中止が相次ぐなかで、スポーツで日本を元気にしたいという思いから「高校野球特番2020 君だけの甲子園」や「石川遼×渋野日向子 ドリームマッチ」をお届けした。そして、先日放送された「第52回 全日本大学駅伝」は、個人視聴率では歴代最高の6.4%を記録するなど、スポーツの持つ力をお伝えすることができた。そして、このような「逆境が続く今だからこそ“未来”に向かって立ち上がろう」というコンセプトのもと、当社と電通との共同で立ち上げた「未来をここからプロジェクト」が先月からスタートしており、「報道ステーション」をはじめ各番組で展開している。引き続き、今後の見通しが不透明な状況が続いていくと思うが、試行錯誤を繰り返しながら、2021年に向けて成果をつなげていきたい。
※最新の視聴率について。
西取締役:最初に個人全体視聴率の年間だが、全日が4.2%で2位。ゴールデンが6.1%で民放2位、プライムが6.3%で2位、そしてプライム2が2.6%で2位だ。世帯視聴率の年間は、全日8.1%で2位、ゴールデンが10.9%で民放2位、プライムが11.4%で1位、そしてプライム2が5.2%で2位だ。続いて年度だが、まず個人が全日4.2%で2位、ゴールデン6.1%で民放2位プライムが6.3 %で2位、プライム2が2.5%で2位という状況だ。世帯は、全日8.2%で2位、ゴールデン10.9%で民放2位、プライム11.4%で1位、プライム2が5.1%で2位という状況だ。それから10月クールの平均だが、まず個人の全日が3.9%で2位、ゴールデン5.8%で2位、プライム同じく5.8%で2位、そしてプライム2も2.2%で2位だ。世帯は全日が7.5%で2位、ゴールデン10.5%で2位、プライムが10.6%で1位、プライム2が4.5%で2位という状況だ。今後の主な放送予定だが、12月5日、6日にテレビ朝日開局60周年記念の2夜連続ドラマスペシャルとして「逃亡者」の放送を予定している。12月20日には、恒例の「M-1グランプリ」がある。また年末年始のラインナップで主なものは「ミュージックステーション ウルトラスーパーライブ」や、大晦日は去年に続いて「ザワつく!金曜日」のスペシャルを「ザワつく!大晦日」と題して放送する。年始については、「相棒 元日SP」や「とんねるずのスポーツ王は俺だ!」などを予定している。
※営業状況について。
亀山社長: 9月に続き、10月も営業売上は着実に回復の流れとなっており、タイム、スポットの合算で前年比90.3%で確定している。タイムは前年比84.2%。昨年放送があった「フィギュアグランプリシリーズ カナダ大会」、「世界体操」、「2022FIFAワールドカップカタール アジア地区2次予選」2試合、「ZOZO Championship」といったスポーツ単発がなかったため、前年を下回っているが、当初の計画に対しては見込み通りとなっている。一方、スポットは回復基調を反映して、前年比で95.9%となった。昨年の10月は消費増税の影響で86.4%と低調であったこともあり、東京地区は100.7%と1年8カ月ぶりに前年水準を超えてきた。当社は、昨年10月に過去最高シェア24.1%を記録したことの反動もあり、シェアダウンとなっているが、10月も単独2位をキープしている。11月の営業売上は、タイムは前年比77%+α、スポット85%+α、トータル81%+αで推移している。ちょうど11月の折り返し地点を超えたばかりのタイミングだが、10月の流れをそのまま受ける格好で、引き続き安定的に推移し、数字をもう少し伸ばしていけるものと見ている。タイムは、昨年あった「世界野球プレミア12」や「フィギュアグランプリシリーズ」の反動減で減収となっているが、来週火曜日に「SMBC日本シリーズ2020」の放送が決定しているので、積極的にセールスしていきたい。スポットについては、東京地区は前年比ベースでは10月ほどの水準には達しないものの、90%台半ばを窺う展開となっている。12月だが、現時点でタイムが前年比80%+α、スポットが83%+α、トータルでは82%+αで推移している。タイムは、2夜連続ドラマ「逃亡者」に加え、「第73回福岡国際マラソン」や年末年始特番など多くのセールス枠があり、鋭意セールスしている。スポットは、12月も動きが活発化しており、現時点では前年比83%程度だが、さらに乗ってきそうな物件規模は前年を10%近く上回っている状況で、今後に期待をしているところだ。分野としては、「情報・通信」や動画配信やゲーム等、年末の巣ごもり需要を狙った出稿がけん引している。
※放送外収入について。
武田副会長:ビジネスプロデュース局関連のトピックスだが、新型コロナウイルスによるイベントへの影響については、前回の会見時と変わっていない。中止が35件、延期が19件、期間の一部休止が4件だ。その中で、毎年恒例のスーパーヒーローイベント、「超英雄祭」を今回はリアルイベントと配信の併用で実施する。年明けの2月9日、10日の2日間。リアルイベントは50%以下の入場制限での実施となる。また、横浜で26万人を動員し、現在大阪でも大盛況となっている「バンクシー展 天才か反逆者か」について、名古屋でも開催が決定した。来年2月3日から旧名古屋ボストン美術館での開催となる。新日本プロレス関連だが、年始恒例のビックマッチ、東京ドーム大会で行われる「WRESTLE KINGDOM 15」は、来年も1月4日と5日、2日間での開催が決定している。2日間とも新日本プロレスワールドでは日本語と英語の実況で全世界にLIVE配信し、CSテレ朝チャンネルでも生中継する。
※TELASAについて。
篠塚常務:TELASAについて、会員数等、具体的な数値の公表は差し控えるが、順調に推移している。10月クールおけるコンテンツ展開について紹介する。ドラマ誕生20周年を迎えたドラマ「相棒」シリーズは、この20年のテレビシリーズの一挙配信に加えて、先月28日から劇場版・スピンオフ映画全6作品をTELASAとauスマートパスプレミアム会員を対象に見放題・独占配信している。「相棒」映画シリーズが動画配信サービスで見放題で登場するのは初めてだ。「七人の秘書」では、TELASA向けにスピンオフドラマ「ザ・接待~秘書のおもてなし~」を計5話配信する。接待・会食のセッティングを題材にした12分程度のオリジナルストーリーだ。「なにわ男子と一流姉さん」では、「なにわ男子、一流への道」と題したオリジナルコンテンツを配信開始した。「ロンドンハーツ」は、10月8日に放送した3時間スペシャルで、50TAと歌唱対決し、視聴者投票で見事勝利した50PAの初音楽ライブを10月29日にTELASAとTVerで無料生配信した。また50TAのライブも今月11日にTELASAでライブ配信した。いずれも大変多くの視聴者に見ていただいた。今後も引き続き、当社の魅力的なコンテンツの提供や地上波との連携を通じて、KDDIと協力しながらTELASAを日本有数のSVODプラットフォームに育て上げていきたいと考えている。
※ABEMAと出資映画について。
西取締役: ABEMAは開局から4年6ヶ月で5900万ダウンロードを突破し、目標としているWAU 1000万突破に関しても3月以降は恒常的に達成している状況だ。一方、有料の「ABEMAプレミアム」の会員も順調に伸びている。現在の会員数は、9月末で84.4万人に到達している。引き続き年内での100万人突破を目指してコンテンツを充実させていければと考えている。出資映画の最新状況だが、8月7日公開の「映画ドラえもん のび太の新恐竜」は昨日までで動員272万9897人、興行収入32億8925万円。そして9月11日公開の「映画クレヨンしんちゃん 激突!ラクガキングダムとほぼ四人の勇者」は昨日までで動員94万2042人、興行収入11億4916万円となっている。今週金曜日からは、「STAND BY MEドラえもん 2」が全国公開となる。公開初日の夜には前作「STAND BY MEドラえもん」の地上波放送も予定している。今後様々な形で盛り上げていければと考えている。
※テレビ設置報告の義務化に関しては、NHKの会見では「テレビを持たない人に報告を求めない」との発言があるなど、若干トーンが弱まったように感じる。この件について所感は。
藤ノ木専務:受信設備の設置届出義務といった新たな制度は、視聴者の納得感を得ることが前提であり、適正な受信料水準の議論と切り離しては進められないと考えている。また居住者情報の照会制度については、個人情報保護の観点でも課題が多いのではないか。受信機の購入を控えるといった事態が拡大するのではとの心配もある。引き続き国民の皆さまがテレビ放送サービスを快適に享受できる環境を維持することが何より重要と考えている。
※NHKがインターネット活用業務の費用を「年額200億円を超えないもの」として総務省に認可申請したことについて所感は。
藤ノ木専務:来年度の見通しでは3%となり、これまで上限としていた2.5%を上回る数字になっている。来年度は東京五輪が開催されるということもあるが、しかし予算の規模がその後も継続することになっている。普通、どこの民間の会社でも、会社の売上が減少すれば、それに応じた費用を設定する。それなのに、NHKは今後の受信料収入は減収局面が続くことが避けられないと想定しているにも関わらず、この上限の200億円の費用の規模を変えないというのは違和感を覚える。今後、その200億円がどういう使われ方をするのか、しっかり検証していただきたい。
※2020年を振り返っての社長所感。
亀山社長: 年間視聴率は残すところ2カ月を切った。個人全体視聴率では、全日・プライム・プライム2が2位、ゴールデンが民放2位。また、世帯視聴率では、全日・プライム2が2位、ゴールデンが民放2位、プライムがトップで推移している。この1年を振り返ると、やはり新型コロナウイルスの世界的な流行によって、社会全体の生活環境が激変した大変な1年になったと思う。東京オリンピック・パラリンピックの開催延期をはじめ、当社の番組制作やイベントの実施においても大きな影響が出た。4月には「報道ステーション」のスタッフ・出演者が新型コロナに感染するという出来事が起こり、スタッフの確保や制作スペースのあり方、あるいは全館の消毒、テレワークの導入による出社制限といった様々な対策を講じた。そのような状況で、PUT・総個人視聴率が3月下旬からゴールデンウィーク明けにかけて非常に高い推移となり、当社に限ったことではないが、報道・情報番組への関心が高まった。当社では「報道ステーション」をはじめ、「羽鳥慎一モーニングショー」といったベルト番組が高い視聴率となった。また、安倍総理の辞任や、先般のアメリカ大統領選といった国内外の重要な出来事もあり、最新情報をお伝えする報道機関としての役割を果たすことができたのではないかと考えている。ドラマについても、4月には撮影の中断があり、通常とは異なる放送スケジュールとなったが、「相棒」や「BG~身辺警護人~」をはじめとする各作品が民放上位にランクインしている。バラエティでも、このような状況だからこそ、家族で安心して楽しめるエンターテインメントを提供できるよう、距離をとった演出やリモートでの取材を取り入れるなど、新しい生活様式に合わせた番組制作に取り組んだ。スポーツでは、東京五輪をはじめ多くの国際大会が延期、あるいは中止となったが、8月には「第44回全英女子オープンゴルフ」、10月には「第120回全米オープンゴルフ」を中継することができた。また、高校野球をはじめとした学生スポーツも開催中止が相次ぐなかで、スポーツで日本を元気にしたいという思いから「高校野球特番2020 君だけの甲子園」や「石川遼×渋野日向子 ドリームマッチ」をお届けした。そして、先日放送された「第52回 全日本大学駅伝」は、個人視聴率では歴代最高の6.4%を記録するなど、スポーツの持つ力をお伝えすることができた。そして、このような「逆境が続く今だからこそ“未来”に向かって立ち上がろう」というコンセプトのもと、当社と電通との共同で立ち上げた「未来をここからプロジェクト」が先月からスタートしており、「報道ステーション」をはじめ各番組で展開している。引き続き、今後の見通しが不透明な状況が続いていくと思うが、試行錯誤を繰り返しながら、2021年に向けて成果をつなげていきたい。
※最新の視聴率について。
西取締役:最初に個人全体視聴率の年間だが、全日が4.2%で2位。ゴールデンが6.1%で民放2位、プライムが6.3%で2位、そしてプライム2が2.6%で2位だ。世帯視聴率の年間は、全日8.1%で2位、ゴールデンが10.9%で民放2位、プライムが11.4%で1位、そしてプライム2が5.2%で2位だ。続いて年度だが、まず個人が全日4.2%で2位、ゴールデン6.1%で民放2位プライムが6.3 %で2位、プライム2が2.5%で2位という状況だ。世帯は、全日8.2%で2位、ゴールデン10.9%で民放2位、プライム11.4%で1位、プライム2が5.1%で2位という状況だ。それから10月クールの平均だが、まず個人の全日が3.9%で2位、ゴールデン5.8%で2位、プライム同じく5.8%で2位、そしてプライム2も2.2%で2位だ。世帯は全日が7.5%で2位、ゴールデン10.5%で2位、プライムが10.6%で1位、プライム2が4.5%で2位という状況だ。今後の主な放送予定だが、12月5日、6日にテレビ朝日開局60周年記念の2夜連続ドラマスペシャルとして「逃亡者」の放送を予定している。12月20日には、恒例の「M-1グランプリ」がある。また年末年始のラインナップで主なものは「ミュージックステーション ウルトラスーパーライブ」や、大晦日は去年に続いて「ザワつく!金曜日」のスペシャルを「ザワつく!大晦日」と題して放送する。年始については、「相棒 元日SP」や「とんねるずのスポーツ王は俺だ!」などを予定している。
※営業状況について。
亀山社長: 9月に続き、10月も営業売上は着実に回復の流れとなっており、タイム、スポットの合算で前年比90.3%で確定している。タイムは前年比84.2%。昨年放送があった「フィギュアグランプリシリーズ カナダ大会」、「世界体操」、「2022FIFAワールドカップカタール アジア地区2次予選」2試合、「ZOZO Championship」といったスポーツ単発がなかったため、前年を下回っているが、当初の計画に対しては見込み通りとなっている。一方、スポットは回復基調を反映して、前年比で95.9%となった。昨年の10月は消費増税の影響で86.4%と低調であったこともあり、東京地区は100.7%と1年8カ月ぶりに前年水準を超えてきた。当社は、昨年10月に過去最高シェア24.1%を記録したことの反動もあり、シェアダウンとなっているが、10月も単独2位をキープしている。11月の営業売上は、タイムは前年比77%+α、スポット85%+α、トータル81%+αで推移している。ちょうど11月の折り返し地点を超えたばかりのタイミングだが、10月の流れをそのまま受ける格好で、引き続き安定的に推移し、数字をもう少し伸ばしていけるものと見ている。タイムは、昨年あった「世界野球プレミア12」や「フィギュアグランプリシリーズ」の反動減で減収となっているが、来週火曜日に「SMBC日本シリーズ2020」の放送が決定しているので、積極的にセールスしていきたい。スポットについては、東京地区は前年比ベースでは10月ほどの水準には達しないものの、90%台半ばを窺う展開となっている。12月だが、現時点でタイムが前年比80%+α、スポットが83%+α、トータルでは82%+αで推移している。タイムは、2夜連続ドラマ「逃亡者」に加え、「第73回福岡国際マラソン」や年末年始特番など多くのセールス枠があり、鋭意セールスしている。スポットは、12月も動きが活発化しており、現時点では前年比83%程度だが、さらに乗ってきそうな物件規模は前年を10%近く上回っている状況で、今後に期待をしているところだ。分野としては、「情報・通信」や動画配信やゲーム等、年末の巣ごもり需要を狙った出稿がけん引している。
※放送外収入について。
武田副会長:ビジネスプロデュース局関連のトピックスだが、新型コロナウイルスによるイベントへの影響については、前回の会見時と変わっていない。中止が35件、延期が19件、期間の一部休止が4件だ。その中で、毎年恒例のスーパーヒーローイベント、「超英雄祭」を今回はリアルイベントと配信の併用で実施する。年明けの2月9日、10日の2日間。リアルイベントは50%以下の入場制限での実施となる。また、横浜で26万人を動員し、現在大阪でも大盛況となっている「バンクシー展 天才か反逆者か」について、名古屋でも開催が決定した。来年2月3日から旧名古屋ボストン美術館での開催となる。新日本プロレス関連だが、年始恒例のビックマッチ、東京ドーム大会で行われる「WRESTLE KINGDOM 15」は、来年も1月4日と5日、2日間での開催が決定している。2日間とも新日本プロレスワールドでは日本語と英語の実況で全世界にLIVE配信し、CSテレ朝チャンネルでも生中継する。
※TELASAについて。
篠塚常務:TELASAについて、会員数等、具体的な数値の公表は差し控えるが、順調に推移している。10月クールおけるコンテンツ展開について紹介する。ドラマ誕生20周年を迎えたドラマ「相棒」シリーズは、この20年のテレビシリーズの一挙配信に加えて、先月28日から劇場版・スピンオフ映画全6作品をTELASAとauスマートパスプレミアム会員を対象に見放題・独占配信している。「相棒」映画シリーズが動画配信サービスで見放題で登場するのは初めてだ。「七人の秘書」では、TELASA向けにスピンオフドラマ「ザ・接待~秘書のおもてなし~」を計5話配信する。接待・会食のセッティングを題材にした12分程度のオリジナルストーリーだ。「なにわ男子と一流姉さん」では、「なにわ男子、一流への道」と題したオリジナルコンテンツを配信開始した。「ロンドンハーツ」は、10月8日に放送した3時間スペシャルで、50TAと歌唱対決し、視聴者投票で見事勝利した50PAの初音楽ライブを10月29日にTELASAとTVerで無料生配信した。また50TAのライブも今月11日にTELASAでライブ配信した。いずれも大変多くの視聴者に見ていただいた。今後も引き続き、当社の魅力的なコンテンツの提供や地上波との連携を通じて、KDDIと協力しながらTELASAを日本有数のSVODプラットフォームに育て上げていきたいと考えている。
※ABEMAと出資映画について。
西取締役: ABEMAは開局から4年6ヶ月で5900万ダウンロードを突破し、目標としているWAU 1000万突破に関しても3月以降は恒常的に達成している状況だ。一方、有料の「ABEMAプレミアム」の会員も順調に伸びている。現在の会員数は、9月末で84.4万人に到達している。引き続き年内での100万人突破を目指してコンテンツを充実させていければと考えている。出資映画の最新状況だが、8月7日公開の「映画ドラえもん のび太の新恐竜」は昨日までで動員272万9897人、興行収入32億8925万円。そして9月11日公開の「映画クレヨンしんちゃん 激突!ラクガキングダムとほぼ四人の勇者」は昨日までで動員94万2042人、興行収入11億4916万円となっている。今週金曜日からは、「STAND BY MEドラえもん 2」が全国公開となる。公開初日の夜には前作「STAND BY MEドラえもん」の地上波放送も予定している。今後様々な形で盛り上げていければと考えている。
※テレビ設置報告の義務化に関しては、NHKの会見では「テレビを持たない人に報告を求めない」との発言があるなど、若干トーンが弱まったように感じる。この件について所感は。
藤ノ木専務:受信設備の設置届出義務といった新たな制度は、視聴者の納得感を得ることが前提であり、適正な受信料水準の議論と切り離しては進められないと考えている。また居住者情報の照会制度については、個人情報保護の観点でも課題が多いのではないか。受信機の購入を控えるといった事態が拡大するのではとの心配もある。引き続き国民の皆さまがテレビ放送サービスを快適に享受できる環境を維持することが何より重要と考えている。
※NHKがインターネット活用業務の費用を「年額200億円を超えないもの」として総務省に認可申請したことについて所感は。
藤ノ木専務:来年度の見通しでは3%となり、これまで上限としていた2.5%を上回る数字になっている。来年度は東京五輪が開催されるということもあるが、しかし予算の規模がその後も継続することになっている。普通、どこの民間の会社でも、会社の売上が減少すれば、それに応じた費用を設定する。それなのに、NHKは今後の受信料収入は減収局面が続くことが避けられないと想定しているにも関わらず、この上限の200億円の費用の規模を変えないというのは違和感を覚える。今後、その200億円がどういう使われ方をするのか、しっかり検証していただきたい。