社長定例会見

亀山慶二社長 社長会見(2月25日)要旨

2020-02-25
2020年2月25日 社長会見要旨


※最新の視聴率について
亀山社長:1月クールの視聴率は、正月三が日と年末年始を含む1月1週がゴールデン・プライムの2冠を獲得し、良いスタートとなった。ドラマでは開局60周年記念番組としてお届けしている「相棒season18」が10月クールに続き高視聴率を維持しており、日曜日のバラエティ番組が引き続き好調に推移している。また、高い関心が寄せられている新型コロナウイルスのニュースに関しては、「報道ステーション」をはじめ各報道情報番組で最新の情報をお伝えしている。残り1カ月余りとなった年度の視聴率は、全日、ゴールデン、プライムいずれも2位で推移している。開局60周年記念番組として1年間のロングランに挑んでいる「科捜研の女」、「やすらぎの刻~道」がいよいよフィナーレを迎える。また、3月8日には開局60周年記念のドキュメンタリー特番を放送する。当社の元社員で「ニュースステーション」のディレクターとして過酷な海外取材を手掛けてきた大谷映芳さんとともに、当社の友寄隆英ディレクターがヒマラヤの奥地、極寒の地に暮らす部族に密着した。この「氷と雪に閉ざされた秘境の地 天空のヒマラヤ部族 決死の密着取材150日間」にもご期待いただきたい。開局60周年の年度を良い形で締め括るとともに、東京五輪イヤーとなる新年度に向けて勢いをつけていきたい。次に「10万円でできるかな」について申し上げる。これまで放送している「スクラッチ宝くじ」企画については、当たりの傾向や法則を少しでも確認し、スクラッチの開け方をどう見せるかなどを検討するために、事前に10万円分以上の宝くじを購入したことがあったのは事実だ。仮に、当たりの法則を把握しても、削る前に「当たりくじ」を購入することは、スクラッチ宝くじの仕組み上不可能だ。本番では新たにロケ中に購入したスクラッチ宝くじを使用しており、事前に傾向と法則の確認のために削ったスクラッチ宝くじを実際の撮影で使用することはない。また、以前深夜帯で放送していた「10万円ランド」という企画においては、ヒラタケ、ラディッシュ等の収穫物が天候不順などで収穫できなかった為、通常の収穫時のイメージを放送しようと、他から購入したものを撮影に用いていたことが分かった。これは不適切な演出であり、視聴者及び関係者の皆様に深くお詫び申し上げる。もう1点、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、テレビ朝日ではさらなる感染拡大を防ぐため、社内に早河洋会長・CEOを議長とする新型肺炎緊急対策会議を設置し、対応策の実施および検討を行っている。現在、当社での感染の報告はない。感染者が出た場合は、当該人の就業を禁止するとともに、濃厚接触者の特定を行い、速やかな対応を行うこととする。
※最新の視聴率について。
西取締役:年度平均は、全日7.6%、ゴールデン10.7%、プライム10.9%、プライム2が5.1%で、全区分2位という状況で推移している。ゴールデン・プライム帯では、「報道ステーション」が4年ぶりの高さで推移していることに加え、連続ドラマが各クールいずれも好結果となっている。またバラエティは4月に改編した月曜、10月に改編した金曜ともに改善している。全日帯では、平日午前帯のベルト番組が引き続き好調に推移している。続いて1月クール平均だが、全日が7.6%で2位、ゴールデンが10.7%で3位、プライムが10.9%で2位、プライム2は5.0%と全て2位で推移している。続いて、今後の主な放送予定だが、まず来月8日にヒマラヤ部族に密着取材した大型ドキュメンタリーを放送する。そして開局60周年記念番組としてお送りしている連続ドラマも最終回を迎え、3月18日には「相棒」の最終回2時間スペシャル、翌19日には「科捜研の女」が最終回2時間スペシャルで1年間の放送を締めくくる。さらに27日には「やすらぎの刻~道」の最終回をこちらも拡大スペシャルでお送りする。
※営業状況について。
亀山社長:1月の営業売上は、タイムは前年比94.0%、スポットは91.1%、トータルでは92.4%で確定した。タイムだが、昨年度に「AFCアジアカップ」があった反動や、「AFC U-23選手権」がグループステージで残念ながら敗退したこともあり、前年には届かなかった。スポットについては、引き続き低調な市況で、東京地区は95.4%で締まった。当社は昨年度が高シェアだったこともあって、地区には届かず終了した。2月の営業売上は、タイムは前年比97%+α、スポット86%+α、トータル91%+αで推移している。タイムだが、2月は大きな単発はないが、番組連動CMなどの企画提案によって増収活動を進める。スポットについては、東京地区は前年の93%程度の見込だ。セールス期間もあと僅かだが、最後まで粘り強くセールスしていきたい。3月の営業売上は、タイムが前年比91%+α、スポットが66%+α、トータルでは76%+αで推移している。タイムについて「天空のヒマラヤ部族」は良い形で完売した。そのほか期末単発についても、番組セールスをしているところだ。スポットについては、新型コロナウイルスの影響もあってか、動きが非常に鈍く、例年に比べラップがだいぶ遅くなっている。一方で、当月に入ってからは期末の出稿も期待しつつ、情報を集めて売上げに繋げていきたい。
※放送外収入について。
武田副会長:開局60周年記念イベント「QUEEN+ADAM LAMBERT THE RHAPSODY TOUR」は、1月に全公演が無事終了。これで、当社の60周年記念イベントが全て終了したことになる。昨年5月の「ブルーマングループ ワールドツアー IN JAPAN」が約3万9000人、8月の「SUMMER SONIC 2019」が18万人、10月の「テレビ朝日ドリームフェスティバル2019」が2万7000人、そして今年1月のクイーンが6万人。合計で約30万6千人を動員することができた。これも、皆さまのお陰と感謝する。60周年の記念イベントは終了するが、今後も当社としては注目イベントが続く。謎のストリートアーティスト、バンクシーの「バンクシー展 天才か反逆者か」を横浜アソビルで3月15日から開催。70点以上のオリジナル作品や立体オブジェクトなどが本邦初公開される。3月22日からは「テレビ朝日・六本木ヒルズ夏祭りSUMMER STATION」でお馴染みのジャニーズJr.「HiHi Jets」の単独コンサートがEXシアター六本木で始まる。4月に入ると体験型恐竜ショー「DINO SAFARI 2020」という大きなイベントを開催する。次回の会見で詳しくお話しするが、新しい大型恐竜が初登場するという充実したライブイベントになると期待している。このように、60周年が終わっても、話題のイベントが続くので、ぜひご注目いただきたい。一方、3月1日に予定されていた「超人女子戦士 ガリベンガーⅤ」のリアルイベントを中止することに決定した。新型コロナウイルスの感染防止のための措置だ。イベントは中止するが、テレ朝動画での生配信は実施する。ファンの皆さまには配信でご覧いただければと考えている。最後に新日本プロレスワールド関連の話題だが、BS朝日の4月改編でプロレスファンにはお馴染みの金曜20時の枠で「ワールドプロレスリングリターンズ」のタイトルでプロレス放送がレギュラー編成されることが決定した。詳細についてはBS朝日にお問い合わせいただきたいが、ご期待いただければと思う。
※AbemaTVと出資映画について。
西取締役:AbemaTVは、開局から3年9カ月で4,800万ダウンロードを突破し、目標としているWAU1,000万到達に関しても、2019年6月1週に初めて記録して以来、直近の1月5週、2月2週を加えて、これまでに10回を記録している。緊急記者会見や災害報道など何か有事の際の視聴ツールとして、確実に支持をいただいている。一方で、オンデマンド視聴ユーザーも増えており、有料の「Abemaプレミアム」の会員は、前年から1.7倍となる59.3万人と大きく伸びている状況だ。AbemaNewsについてだが、この2カ月では、年末に不正出国したカルロス・ゴーン容疑者の会見、イランによる米軍駐留基地へのミサイル攻撃、芸能人による薬物事件のニュース、新型コロナウイルス関連のニュースなどで緊急編成を実施した。特に新型コロナウイルスは、視聴者の関心が高く、リニアはもちろんだが、関連ニュースのAbemaビデオでの数字も高い視聴数となっている。出資映画の最新状況について報告する。2月8日公開の「劇場版 騎士竜戦隊リュウソウジャーVSルパンレンジャーVSパトレンジャー/魔進戦隊キラメイジャー エピソードZERO【スーパー戦隊MOVIEパーティー】」は2月24日までの17日間累計で動員数が20万6969人、興行収入が2億6459万円となっている。そして3月6日からは、「映画ドラえもん のび太の新恐竜」が公開となる。「ドラえもん」連載開始から50周年という記念すべき今年は、脚本・川村元気さん、ゲスト声優・木村拓哉さん、渡辺直美さん、主題歌・Mr.Childrenという豪華な布陣でお届けする。
※3月1日のイベント中止の話があったが、他に影響が出ているものはあるか。
武田副会長:今のところイベントに関して言うと「超人女子戦士 ガリベンガ-V」のリアルイベント以外は中止が決定したものはない。イベントは色々な関係者が関わったり、様々な状況によってシチュエーションが違ったりするのでケースバイケース、一つ一つの事案によって我々として慎重に検討していこうという姿勢で臨んでいるところだ。
※NHKの常時同時配信が3月1日から始まるが所感は。東京オリンピック・パラリンピックに向けて、民放の計画や準備状況はどうなっているか。
藤ノ木専務:3月から試験的に始まり、4月から本格運用となる。まだ始まっていないので、いわゆる「蓋被せ」という権利処理されていないものがどれくらいあるか、実際私たちも状況を見た上で、どういう形で進めればいいのか参考にしたい。オリンピックに関しては、民放のオリンピック公式サイトなどでの配信を検討していると聞いている。