社長定例会見

角南源五社長 社長会見(4月25日)要旨

2017-04-26
※視聴率の状況について。
角南社長:新年度も宜しくお願いしたい。4月改編がスタートしている。話題の昼の帯ドラマ劇場「やすらぎの郷」も始まった。これからの展開が楽しみだ。先週は、木曜ドラマ「緊急取調室」の初回視聴率が17.9%と絶好のスタートを切り、4月クールの民放連続ドラマのトップだった。木曜ミステリー「警視庁・捜査一課長」が2位(14.5%)、「警視庁捜査一課9係」が5位で、3作品がトップ5にランクインしている。また4日連続での「世界フィギュアスケート国別対抗戦2017 presented by SHISEIDO」が、羽生結弦選手をはじめとする日本選手の活躍で、大いに盛り上がった。「サタデーステーション」「サンデーステーション」も始まり、今後に期待したいと思う。
亀山常務:視聴率状況についてご報告申し上げる。4月クールの平均視聴率は、全日が7.5%で2位、ゴールデンは9.7%で民放3位、プライムは10.1%で2位、プライム2は6.0%で2位という状況だ。連続ドラマに関しては冒頭紹介があった通りだが、その他に水曜日の12周年を迎えた「警視庁捜査一課9係」も2話平均11.6%と安定した視聴率で推移している。また、金曜ナイトドラマ「女囚セブン」も初回が同時間帯トップの7.5%のスタートとなっている。報道番組では「サタデーステーション」「サンデーステーション」がスタートして、土曜日が8.7%、日曜日が8.0%といずれも同時間帯3位という出だしとなった。今後に向けて着実に視聴習慣の定着を図っていきたいと思っている。スポーツでは、「世界フィギュアスケート国別対抗戦」が、男子フリーの16.0%をはじめ、2015年の前大会を上回る好結果となっている。全日帯では「グッド!モーニング」「羽鳥慎一モーニングショー」「じゅん散歩」など、引き続き好調に推移している。帯ドラマ「やすらぎの郷」が初回は8.7%、平均6.5%と前年の同時間帯を大きく上回るペースで推移している。年間平均は、全日が7.6%で2位、ゴールデンは10.3%で民放2位、プライムは10.6%で2位、プライム2は6.2%で2位と前年と同順位で推移している。続いて今後の主な放送予定。新番組ではKAT-TUNの中丸雄一さんがゴールデン初MCを務める「世界ルーツ探検隊」が、5月1日月曜よる7時からスタートする。スポーツでは6月13日に「2018FIFAワールドカップロシア アジア最終予選 イラク戦」がアウェーで行われる。7月には「世界水泳 ハンガリー・ブダペスト」が開幕し、10月にはカナダ・モントリオールで行われる「世界体操」を本年より当社が放送することになっている。
※「サタデーステーション」「サンデーステーション」がスタートした。
角南社長:初回を一言で言うと、安心して観ていられるニュース番組になっている。「サタデーステーション」は新鮮な座組み。「サンデーステーション」は安定したニュース番組という感じだ。視聴者センターに寄せられている声も、どちらもわかりやすいニュースの伝え方、内容となっており、これが評価されているようだ。この曜日のこの時間帯、ニーズは確実にあると思っているので、今後の視聴習慣に期待しているところだ。
※営業状況について。
角南社長:まず3月のセールス実績。3月の営業売上は、タイムが前年比118.6%、スポットが96.8%、トータルでは105.7%となった。タイムは「2017ワールドベースボールクラシック」の売上がけん引し、前年水準から大きく伸ばした。一方でスポットは、そのWBCの編成によりCM量不足が見込まれ、積極的なセールスに踏み切れず、前年に届かなかった。続いて4月の営業売上だが、現状、タイムは前年比105%+α、スポットは95%+α、トータルでは99%+αで推移している。タイムは4月改編のレギュラー番組セールスで「サタデーステーション」「サンデーステーション」が売上をけん引しベースアップに成功している。また首都圏ミニ枠も5番組がスタートしたことで売上の大きな支えとなっている。また単発では「フィギュア国別対抗戦 presented by SHISEIDO」の編成により売上を積み上げることができた。一方で、スポットは市況が停滞気味で4月は前年水準に届かない見込みだ。次に5月の営業売上だが、現状、タイムは前年比、94%+α、スポットは77%+α、トータルでは84%+αで推移している。タイムは大きな単発編成はないものの、レギュラー番組セールスでベースアップしているので、前年水準以上の売上を目指しセールスしていく。スポットは市況が前年に届かない見込みで、積極的なセールスに努めている。
※放送外収入について。
平城常務:デジタル事業だが、サイバーエージェントとの協業のAbemaTV、AbemaNewsの進捗について説明する。AbemaTVのアプリダウンロード数は、1600万を超えている。また4月8日から5月7日までを開局1周年期間として、特別編成を行っており、その一環として、4月10日から1週間「AbemaTV1st ANNIVERSARY LIVE」を当社のEXシアター六本木から独占生中継し、好評を博した。さらにGWには、これまでテレビ朝日地上波で放送されていた人気番組をAbemaTVオリジナル版として復活させる。具体的には、5月1日に「虎の門」、5月4日に「くりぃむナントカ」、5月5日には「爆笑問題の検索ちゃん」をいずれも夜9時から放送する。続いてAbemaNewsについてご報告申し上げる。AbemaNewsでは4月10日から毎週月曜日から金曜日の深夜0時20分より「報道ステーション」のディレイ放送を開始した。また、熊本地震から1年にあたり、地上波ANN特番などのサイマル放送に加え、4月10日から14日まで5夜連続で、独自取材に基づく企画などを放送した。今後もこうした震災報道をはじめ、即時性にこだわった内容でお伝えしたいと思っている。続いてKDDIとの協業のビデオパスについてご報告申し上げる。4月クールドラマからは、「警視庁・捜査一課長」「緊急取調室」「女囚セブン」を、ビデオパスで放送後の全話が一週間を過ぎても見放題で、独占配信中となっている。「緊急取調室」「女囚セブン」については、ビデオパス全体のデイリーランキングで1位を獲得するなど好調だ。続いてイベント事業について。ロックフェスティバル「METROPOLITAN ROCK FESTIVAL 2017」(メトロック)を開催する。大阪公演を5月13日14日に大阪府堺市「海とのふれあい広場」で、東京公演を5月20日21日に新木場「若洲公園」で開催する。サカナクション、[Alexandros]、Perfume、Suchmosなど、各日16組のアーティストが出演予定で、東京公演はすでに完売、大阪公演も追加販売を行っている。
※映画事業について。
亀山常務:3月4日公開の映画ドラえもん「のび太の南極カチコチ大冒険」だが、4月24日時点での動員数が370万2143人、興行収入が42億198万円となり、2000年以降の新シリーズで歴代最高の興行収入を更新している。また、4月15日土曜公開の映画「クレヨンしんちゃん 襲来!!宇宙人シリリ」も、4月24日時点の動員が53万183人、興行収入6億2627万円で順調に推移している。
※4月3日にJOCDNにテレビ朝日も参加した。その要因と狙いは。
藤ノ木専務:JOCDNの“CDN”は、“コンテンツデリバリーネットワーク”であるが、動画を配信するネットワークのサービスである。huluやNetflixのようないわゆる動画配信プラットフォームではない。その点を誤解されている方が多いと感じるので、まずそれを押さえていただきたい。当社がJOCDNに資本参加したのは、高品質で安定した動画配信の提供や、放送・通信インフラを支える新たな技術開発を推進するという目的だ。現在、当社でも、複数の動画配信サービスを行っていて、CDNも複数使っている。今後、このJOCDNを、テレビ朝日のどの動画サービスで使っていくかということについてはまだ決まっていない。今後、運用状況を見ながら、トータルで判断していくものだと思っている。そして、常時同時配信とつなげて考えている一部報道もあるが、そういったことでもない。
※「やすらぎの郷」について。好調な滑り出しだが、まず3週放送した現状での手応えは。シルバードラマというが、もう少し世帯を狙うとか考えていないのか。
角南社長:外部の方からは、すごい役者がよくあれだけ揃ったといわれる。本当に豪華で贅沢なキャスティングだと思う。初回からお褒めの言葉、期待の言葉を多くいただいている。いろいろな方々からあのようなところが本当にあったらいいね、という話をいただいている。シニア層に響く、これまでになかったドラマだと思う。私自身も含めこれからの展開を楽しみにしている視聴者は多いと思うのでご期待頂きたい。私自身も非常に楽しみにしている。
※テレビ朝日はフィギュアスケートの中継で高視聴率を獲得してきた。そのスーパースター、浅田真央さんが引退を発表した。浅田さんへの社長の思いは。また、平昌五輪の開催が迫っているが、解説者・キャスターとして浅田さんの起用の話はあるのか。
角南社長:浅田真央選手引退ということだが、フィギュアスケートを国民的スポーツへと押し上げた功績は本当に大きいと思う。これまでのご活躍に対して心から敬意を表するとともに、深く感謝申し上げたい。
※テレビ朝日は生放送に力を入れ始めている。「サタデーステーション」「サンデーステーション」もそうだが、生放送を増やしたことでの手応えや狙いを。
亀山常務:まず一つは、当社らしさということもあると思う。ニーズがあると思って生放送を増やしている。それから、ライブ感、何が起きるかという期待感が高まっていると思う。ネットと連動するにしても、生放送でしか出来ないこともある。そういったことも含めて、生放送は出来ることならやっていきたいという考え方。
※やってみた上で、具体的に何かあるか。
亀山常務:土日のニュースも始まったばかりなので、定着していく中で良い形が出てくると思っている。

以上