放送番組審議会

第629回 放送番組審議会報告 5月19日(木) 開催

■出席者
見城  徹  委員長
田中  早苗  副委員長
(五十音順)
秋元  康  委員
内館  牧子  委員
小谷  実可子  委員
小松  成美  委員
丹羽  美之  委員
藤田  晋  委員
増田  ユリヤ  委員

課題番組

「サンデーLIVE!!」

【委員の主なご意見】

<番組全般について>
●構成が練られていて、単調でないのがいい。6時台、7時台、8時台と進んでいく中で変調があり、その時間に合わせたテーマが用意されている。

●これ以上ないほど好感度が高く、明るい出演者が揃っている。もう少し、スタジオの出演者をメインにしていくと、つらいニュースの多い時期にも番組を見やすくできる。

●視聴率をとるために人気お笑い芸人を出したり、グルメを取り上げたりしない、物欲しげでない点が評価できる。今の世の中の流れを知るにはとてもよい。日曜日の朝の報道番組はかくあるべきというくらいよく考えられた構成になっている。

●東山紀之さんの世界観ができている番組。中心にいるのは東山さんなので、テンションがポーンと高くならないところが特徴。とても上手くできている。

●日曜日なのでニュースを何か違う視点で見てみよう、例えばウクライナの戦争をSDGsで見たら、スポーツで見たら、といった日曜日の特殊性を活かせるようにしたらどうか。
<出演者について>
●東山さんはメインキャスターとしての自信が生まれてきたのではないだろうか。コメンテーターの方たちへの配慮、ニュースへの姿勢、表情一つ一つにそれが表れている。

●出演者の関係性がうまく出来上がってきていて、スタジオ全体のトークに活気があり、楽しく見られる。

●コメンテーターは素晴らしい布陣だが、MCからコメントを求められて答えるというワン・ターンだけだと、何か面白みがない。MCとのやりとりがスリー・ターンぐらい行き来があれば、“意見”が出る。コメンテーターの熱量が見えるように工夫してほしい。

●ヒロド歩美さんがスタジオの活気を作るうえで重要な役割を果たしている。彼女の生かし方をもう少し工夫できると、さらにスタジオが魅力的になる。

●気象予報士の太田景子さんはCOP26に個人で参加するなど、気候変動についても熱心に勉強している。天気コーナー以外にも取り組んでもらえるといいのではないか。

<衝撃映像について>
●オープニングが衝突事故の映像だった。衝撃映像で目を引こうという狙いは多くの番組で見られるが、この日最初のニュースがこの映像だったことに疑問を持った。

●この番組の品位として、オープニングにインパクトのある映像をもってくるということをしていいかどうかは、今後の課題。

<ニュースランキングのコーナーについて>
●ニュースランキングの根拠や基準の説明がなかったことが気になる。どういう基準で作られたランキングかということはきちんと示した方がよい。

●ニュースランキングの基準は、番組が興味をもったランキングということで良いのでは。
<スポーツについて>
●この番組の売りの一つはスポーツ。オリンピック、パラリンピック前は、普段あまり取り上げられないマイナーなスポーツも取り上げていたが、これからもすそ野の広いスポーツの可能性を取り上げてほしい。

●「グレイテストSHO-TIME」は、ふんだんに大谷の映像を流してくれるので、本当に元気になる。

<SDGs関連>
●松岡修造さんの“みんながん晴れ”のコーナーは、SDGsってこういう風に普段の生活の中で感じられ、意識すべきものだということを改めて感じた。企画としてのSDGsではなく、SDGs推進の目線を持った企画というのが素晴らしい。

<その他>
●知床の遊覧船の一つの事故のために、知床は怖い、遊覧船は危ないと客足が遠のいてしまう。他の人達は真面目にやっているとフォローすることも大切ではないだろうか。

●現場からのリポートでは、現場だから言えること、感じることを自分の言葉できちんと話してほしい。何のために自分が第一線に送られているかという意識を強烈に持てば、言い古されたことは口にできないはず。

【局側見解】

●日曜日の朝の番組ということをしっかり意識しつつ、これからも丁寧に番組を作っていきたい。ニュースランキングは、番組が独自に選んだ、視聴者に見てほしいランキングだということを伝えるようにしたい。

●東山さんとは、台本を読むのではなく、東山さんの言葉で話す、個人のコメントではなく客観的なコメントにする、ということを相談しながらやってきた。いただいたご意見について、できることは次の放送からすぐにやっていきたい。

【早河会長・CEO 兼 社長・COOからの報告】

●テレビ朝日ホールディングス2021年度決算について
●成長戦略「テレビ朝日イノベーション2022」について
●視聴率報告
以上