放送番組審議会
第611回 放送番組審議会報告 7月9日(木) 開催

*Microsoft TeamsによるWEB会議形式で開催
■出席者
見城 徹 委員長
田中 早苗 副委員長
(五十音順)
秋元 康 委員
内館 牧子 委員
小陳 勇一 委員
小谷 実可子 委員
小松 成美 委員
丹羽 美之 委員
藤田 晋 委員
増田 ユリヤ 委員
田中 早苗 副委員長
(五十音順)
秋元 康 委員
内館 牧子 委員
小陳 勇一 委員
小谷 実可子 委員
小松 成美 委員
丹羽 美之 委員
藤田 晋 委員
増田 ユリヤ 委員
課題番組

「サンドウィッチマン&芦田愛菜の博士ちゃん」
(毎週土曜 よる6時56分から7時54分まで放送)
(毎週土曜 よる6時56分から7時54分まで放送)
<番組全般について>
【評価点】
●子どもの無限の好奇心が面白いということを番組の主軸に据えたのが、最大の発見であり発明。それぞれの“博士ちゃん”の持っているテーマに応じて、毎回番組の作り方を柔軟に変えているところに、制作者が1回1回真剣勝負をしている感じが伝わってくる。
●子どもは誰でもたった一人の熱狂を持って生きている。その熱狂を突き詰めることはこんなにも素晴らしいということをこの番組は茶の間に届けている。
●何かに夢中になっている人間にはプラスのオーラが満ち溢れている。自然災害やコロナウイルスでナーバスな日々を送っている今、希望や興味といったエネルギーに満ちた子どもたちを見ることは癒しになる。
●子どもの才能をバラエティーで取り上げるのは素晴らしいアイディア。大好きなものを見つけた子どもたちがキラキラと輝いている。
●一つのことに夢中になる子どもを認めたのが、この番組のすごくいいところ。当人にとっても親にとっても、どれほど自信になるだろうか。オール3の子より、1と5でベクトルを作る子どもが面白いことを教えている。一つのことに突っ込むことは大事であると認めて、日本の子どもの自尊意識を大きくしたのではないか。
●子どもの優れたところを紹介しているのに、“博士ちゃん”に嫌味がないのが素晴らしい。普通はちょっと得意気になってしまい、いやらしく見えるもの。MCやスタッフがいい人で温かく見守っているから、子どもたちが安心しているのだろう。
●大前提として構成や編集が見事で、枠組がしっかりしている番組に、大人の専門家ではなく、“博士ちゃん”を出すという企画発想が素晴らしい。偉そう、鼻につく、オーバー、信頼できない、といった専門家の持つマイナスな面が、子どもだと全て払拭される。“博士ちゃん”は本当に好きなことを話しているので信頼できるし、幸せな表情を見ると私たちも一緒に幸せになれる。距離が縮まり、情報もすんなり入ってくる。
●大人だと商売の匂いを感じることがあるが、子どもだと素直に好きなのだなと思える。
●5月23日放送の明智光秀の子孫の回は、制作者がノリノリで楽しそうに作っているのが伝わってきた。番組の企画そのものに斬新さが必要だと思いがちだが、番組を走らせながら改善して、面白いコンテンツを生み出していくことで番組が育つのだと気づかされた。
●子どもの無限の好奇心が面白いということを番組の主軸に据えたのが、最大の発見であり発明。それぞれの“博士ちゃん”の持っているテーマに応じて、毎回番組の作り方を柔軟に変えているところに、制作者が1回1回真剣勝負をしている感じが伝わってくる。
●子どもは誰でもたった一人の熱狂を持って生きている。その熱狂を突き詰めることはこんなにも素晴らしいということをこの番組は茶の間に届けている。
●何かに夢中になっている人間にはプラスのオーラが満ち溢れている。自然災害やコロナウイルスでナーバスな日々を送っている今、希望や興味といったエネルギーに満ちた子どもたちを見ることは癒しになる。
●子どもの才能をバラエティーで取り上げるのは素晴らしいアイディア。大好きなものを見つけた子どもたちがキラキラと輝いている。
●一つのことに夢中になる子どもを認めたのが、この番組のすごくいいところ。当人にとっても親にとっても、どれほど自信になるだろうか。オール3の子より、1と5でベクトルを作る子どもが面白いことを教えている。一つのことに突っ込むことは大事であると認めて、日本の子どもの自尊意識を大きくしたのではないか。
●子どもの優れたところを紹介しているのに、“博士ちゃん”に嫌味がないのが素晴らしい。普通はちょっと得意気になってしまい、いやらしく見えるもの。MCやスタッフがいい人で温かく見守っているから、子どもたちが安心しているのだろう。
●大前提として構成や編集が見事で、枠組がしっかりしている番組に、大人の専門家ではなく、“博士ちゃん”を出すという企画発想が素晴らしい。偉そう、鼻につく、オーバー、信頼できない、といった専門家の持つマイナスな面が、子どもだと全て払拭される。“博士ちゃん”は本当に好きなことを話しているので信頼できるし、幸せな表情を見ると私たちも一緒に幸せになれる。距離が縮まり、情報もすんなり入ってくる。
●大人だと商売の匂いを感じることがあるが、子どもだと素直に好きなのだなと思える。
●5月23日放送の明智光秀の子孫の回は、制作者がノリノリで楽しそうに作っているのが伝わってきた。番組の企画そのものに斬新さが必要だと思いがちだが、番組を走らせながら改善して、面白いコンテンツを生み出していくことで番組が育つのだと気づかされた。

【提言】
●ひとかどのスペシャリストである子どもたちは、プレゼンテーション能力も高く、質問をするのも落ち着いて上手だが、時々これは台本通りにやっているのではないかと感じることがある。時には進行表や台本を離れ、子どもが思うままの発言をMCにぶつける自然なやりとりをさせても面白いのではないか。
●話があまり上手でない子どもが出た時、台本通りに一生懸命やっている感じが見え隠れした。子どもは戸惑っている姿も魅力なので、台本とうまく組み合わせて構成してほしい。
●話すのが苦手な子どもがいても、作りこみ過ぎないことが大事。子どもの戸惑いやうまく話せないところも出していい。
●“博士ちゃん”がレクチャーするという形式だけでは息苦しくなる。出演することによって、子どもたちの知りたいことが増えていく瞬間が見られるのも醍醐味の一つ。子どもの表情に、もっと考えたい、もっと知りたいという気持ちが表れる瞬間をどれくらい作り出せるかに番組の可能性がある。
●ロケに連れて行って、普段できない経験をさせてあげると、“博士ちゃん”のキラキラ感が増すし、子どもの将来の応援にもなる。沢山やってほしい。
●“博士ちゃん”はみんなトークが見事で、知識の量、興味の強さは大変なもの。子どもってこんなにすごいのかと改めて思った。「子どもがここまで!?」というギャップをどれだけ映し出すかがこの番組の勝負。
●“博士ちゃん”たちの親もすごい。凡庸な親からは“博士ちゃん”は生まれないと反省した。“博士ちゃん”の親の姿が垣間見えるのが面白いので、親の喜びや苦労、葛藤に焦点を当てても面白い。
●“博士ちゃん”の中には、天才であるがゆえに集団の中で浮いてしまい、孤独を感じて学校に通えない子どももいるかもしれない。両親は、子どもの才能を認めながらも、不安を抱いている。社会から少し孤立しているが、とてつもない才能を秘めた子どもたちを取り上げて、その日常や夢や才能を紹介してほしい。
●ひとかどのスペシャリストである子どもたちは、プレゼンテーション能力も高く、質問をするのも落ち着いて上手だが、時々これは台本通りにやっているのではないかと感じることがある。時には進行表や台本を離れ、子どもが思うままの発言をMCにぶつける自然なやりとりをさせても面白いのではないか。
●話があまり上手でない子どもが出た時、台本通りに一生懸命やっている感じが見え隠れした。子どもは戸惑っている姿も魅力なので、台本とうまく組み合わせて構成してほしい。
●話すのが苦手な子どもがいても、作りこみ過ぎないことが大事。子どもの戸惑いやうまく話せないところも出していい。
●“博士ちゃん”がレクチャーするという形式だけでは息苦しくなる。出演することによって、子どもたちの知りたいことが増えていく瞬間が見られるのも醍醐味の一つ。子どもの表情に、もっと考えたい、もっと知りたいという気持ちが表れる瞬間をどれくらい作り出せるかに番組の可能性がある。
●ロケに連れて行って、普段できない経験をさせてあげると、“博士ちゃん”のキラキラ感が増すし、子どもの将来の応援にもなる。沢山やってほしい。
●“博士ちゃん”はみんなトークが見事で、知識の量、興味の強さは大変なもの。子どもってこんなにすごいのかと改めて思った。「子どもがここまで!?」というギャップをどれだけ映し出すかがこの番組の勝負。
●“博士ちゃん”たちの親もすごい。凡庸な親からは“博士ちゃん”は生まれないと反省した。“博士ちゃん”の親の姿が垣間見えるのが面白いので、親の喜びや苦労、葛藤に焦点を当てても面白い。
●“博士ちゃん”の中には、天才であるがゆえに集団の中で浮いてしまい、孤独を感じて学校に通えない子どももいるかもしれない。両親は、子どもの才能を認めながらも、不安を抱いている。社会から少し孤立しているが、とてつもない才能を秘めた子どもたちを取り上げて、その日常や夢や才能を紹介してほしい。

●生活にゆとりがあるからこそ好きなことを思い切りやらせられるということか、豊かな生活をしている子どもが多いと感じた。豊かな家の子どもばかりが出て来ると、見ている中には残念に思う子どもも出て来るかもしれないのでバランスを考えてほしい。
●“博士ちゃん”は、余裕のある家庭の子が多い印象を受けた。普通の家庭で、物を買わなくても、知恵を使って“博士ちゃん”になっている子どもたちも出演させると、自分も“博士ちゃん”になれると思う子どもが増えるのではないか。
●「博士ちゃん」というタイトルはわかりやすくて非常にいいが、“博士ちゃん”と呼んでいいのか心配する。期待され過ぎて、好きだったものが好きでなくなることがある。“好きなことに夢中になっている子ども”という取り上げ方の方が負担が少ないのではないか。
●人選には苦労するだろうが、物知り博士的な子どもよりも、“あることにはまっている子ども。何かに夢中になることはこんなに素敵”ということを取り上げる番組にした方がいい。
●完成度は高いので、“神回”を出す確率を上げることに集中してほしい。世の中にもっと知られて、頭一つ抜けたレベルの番組になれるポテンシャルがある。どれだけ面白い“博士ちゃん”を発掘できるかにかかっているが、アナログな努力と気合で探すのではなく、AIを使うと効率が上げられる。特異な能力や興味、出自をもつ子どもをデータベース化し、そこから逆にヒントを得て、番組を企画することもできる。
●素晴らしい番組なので、もっと世の中に伝わって欲しい。「テレビ朝日の良心の番組。この番組に文句のある人は言ってください」といった挑戦的な強いコピーを打ち出してもいい。
●“博士ちゃん”は、余裕のある家庭の子が多い印象を受けた。普通の家庭で、物を買わなくても、知恵を使って“博士ちゃん”になっている子どもたちも出演させると、自分も“博士ちゃん”になれると思う子どもが増えるのではないか。
●「博士ちゃん」というタイトルはわかりやすくて非常にいいが、“博士ちゃん”と呼んでいいのか心配する。期待され過ぎて、好きだったものが好きでなくなることがある。“好きなことに夢中になっている子ども”という取り上げ方の方が負担が少ないのではないか。
●人選には苦労するだろうが、物知り博士的な子どもよりも、“あることにはまっている子ども。何かに夢中になることはこんなに素敵”ということを取り上げる番組にした方がいい。
●完成度は高いので、“神回”を出す確率を上げることに集中してほしい。世の中にもっと知られて、頭一つ抜けたレベルの番組になれるポテンシャルがある。どれだけ面白い“博士ちゃん”を発掘できるかにかかっているが、アナログな努力と気合で探すのではなく、AIを使うと効率が上げられる。特異な能力や興味、出自をもつ子どもをデータベース化し、そこから逆にヒントを得て、番組を企画することもできる。
●素晴らしい番組なので、もっと世の中に伝わって欲しい。「テレビ朝日の良心の番組。この番組に文句のある人は言ってください」といった挑戦的な強いコピーを打ち出してもいい。

<MCについて>
●MCは最強の組み合わせ。サンドウィッチマンと“博士ちゃん”の間にプロだけれど大人ではない芦田愛菜がいることで、絶妙な空間が出来ている。
●MCが破格にいい。サンドウィッチマンは相手を尊重するので、安心して、柔らかい気持ちで見ていられる。芦田愛菜は知性があり、うけようという感じもなく、“博士ちゃん”と話しているときには教わる側にうまく回る。
●MCのコンビネーションがものすごくいい。このキャスティングはできるようでできない、すごい発明。芦田愛菜は爽やかでまっすぐで、わざとらしくない。サンドウィッチマンは自然で、どぎつく企むところがない。
●サンドウィッチマンは子どもを緊張させないようにしながらも、突っ込んだり、ボケたりという芸人の仕事も果たしている。芦田愛菜は頭がいいだけでなく、謙虚で品がよい。
●サンドウィッチマンは、上から子どもに接するのではなく、久しぶりに会った親戚の子どもに「そんなにいろんなことが出来るようになったのか」というようなまなざしで向き合っていて好感が持てる。
●子どもたちは面白いことを話しても、活字にするときちんとした言葉になっていないもの。話したいことをいっぱい持っている“博士ちゃん”だとしても、本番できちんとオンエアできる形で言葉を引き出すサンドウィッチマンの力はすごい。
●芦田愛菜の品格と可愛らしさは圧倒的。謙虚で行儀もよく、嫌味がない。解説する時も、授業で手を挙げて答えるように普通に喋っていて、わかりやすい。
●芦田愛菜がこの番組の鍵。頭がよく、品があるだけでなく、何にでも素直に接するし、何でも食べる。その姿が見ていて気持ちがよい。
●MCが破格にいい。サンドウィッチマンは相手を尊重するので、安心して、柔らかい気持ちで見ていられる。芦田愛菜は知性があり、うけようという感じもなく、“博士ちゃん”と話しているときには教わる側にうまく回る。
●MCのコンビネーションがものすごくいい。このキャスティングはできるようでできない、すごい発明。芦田愛菜は爽やかでまっすぐで、わざとらしくない。サンドウィッチマンは自然で、どぎつく企むところがない。
●サンドウィッチマンは子どもを緊張させないようにしながらも、突っ込んだり、ボケたりという芸人の仕事も果たしている。芦田愛菜は頭がいいだけでなく、謙虚で品がよい。
●サンドウィッチマンは、上から子どもに接するのではなく、久しぶりに会った親戚の子どもに「そんなにいろんなことが出来るようになったのか」というようなまなざしで向き合っていて好感が持てる。
●子どもたちは面白いことを話しても、活字にするときちんとした言葉になっていないもの。話したいことをいっぱい持っている“博士ちゃん”だとしても、本番できちんとオンエアできる形で言葉を引き出すサンドウィッチマンの力はすごい。
●芦田愛菜の品格と可愛らしさは圧倒的。謙虚で行儀もよく、嫌味がない。解説する時も、授業で手を挙げて答えるように普通に喋っていて、わかりやすい。
●芦田愛菜がこの番組の鍵。頭がよく、品があるだけでなく、何にでも素直に接するし、何でも食べる。その姿が見ていて気持ちがよい。

<局側見解>
●コーナーのどこに軸を置くか、この半年色々模索してきた。「何かを好きなこと、何かに熱狂することは素敵なことだ」という言葉を1つの軸として番組作りに生かしていきたい。
●神回を増やし、番組をもう1ランク引き上げたい。番組の根幹である、何かに夢中になっている、誰にも負けない何かを持っている子どもをいかに見つけるか頑張っていきたい。
●子どもたちはセンシティブなので、表現のしかたや子どもの環境に気をつけたい。新しい子どもたちを探すこと、子どもの夢が少しでも叶う瞬間を作ることに汗をかいていきたい。
●神回を増やし、番組をもう1ランク引き上げたい。番組の根幹である、何かに夢中になっている、誰にも負けない何かを持っている子どもをいかに見つけるか頑張っていきたい。
●子どもたちはセンシティブなので、表現のしかたや子どもの環境に気をつけたい。新しい子どもたちを探すこと、子どもの夢が少しでも叶う瞬間を作ることに汗をかいていきたい。
<亀山社長・COOからの報告>
●セールスプロモーション局社員の新型コロナウイルス感染がわかり、6日に広報発表。関係場所の消毒など感染拡大防止策をとった。同局員23名がPCR検査を受けたが、全員陰性だった。
●4月クール視聴率
【個人全体】全日2位、ゴールデン3位、プライム2位
【世帯】 全日2位、ゴールデン3位、プライム1位(3クール連続)
「報道ステーション」クール平均歴代最高、「羽鳥慎一モーニングショー」「サタデーステーション」も自己最高を更新。
●年間視聴率
【個人全体】全日2位、ゴールデン3位、プライム2位
【世帯】 全日2位、ゴールデン3位、プライム1位(日本テレビと同率)
●4月クール視聴率
【個人全体】全日2位、ゴールデン3位、プライム2位
【世帯】 全日2位、ゴールデン3位、プライム1位(3クール連続)
「報道ステーション」クール平均歴代最高、「羽鳥慎一モーニングショー」「サタデーステーション」も自己最高を更新。
●年間視聴率
【個人全体】全日2位、ゴールデン3位、プライム2位
【世帯】 全日2位、ゴールデン3位、プライム1位(日本テレビと同率)
以上