放送番組審議会

第543回 放送番組審議会報告 9月20日(金) 開催

■出席者(敬称略)
堀田  力  委員長
見城  徹  副委員長
(五十音順)
市村  友一  委員
小倉  純二  委員
黒鉄  ヒロシ  委員
関川  夏央  委員
田中  早苗  委員
野際  陽子  委員
藤田  晋  委員

■欠席者
内館  牧子  委員 (リポート)

課題番組

「スーパーJチャンネル」

<評価点>

●知っているニュースであっても既報感はないし、見せ方や映像の種類が沢山あるので見ていて面白いし、バラエティに富んでいて飽きない。

●何よりも渡辺宜嗣キャスターの安定感と、理由(わけ)もなく『この人は信頼できる』と思わせることが大きいように思う。八木さんをはじめ女子アナたちも落ち着いた語りで、好感が持てる。

●大谷昭宏さんはジャーナリズムの王道を行くような立場からのコメント、萩谷順さんは新聞社にいたときよりも、はるかに生き生きとしているように見えて、渡辺さんと2人のコメンテーターとのバランスも非常にいい。

●“45号線を行く”という企画は、同じ震災・被災地といっても地域によって違いがあるということを、しっかりと粘り強く報道していて、非常によかった。

●異常気象に対する報道は大変素晴らしかった。よい情報を流し、気象予報士の今村涼子さんの明快な解説も大変よかった。

<課題・提言>

●渡辺宜嗣さんの存在感というのは大きい。渡辺さんをどう使っていくかということが一番問われていると思う。

●ニュースの切り口が非常にフレッシュで、生活実感があって、そこが興味を引きつけるのだと思う。これからも色々な面で、生活に密着した切り口を、切れ味の見事さを、示し続けて欲しい。

●ニュースのラインナップがどういう順序で出て来ているのかよく分からない。脈絡なく、刑事事件報道があると海外のニュースが続いたり、見ている方としては整理がつかない。

●視聴者の声によって気づきを得るというのはすごくいいと思うが、視聴者の声に流されたり振り回されてはいけない。双方向コミュニケーションというのを中途半端に追いかけると、テレビとしての立ち位置がさらに難しくなっていく。むしろ毅然として、信頼できる情報はここだ、という 一次情報になることが大事なのではないか。

●7時からのゴールデンへ結びつけなければいけない。最後を強化する、数字が落ちないようにするなど、考えてみるべきではないか。

●今年の夏の暑さは酷いもので、その上豪雨と落雷、普通ではないという印象を私たちは持った。この異常気象は何だろう、と総合して考えるような視線がない。いつかはちゃんとやらなければいけないのではないか。

<局側見解>

●高い数字をゴールデン帯に渡していくためには、ご指摘いただいた最後の部分をもっときちんと、工夫するということに今着手している。災害報道や、異常気象、震災報道については、これまで以上に様々な切り口で続けて行く。

●キャスター渡辺宜嗣の信頼度、これをどういう形で生かしていくのか。さらに研究、改善していきたい。

●画の 1カット 1カット、ナレーションの 1行 1行に至るまで、この情報はどこから出て来たのか、何をもとに描いたのか、時間をかけて精査しながら、毎日の放送を行っている。

<社長からの報告>

●テレビ朝日は来年4月1日をもって、放送法に基づく認定放送持株会社「株式会社テレビ朝日ホールディングス」に移行する。ホールディングスの下にテレビ朝日、ビ―エス朝日、シーエス・ワンテン、3社を100%子会社として直接の傘下におさめ、地上波、BS、CSの3波を一体的に運用する体制とする。番組審議会の位置づけ等に変更はない。これに伴い、来年4月以降の経営計画の策定を開始。これまで、現在の経営計画「デジタル 5 ビジョン」では視聴率のトップをとるなど、成果を上げてきたが、そのセカンドステージとして全社的な議論を通じ、来年の春ぐらいまでに向こう5年間の戦略を構築していきたい。

●「やじうまテレビ!」、これは1985年に始まった新聞読みの元祖的な番組であるが、この30日をもって、新たに「グッド!モーニング」と名称を変更し、中身、セット等もリニューアルして、さらにインターネット情報なども盛り込んだ番組に衣替えする予定。
以上