放送番組審議会
第532回 放送番組審議会報告 7月27日(金) 開催

■出席者(敬称略)
堀田 力 委員長
見城 徹 副委員長
(五十音順)
市村 友一 委員
内館 牧子 委員
川淵 三郎 委員
黒鉄 ヒロシ 委員
関川 夏央 委員
田中 早苗 委員
野際 陽子 委員
見城 徹 副委員長
(五十音順)
市村 友一 委員
内館 牧子 委員
川淵 三郎 委員
黒鉄 ヒロシ 委員
関川 夏央 委員
田中 早苗 委員
野際 陽子 委員
■欠席者
中谷 巌 委員 (リポート)
課題番組
「ドラマ全般」について
<評価点>
「警視庁捜査一課9係」
●動機と推理に関わる基本的なところだけは、「それはないだろう」と思われないような作りであってほしい。「9係」は破綻なく、犯行の動機も捜査の過程も非常にスムーズで大変面白い。
「京都地検の女」
●“水戸黄門的”な安定。リアリティ云々ではなく、水戸黄門路線で安定した心地よさというのを追求していけば、この後も続けられるのではないか。
「遺留捜査」
●上川隆也の人物造形、遺留品にこだわるという作りもよくできている。おそらく「相棒」に次ぐ世界観を持ち、「相棒」に一番近い形で、ゴールデンコンテンツになるのは「遺留捜査」だろう。
「ボーイズ・オン・ザ・ラン」
●何といっても、あの主人公が、非常に共感を呼ぶし、内心を描写するセリフも納得でき、非常に面白かった。今後にも期待できる。
「ドラマ全般」
●テレビ朝日のシーズンもののドラマは、本当にすごい。ほとんどが高視聴率を取り、何度も再放送して、年末再放送すると、年間視聴率のトップも見えてくるかもしれない。映画に補助線も引け、素晴らしいゴールデンコンテンツを開発しているのがテレ朝のドラマ班だ。
●動機と推理に関わる基本的なところだけは、「それはないだろう」と思われないような作りであってほしい。「9係」は破綻なく、犯行の動機も捜査の過程も非常にスムーズで大変面白い。
「京都地検の女」
●“水戸黄門的”な安定。リアリティ云々ではなく、水戸黄門路線で安定した心地よさというのを追求していけば、この後も続けられるのではないか。
「遺留捜査」
●上川隆也の人物造形、遺留品にこだわるという作りもよくできている。おそらく「相棒」に次ぐ世界観を持ち、「相棒」に一番近い形で、ゴールデンコンテンツになるのは「遺留捜査」だろう。
「ボーイズ・オン・ザ・ラン」
●何といっても、あの主人公が、非常に共感を呼ぶし、内心を描写するセリフも納得でき、非常に面白かった。今後にも期待できる。
「ドラマ全般」
●テレビ朝日のシーズンもののドラマは、本当にすごい。ほとんどが高視聴率を取り、何度も再放送して、年末再放送すると、年間視聴率のトップも見えてくるかもしれない。映画に補助線も引け、素晴らしいゴールデンコンテンツを開発しているのがテレ朝のドラマ班だ。

<課題・提言>
「警視庁捜査一課9係」
●登場人物の、私生活と、捜査に向かう時の姿勢とのメリハリがあってよいのだが、少し個性を出し過ぎのような気がする。もう少しリラックスして演じてもいいのではないだろうか。
「京都地検の女」
●見ている方が先に、嘘やからくりが分かってしまうのは、サスペンスとしてはいかがなものか。
「遺留捜査」
●上川隆也・斉藤由貴とも、より性格を強く出す演出の方が世代間の対立構造を鮮明にする上で、さらに面白くなるような気がする。
「ボーイズ・オン・ザ・ラン」
●丸山くんが好きなので面白いのだが、とりとめもないと言えばとりとめもなく、どういう人がどういうモチベーションで見ているのかと考えている。
「ドラマ全般」
●社会問題など様々な問題を取り上げ、1時間に濃縮された、世間から注目を浴びるようなドラマを制作するチャレンジをして欲しい。
●登場人物の、私生活と、捜査に向かう時の姿勢とのメリハリがあってよいのだが、少し個性を出し過ぎのような気がする。もう少しリラックスして演じてもいいのではないだろうか。
「京都地検の女」
●見ている方が先に、嘘やからくりが分かってしまうのは、サスペンスとしてはいかがなものか。
「遺留捜査」
●上川隆也・斉藤由貴とも、より性格を強く出す演出の方が世代間の対立構造を鮮明にする上で、さらに面白くなるような気がする。
「ボーイズ・オン・ザ・ラン」
●丸山くんが好きなので面白いのだが、とりとめもないと言えばとりとめもなく、どういう人がどういうモチベーションで見ているのかと考えている。
「ドラマ全般」
●社会問題など様々な問題を取り上げ、1時間に濃縮された、世間から注目を浴びるようなドラマを制作するチャレンジをして欲しい。

<局側見解>
●7月クールは、夏場、連続ドラマは視聴率を取るのに難しい時期でもあるが、まず第2の「相棒」を生んでいくことだと思っている。「遺留捜査」にその可能性があれば、育てていきたいと考えている。
●「警視庁捜査一課9係」は、1話完結の事件もので、登場人物たちのドラマ、プライベートをドラマにし、融合できないか、というところからスタートした。4年目にプライベートを描くドラマはやめて、1話完結の事件ものに集約し、彼らの捜査の中にキャラクターを織り込むことで見やすい形に変え、視聴率が回復した。今回のシリーズで、もう少し各キャラクターを出してみようという方向になった。
●「ボーイズ・オン・ザ・ラン」は、とにかくまずは特徴がある、エッジの立った、1回見た人から、「あのドラマね」と言われるようなドラマにしようということが入口だった。話題性を作り、番宣を張り、少しでも未来につながる番組になるよう、努力したい。
●「遺留捜査」は、糸村というキャラクターに関しては非常に好評だったので、そこをズラさずに、彼がどうしたら生きるかということを一番に考え、設定を変更した。遺留品にこだわり遺族の思いを伝えるという部分を大切にして、シリーズを育てていきたい。
●「警視庁捜査一課9係」は、1話完結の事件もので、登場人物たちのドラマ、プライベートをドラマにし、融合できないか、というところからスタートした。4年目にプライベートを描くドラマはやめて、1話完結の事件ものに集約し、彼らの捜査の中にキャラクターを織り込むことで見やすい形に変え、視聴率が回復した。今回のシリーズで、もう少し各キャラクターを出してみようという方向になった。
●「ボーイズ・オン・ザ・ラン」は、とにかくまずは特徴がある、エッジの立った、1回見た人から、「あのドラマね」と言われるようなドラマにしようということが入口だった。話題性を作り、番宣を張り、少しでも未来につながる番組になるよう、努力したい。
●「遺留捜査」は、糸村というキャラクターに関しては非常に好評だったので、そこをズラさずに、彼がどうしたら生きるかということを一番に考え、設定を変更した。遺留品にこだわり遺族の思いを伝えるという部分を大切にして、シリーズを育てていきたい。

<北澤専務からの報告>
●6月29日に逝去された地井武男さんの追悼番組を、翌30日(土曜日)に2本放送した。1本は「追悼特別番組『ちい散歩 ありがとう!地井さん6年間 322万歩の軌跡』」で、9.7%。この枠では5年2ヶ月ぶりの高視聴率だった。もう1本は「追悼特別番組 土曜ワイド劇場『大崎郁三の事件散歩』」で、16%という高視聴率。これは地井さんの遺作となった作品で、主演の新作を秘蔵映像とともに緊急放送した。土曜ワイドの枠としては約半年ぶりの高視聴率で、横並びトップ。
●ロンドンオリンピックは、7月27日から8月12日の17日間にわたって行われる。テレビ朝日からはJC関係の12名、テレビ朝日のメインキャスター松岡修造さん、スペシャルゲストの福山雅治さんを含め、およそ80名のスタッフを現地に派遣している。テレビ朝日は7月25日の深夜12時から午前3時まで、なでしこジャパンの試合を放送し、なでしこジャパンとカナダ、2対1ということで、深夜にもかかわらず11.8%の視聴率だった。
●ロンドンオリンピックは、7月27日から8月12日の17日間にわたって行われる。テレビ朝日からはJC関係の12名、テレビ朝日のメインキャスター松岡修造さん、スペシャルゲストの福山雅治さんを含め、およそ80名のスタッフを現地に派遣している。テレビ朝日は7月25日の深夜12時から午前3時まで、なでしこジャパンの試合を放送し、なでしこジャパンとカナダ、2対1ということで、深夜にもかかわらず11.8%の視聴率だった。
以上