放送番組審議会

第520回 放送番組審議会報告 5月20日(金) 開催

■出席者
堀田  力  委員長 (弁護士、さわやか福祉財団 理事長)
見城  徹  副委員長 (幻冬舎社長)
黒鉄  ヒロシ  委員 (漫画家、イラストレーター、エッセイスト)
内館  牧子  委員 (脚本家)
関川  夏央  委員 (作家)
田中  早苗  委員 (弁護士)
中谷  巌  委員 (三菱UFJリサーチ&コンサルティング(株)理事長)
津山  昭英  委員 (ジャーナリスト学校員 元朝日新聞社 記者規範幹事)
野際  陽子  委員 (俳優)

■欠席者
川淵  三郎  委員 (日本サッカー協会名誉会長・キャプテン)

課題番組

「情報満載ライブショー モーニングバード!」について
(月曜日~金曜日 8:00~9:55)

<評価点>

●赤江さんと羽鳥さんで好感度の高いコンビが2人でさわやかにいるのがとてもいい。軽やかで若返った。

●最近、羽鳥さんの目つきが変わった。落ち着いてきて、真剣さが出てきている。今週などはかなり落ち着いて見られたので、今後も期待したい。

●羽鳥さんは、美男子で二枚目、ものすごい武器を持っている。それと赤江さんの、明るさ、面白さ、素敵さというキャラクター。このバランスでいいと思う。

<課題・提言>

●羽鳥さんは司会者として非常に有能であって、テンポよく、あったかく、リズム感をもって番組を回していくことは天才的にうまい。ただ、こういう震災のあとというのは、相当に社会派が求められる。その中で羽鳥さんが今日何を言うかが、まだまだなれていない。

●コメンテーターは3人必要なのだろうか。しゃべるときにとても無理をしているような、背伸びしているような感じがしなくもないし、専門的な人と、一般人と同じ目線の人という感じで2人に減らしても良いのではないか。

●軽く明るくするために、コメンテーターもそういうタレントが出演しているが、タレントのまじめなコメントほど面白くないものはない。羽鳥さん流にやるならもっと本音のところでニュースのコメントでもちょっと違う角度、ちゃんとした解説のあとにちょっと違う角度、ひねった角度も必要ではないか。

●若々しさと軽さの勘違いがある。例えば、鳥の形をつくって“モーニングバード!”とやったあとで「福島の原発は……」とコメントしたときに、そこに信憑性が出てこなくなるのではないか。

<局側見解>

●羽鳥さんは、ほかの番組のキャスターにはいない、世の中を明るくとらえる、さわやかな明るい方。この震災が起きて、各番組が、一回がらっと変わってしまった、視聴者の気持ちをどうとらえたらいいのだろうかと悩んでつくっているが、その中でわれわれのスタンスは羽鳥さんの持ち前の明るさみたいなところにやや頼り過ぎて、その方向ばかりに番組全体が行き過ぎていたのではないかと思う。

●番組の立ち上げは1月~2月で、もう少し若い視聴者の方々、家にいる女性の方々に見ていただける番組をつくりたい、スタジオのレギュラーゲストももう少し若い年齢の方々を入れよういうことで積み上げてきて、3月11日を迎え、その混乱の中で4月4日の放送初回を迎えた。当時のコンセプトにしばられているところがあり、震災報道を真摯に伝えていく部分と、番組を若々しく元気にやっていこうという部分とのせめぎ合いのバランスが、スタッフのほうでまだきちんととれていないと思う。

●番組が始まってから7週間、期待いただいている結果が残せず、もやもやしながら毎日放送し続けている中で、なんとなくぼんやりしていたことを委員の方々に明確な言葉で言っていただいた。また来週からの放送に反映させていきたい。

<その他>

社長からの報告

●2011年度の番組審議会の委員の東京電力取締役会長の勝俣委員から辞任の申し出があり委嘱を解かせていただいた。その結果、本年度の番組審議会は10名で運営していただくことになる。

●キティちゃんで知られるサンリオとの共同開発によるマスコットキャラクター、“ゴーちゃん”を発表した。キャラクタービジネスのシンボルとして育てていきたい。
以上