放送番組審議会
第518回 放送番組審議会報告 3月18日(金) 開催

■出席者
堀田 力 委員長 (弁護士、さわやか福祉財団 理事長)
石坂 啓 副委員長 (漫画家)
川淵 三郎 委員 (日本サッカー協会名誉会長・キャプテン)
黒鉄 ヒロシ 委員 (漫画家、イラストレーター、エッセイスト)
内館 牧子 委員 (脚本家)
関川 夏央 委員 (作家、神戸女学院大学客員教授)
田中 早苗 委員 (弁護士)
津山 昭英 委員 (ジャーナリスト学校員 元朝日新聞社 記者規範幹事)
石坂 啓 副委員長 (漫画家)
川淵 三郎 委員 (日本サッカー協会名誉会長・キャプテン)
黒鉄 ヒロシ 委員 (漫画家、イラストレーター、エッセイスト)
内館 牧子 委員 (脚本家)
関川 夏央 委員 (作家、神戸女学院大学客員教授)
田中 早苗 委員 (弁護士)
津山 昭英 委員 (ジャーナリスト学校員 元朝日新聞社 記者規範幹事)
■欠席者
見城 徹 委員 (幻冬舎社長)
勝俣 恒久 委員 (東京電力(株)取締役会長)
中谷 巌 委員 (三菱UFJリサーチ&コンサルティング(株)理事長)<リポート>
勝俣 恒久 委員 (東京電力(株)取締役会長)
中谷 巌 委員 (三菱UFJリサーチ&コンサルティング(株)理事長)<リポート>
課題番組
「地震報道全般」について
<評価点>
●テレビ朝日は優秀なキャスター・アナウンサーがたくさんいる。渡辺(宣嗣)さんが非常に落ち着いて采配を振るっており、古舘(伊知郎)、長野(智子)、赤江(珠緒)さんとエース級のキャスターやアナウンサーを連続してずっと出していて、局としての意気込みが見て取れた。
●ゲストの対応で、古舘さんは熱っぽく質問やコメントを挟んで、非常にわかりやすかった。
●15日の緊急特番「100時間全記録」はよくまとめられていた。ものすごく抑制が効いていたと思う。過剰に演出もしていないし、怖がらせたり、感情的になることもしないで、落ち着いて見ることができた。
●コメンテーターに専門家を使っていて、その中でよかったのは気象庁元長官。非常に落ち着いた語り口で喋っていて、安心感を与える。地震と津波だけではなくて、災害一般についてもしゃべれる人で非常に好感を持てた。こういう人を起用することが大事。
●CM抜きで3日間放送を続けることは大変なこと。報道はお金がかかるわけだが、お金のかかることを収入なしでやっている。放送の公共的な義務でやっているのだと思うが、讃えたいと思う。
●NHKと比べても、現場の状況の報道はテレビ朝日のほうが断然説得力も臨場感もあり、非常によく伝わってくる。すばらしい報道をしている。しっかりと全体としての取材、全体としてのキャスターの選択などしているので、NHKに遜色のない信頼のできる報道ができていると思う。
●ゲストの対応で、古舘さんは熱っぽく質問やコメントを挟んで、非常にわかりやすかった。
●15日の緊急特番「100時間全記録」はよくまとめられていた。ものすごく抑制が効いていたと思う。過剰に演出もしていないし、怖がらせたり、感情的になることもしないで、落ち着いて見ることができた。
●コメンテーターに専門家を使っていて、その中でよかったのは気象庁元長官。非常に落ち着いた語り口で喋っていて、安心感を与える。地震と津波だけではなくて、災害一般についてもしゃべれる人で非常に好感を持てた。こういう人を起用することが大事。
●CM抜きで3日間放送を続けることは大変なこと。報道はお金がかかるわけだが、お金のかかることを収入なしでやっている。放送の公共的な義務でやっているのだと思うが、讃えたいと思う。
●NHKと比べても、現場の状況の報道はテレビ朝日のほうが断然説得力も臨場感もあり、非常によく伝わってくる。すばらしい報道をしている。しっかりと全体としての取材、全体としてのキャスターの選択などしているので、NHKに遜色のない信頼のできる報道ができていると思う。

<課題・提言>
●NHKのキャスターやアナウンサーは、民放より平均して実力があると思う。ワイドショーの芸能やゴシップを普段は扱っているアナウンサーとか、リポーターの方が現場に行くと相当な違和感がある。それならば普段から専門記者と契約を交わして、その人たちに現場に行ってもらったほうがいい。
●キャスター、アナウンサー、リポーターの力量がわかった。局を問わずに有名キャスターであってもスターアナウンサーであっても、ぜんぜん心が伝わらなかったり、平時と同じだったり、とんちんかんだったりした。突っ込みはひどいし、しゃべれない。この程度だったのかということを実感した。
●原発事故については、怖がらせる必要はないが、最悪どれくらいのことが起こり得るのかは発信していいのではないかなと思う。テレビの力で自信を持って伝えていただきたい。
●今度のような大きな災害は、災害の全体像を常にどこかで伝える努力をするべき。全体像を示した上で、たとえば被災地のルポとかやればよいのではないかと思う。いきなり被災者の声を出しても、一体何のことかよくわからない。災害全体の中の位置づけを常に注意することが大事だ。
●原発の事故は、専門的な知識が必要になってくる。局として今後長期的にやっていくためには、専門的な記者が必要ではないだろうか。
●NHKはある意味、官僚的な部分で安心してしまう。安定感と信頼感と滑舌のよさというのがあって、同じニュースを見るならそっちを見ようかというのが多かったのではないだろうか。
●ACジャパン(旧公共広告機構)のCMを繰り返し流すというのはいかがなものか。このような非常事態の場合、CMをどうするか少し考える必要がある。
●キャスター、アナウンサー、リポーターの力量がわかった。局を問わずに有名キャスターであってもスターアナウンサーであっても、ぜんぜん心が伝わらなかったり、平時と同じだったり、とんちんかんだったりした。突っ込みはひどいし、しゃべれない。この程度だったのかということを実感した。
●原発事故については、怖がらせる必要はないが、最悪どれくらいのことが起こり得るのかは発信していいのではないかなと思う。テレビの力で自信を持って伝えていただきたい。
●今度のような大きな災害は、災害の全体像を常にどこかで伝える努力をするべき。全体像を示した上で、たとえば被災地のルポとかやればよいのではないかと思う。いきなり被災者の声を出しても、一体何のことかよくわからない。災害全体の中の位置づけを常に注意することが大事だ。
●原発の事故は、専門的な知識が必要になってくる。局として今後長期的にやっていくためには、専門的な記者が必要ではないだろうか。
●NHKはある意味、官僚的な部分で安心してしまう。安定感と信頼感と滑舌のよさというのがあって、同じニュースを見るならそっちを見ようかというのが多かったのではないだろうか。
●ACジャパン(旧公共広告機構)のCMを繰り返し流すというのはいかがなものか。このような非常事態の場合、CMをどうするか少し考える必要がある。

<局側見解>
●今、一番の悩みどころは原発の報道。番組で非常に厳しいと言うと、必要以上に避難する人が出てきたり、いろいろな流言飛語か飛び交うきっかけにもなりかねないので、非常に注意はしている。塀の上を歩くような厳しい報道が続いているが、キャスター、アナウンサーにも日々話しており、バランスに十分気をつけて今後もやっていきたいと思っている。
●今でも原発をどう伝えていくかは、なかなか生の画が撮れないので難しいところがある。これについては固唾をのんで全国民が自分たちのこととして見ている問題なので、精いっぱい取材していこうと思っている。
●今でも原発をどう伝えていくかは、なかなか生の画が撮れないので難しいところがある。これについては固唾をのんで全国民が自分たちのこととして見ている問題なので、精いっぱい取材していこうと思っている。

<その他>
社長からの報告
●CMをカットする緊急連続放送を約3日間実施。特別番組やベルト番組の拡大などで対応した。取材放送は系列局を挙げた取材本部を発足させ、岩手、宮城、福島などの地方局を応援する形で被災地の取材にあたっている。
●CM抜きの放送あるいは広告主のCM自粛、各種イベント等の中止などで、間もなく終わる今年度の業績は想定をかなり下回る見通し。円高、株安等も重なり、日本経済の見通しもきわめて不透明となっており、2011年度の予算編成も難しい判断を迫られている。
●石坂副委員長が今期で退任される。
●CMをカットする緊急連続放送を約3日間実施。特別番組やベルト番組の拡大などで対応した。取材放送は系列局を挙げた取材本部を発足させ、岩手、宮城、福島などの地方局を応援する形で被災地の取材にあたっている。
●CM抜きの放送あるいは広告主のCM自粛、各種イベント等の中止などで、間もなく終わる今年度の業績は想定をかなり下回る見通し。円高、株安等も重なり、日本経済の見通しもきわめて不透明となっており、2011年度の予算編成も難しい判断を迫られている。
●石坂副委員長が今期で退任される。
以上