放送番組審議会
第501回 放送番組審議会報告 6月18日(木) 開催

■出席者
堀田 力 委員長 (弁護士、さわやか福祉財団 理事長)
石坂 啓 副委員長 (漫画家)
川淵 三郎 委員 (日本サッカー協会名誉会長)
北城 恪太郎 委員 (日本アイ・ビー・エム最高顧問、ngi group取締役)
内館 牧子 委員 (脚本家)
黒鉄 ヒロシ 委員 (漫画家、イラストレーター、エッセイスト)
関川 夏央 委員 (作家、神戸女学院大学 客員教授)
見城 徹 委員 (幻冬舎社長)
駒野 剛 委員 (朝日新聞社論説委員)
田中 早苗 委員 (弁護士)
※新人研修の一環で、新入社員17名が傍聴した。
石坂 啓 副委員長 (漫画家)
川淵 三郎 委員 (日本サッカー協会名誉会長)
北城 恪太郎 委員 (日本アイ・ビー・エム最高顧問、ngi group取締役)
内館 牧子 委員 (脚本家)
黒鉄 ヒロシ 委員 (漫画家、イラストレーター、エッセイスト)
関川 夏央 委員 (作家、神戸女学院大学 客員教授)
見城 徹 委員 (幻冬舎社長)
駒野 剛 委員 (朝日新聞社論説委員)
田中 早苗 委員 (弁護士)
※新人研修の一環で、新入社員17名が傍聴した。
課題番組
毎週月曜日~木曜日 午前9時55分~10時30分
金曜日 午前9時55分~11時00分
金曜日 午前9時55分~11時00分
「ちい散歩」について

<評価点>
●視聴者は中高年層が中心で、地井武男という人を番組に起用したことが大成功だと思う。この定着の仕方は大切にしてほしい。
●月曜日~木曜日の視聴率も横並びでほとんどトップ。地井さんの人柄がよく出ていて、これだけ温かい、人々の営みや生活をちゃんと見つめていて、トークもわざとらしくない。散歩をさせる番組や、まち紀行のような番組はたくさんあるが、地井さんだからこその存在感がある。地井さんとやりとりをするスタッフが時々出てくるのもいい。
●ナレーションもとても親しみやすくていい。音楽もいいし、地井さんのスケッチもとても楽しみだ。
●散歩が終わったあとで、何歩歩いたとか消費カロリーが出るのは大変いい。
●月曜日~木曜日の視聴率も横並びでほとんどトップ。地井さんの人柄がよく出ていて、これだけ温かい、人々の営みや生活をちゃんと見つめていて、トークもわざとらしくない。散歩をさせる番組や、まち紀行のような番組はたくさんあるが、地井さんだからこその存在感がある。地井さんとやりとりをするスタッフが時々出てくるのもいい。
●ナレーションもとても親しみやすくていい。音楽もいいし、地井さんのスケッチもとても楽しみだ。
●散歩が終わったあとで、何歩歩いたとか消費カロリーが出るのは大変いい。

<課題・提言>
●骨骨体操というのは必要なのか。この体操も、番組の中で通販をやっているのも、せっかくのいい番組の良さを損なっている。
●季節ものなので、放送された場所に行ってみたいなと思う。しかし、収録やロケをした日がいつなのかわからない。できるだけ収録と近い時間に放送してほしい。
●地井さんの洋服のコーディネートをもう少し考えてほしい。スタイリストやスタッフが考えて着せているのだろうが、一般人にコーディネートのねらいがわからないと意味がないと思う。
●番組の通販コーナーが合わないと思う。この通販コーナーはできれば分けてほしい。通信と放送法の体系で、ショッピング番組の扱いに対する規制の動きもあり、通販コーナーは商品のチェックとか、セールストークについても細かいチェックをしてほしいと思うので、「ちい散歩」とは分断しているような番組構成にしていったほうがよい。
●「ロデオボーイII」で公正取引委員会から行政指導があった件は、もし深夜でCMをやっていたら行政指導を受けなかったかもしれないと思う。「ちい散歩」という番組の中の一部として行われたがために、一言、行政指導をしなくてはいけなくなってしまったのではないだろうか。
●テレビ朝日は深夜が強いが、この午前10時台の独走も今後考えていったほうがいい。ネタ探しや場所の選定に苦労するかもしれないが、生稲さん以外にもう一人ぐらい入れて、長々とやるんだという態勢にもっていったほうが得だと思う。
●ポケットからお金を払うのは好感が持てるが、カメラを担いでいるスタッフにお箸でそのまま試食の食べ物を口に入れるのはあまりよろしくない。
●「スーパーJチャンネル」のニュースのテロップが朝10時に出るのはどうかと思う。夕方のニュースの番組内容を紹介しても、夕方まで6時間もあり内容などに変更があった場合などテロップを入れるのは、番組の信頼を損なうのではないか。
●骨骨体操というのは必要なのか。この体操も、番組の中で通販をやっているのも、せっかくのいい番組の良さを損なっている。
●季節ものなので、放送された場所に行ってみたいなと思う。しかし、収録やロケをした日がいつなのかわからない。できるだけ収録と近い時間に放送してほしい。
●地井さんの洋服のコーディネートをもう少し考えてほしい。スタイリストやスタッフが考えて着せているのだろうが、一般人にコーディネートのねらいがわからないと意味がないと思う。
●番組の通販コーナーが合わないと思う。この通販コーナーはできれば分けてほしい。通信と放送法の体系で、ショッピング番組の扱いに対する規制の動きもあり、通販コーナーは商品のチェックとか、セールストークについても細かいチェックをしてほしいと思うので、「ちい散歩」とは分断しているような番組構成にしていったほうがよい。
●「ロデオボーイII」で公正取引委員会から行政指導があった件は、もし深夜でCMをやっていたら行政指導を受けなかったかもしれないと思う。「ちい散歩」という番組の中の一部として行われたがために、一言、行政指導をしなくてはいけなくなってしまったのではないだろうか。
●テレビ朝日は深夜が強いが、この午前10時台の独走も今後考えていったほうがいい。ネタ探しや場所の選定に苦労するかもしれないが、生稲さん以外にもう一人ぐらい入れて、長々とやるんだという態勢にもっていったほうが得だと思う。
●ポケットからお金を払うのは好感が持てるが、カメラを担いでいるスタッフにお箸でそのまま試食の食べ物を口に入れるのはあまりよろしくない。
●「スーパーJチャンネル」のニュースのテロップが朝10時に出るのはどうかと思う。夕方のニュースの番組内容を紹介しても、夕方まで6時間もあり内容などに変更があった場合などテロップを入れるのは、番組の信頼を損なうのではないか。

<局側見解>
●ショッピング事業ありきの中での番組を作っており、番組として成立させるために試行錯誤し、別のコーナーとして、それもロケ中心のコーナーを組み合わせることを企画した。いい意味でのゆるさ、ぬるさを意識しながら作り始め、放送外の収入も確立するために、いい生活情報をきちんとお送りする番組作りを常に心がけている。
●商品の選定や表現に関しては慎重に検討をしている。豊かな生活情報ということで通販番組をとらえており、「ちい散歩」の中のコーナーでやることによって売り上げがのびており、独立した枠になると相当売り上げも減ることが見込まれる。誠心誠意、真摯に視聴者のご意見を受けて対応していきたい。
●テレビは免許制度で番組は何の番組にあたるか、教養、教育、娯楽、報道、広告、その他と6つの分野に分かれていて、それに合わせて申請を出す。ショッピング番組は、局によって教養に入れたり、教育に入れたりしている。それはおかしい。なぜショッピングが教養かという議論が国会でおきた。2010年の通常国会で法案が成立することになっており、ショッピング番組をどのような扱いにするかが大きなテーマになっていく。
●ショッピング事業ありきの中での番組を作っており、番組として成立させるために試行錯誤し、別のコーナーとして、それもロケ中心のコーナーを組み合わせることを企画した。いい意味でのゆるさ、ぬるさを意識しながら作り始め、放送外の収入も確立するために、いい生活情報をきちんとお送りする番組作りを常に心がけている。
●商品の選定や表現に関しては慎重に検討をしている。豊かな生活情報ということで通販番組をとらえており、「ちい散歩」の中のコーナーでやることによって売り上げがのびており、独立した枠になると相当売り上げも減ることが見込まれる。誠心誠意、真摯に視聴者のご意見を受けて対応していきたい。
●テレビは免許制度で番組は何の番組にあたるか、教養、教育、娯楽、報道、広告、その他と6つの分野に分かれていて、それに合わせて申請を出す。ショッピング番組は、局によって教養に入れたり、教育に入れたりしている。それはおかしい。なぜショッピングが教養かという議論が国会でおきた。2010年の通常国会で法案が成立することになっており、ショッピング番組をどのような扱いにするかが大きなテーマになっていく。

<その他の番組>
●「報道ステーション」で、古舘さんが視聴者が感じるような疑問をコメンテーターに投げかけるのは非常にいいと思う。例えば、西松建設問題で民主党の小沢さんの秘書だけが起訴されているが、自民党の議員の問題になぜ検察が踏み込まないのか、捜査が及ばないのか、これは多くの視聴者の疑問である。あの斬り込みは方はとても良い。
●「報道ステーション」で、古舘さんが逮捕された容疑者に対して決めつけた言い方をしていた。この人は冤罪かもしれない。決めつけていうのはいいところもあるが、やさしさのある、救いのあるコメントをぜひしてほしい。
●「スーパーJチャンネル」で放送した、雲仙普賢岳の火砕流に巻き込まれて記者が亡くなった事故について、同期入社した方が非常に長い時間をかけてビデオテープを再生して、亡くなった記者の方がリポートしている姿を再現していて、痛ましい事故だったが、非常に感動的な内容だった。あの再現過程をぜひ「ドキュメンタリ宣言」でやってほしい。
●「ドキュメンタリ宣言」で取り上げた複数で女性を暴行する事件で、女性が主張した犯行日のアリバイが立証されたかと思ったら、実は犯行日が違ったと女性の証言が覆った。新しい犯行日に雨が降っていたはずなのに、女性が雨に濡れていなかったのだ。しかし、番組では雨が降っていないことだけが論点になっていて、女性のその日の行動についてはまったく触れていない。そこは一言番組で言うべきではなかっただろうか。
●6月15日放送の「TVタックル」のかんぽの宿の放送も非常に良かった。参加者が大変的確で、自分の意見を言いながら議論がかみ合った。鳩山前総務大臣の「正義」という言葉の使い方や、かんぽの宿のどこに問題があったのか、赤字がどのくらいかなど、ほかにもいろいろな問題をわかりやすく伝えている。これからもさまざまなテーマを取り上げて、視聴者に多くの問題を提起してほしい。
●「臨場」は出演者も非常に良いし、主演の内野さんもとてもいい味を出している。長く続けていただきたいドラマだ。
<その他>
社長から次の報告があった。
●テレビ朝日、朝日新聞、KDDIの3社による連携ビジネスの第1弾au携帯向け「EZニュースEX」サービスが、6月11日から始まった。
●6月25日の株主総会とその後の取締役会で役員の交代がある。
●6月4日、大阪で系列24社放送番組審議会委員代表者会議が開かれた。
(出席した堀田委員長、石坂副委員長からも報告があった。)
●「報道ステーション」で、古舘さんが視聴者が感じるような疑問をコメンテーターに投げかけるのは非常にいいと思う。例えば、西松建設問題で民主党の小沢さんの秘書だけが起訴されているが、自民党の議員の問題になぜ検察が踏み込まないのか、捜査が及ばないのか、これは多くの視聴者の疑問である。あの斬り込みは方はとても良い。
●「報道ステーション」で、古舘さんが逮捕された容疑者に対して決めつけた言い方をしていた。この人は冤罪かもしれない。決めつけていうのはいいところもあるが、やさしさのある、救いのあるコメントをぜひしてほしい。
●「スーパーJチャンネル」で放送した、雲仙普賢岳の火砕流に巻き込まれて記者が亡くなった事故について、同期入社した方が非常に長い時間をかけてビデオテープを再生して、亡くなった記者の方がリポートしている姿を再現していて、痛ましい事故だったが、非常に感動的な内容だった。あの再現過程をぜひ「ドキュメンタリ宣言」でやってほしい。
●「ドキュメンタリ宣言」で取り上げた複数で女性を暴行する事件で、女性が主張した犯行日のアリバイが立証されたかと思ったら、実は犯行日が違ったと女性の証言が覆った。新しい犯行日に雨が降っていたはずなのに、女性が雨に濡れていなかったのだ。しかし、番組では雨が降っていないことだけが論点になっていて、女性のその日の行動についてはまったく触れていない。そこは一言番組で言うべきではなかっただろうか。
●6月15日放送の「TVタックル」のかんぽの宿の放送も非常に良かった。参加者が大変的確で、自分の意見を言いながら議論がかみ合った。鳩山前総務大臣の「正義」という言葉の使い方や、かんぽの宿のどこに問題があったのか、赤字がどのくらいかなど、ほかにもいろいろな問題をわかりやすく伝えている。これからもさまざまなテーマを取り上げて、視聴者に多くの問題を提起してほしい。
●「臨場」は出演者も非常に良いし、主演の内野さんもとてもいい味を出している。長く続けていただきたいドラマだ。
<その他>
社長から次の報告があった。
●テレビ朝日、朝日新聞、KDDIの3社による連携ビジネスの第1弾au携帯向け「EZニュースEX」サービスが、6月11日から始まった。
●6月25日の株主総会とその後の取締役会で役員の交代がある。
●6月4日、大阪で系列24社放送番組審議会委員代表者会議が開かれた。
(出席した堀田委員長、石坂副委員長からも報告があった。)
以上