放送番組審議会
第476回 1月開催・「放送番組全般」について
今月の放送番組審議会の概要:第476回(1月開催・「放送番組全般」について)
第476回 放送番組審議会報告 2007年1月19日(金) 開催

■出席者
桂 敬一 委員長
石坂 啓 副委員長
大島 ミチル 委員
川淵 三郎 委員
黒鉄 ヒロシ 委員
見城 徹 委員
越村 佳代子 委員
菅谷 実 委員
関川 夏央 委員
堀田 力 委員
石坂 啓 副委員長
大島 ミチル 委員
川淵 三郎 委員
黒鉄 ヒロシ 委員
見城 徹 委員
越村 佳代子 委員
菅谷 実 委員
関川 夏央 委員
堀田 力 委員
■課題番組 「放送番組全般」について
☆最近、スポーツのコメンテーターは大変充実している。
☆「白虎隊」は素晴らしかった。2夜連続ではもったいない。
大河の向こうをはって、じっくりやってみては!
☆おぞましい事件報道で、各局が競い合う中、一歩ひいてみるのも
テレビ朝日の品。
☆今この状況の中でテレビ朝日はテレビの常識をぶち破る、こういうモノを
是非作って!
☆若者に強烈なインパクトを与えるドラマやドキュメンタリーを作れないか。
☆「白虎隊」は素晴らしかった。2夜連続ではもったいない。
大河の向こうをはって、じっくりやってみては!
☆おぞましい事件報道で、各局が競い合う中、一歩ひいてみるのも
テレビ朝日の品。
☆今この状況の中でテレビ朝日はテレビの常識をぶち破る、こういうモノを
是非作って!
☆若者に強烈なインパクトを与えるドラマやドキュメンタリーを作れないか。
< 各委員発言要旨 >

【スポーツ】
●最近のテレビ朝日のヒットは、松岡修造さんのコメンテーター起用だと思う。
●松岡修造さんの情熱だとか、言葉を聞いているとある意味安らぎを覚える場合がある。テレビ朝日のコメンテーターはかなり充実していると思う。宮嶋泰子さんなど局育ちで色々なスポーツをずっとフォローしている立派な人もいる。
●若いコメンテーターばかりが必ずしもいいというわけではない。ベテランを再登用するというのもよいのではないか。団塊の世代を勇気づけるのではないかと思う。
●アマチュアのスポーツは、ほとんど日の目を見ないが、それなりのスポーツの面白みというのはある。めぐまれない競技団体を育てたり、そのスポーツの持つ楽しさを伝えようということで、BSで番組編成してもらえるとありがたい。
【報道】
●「サンデープロジェクト」に元日本テレビの櫻井よしこさんが出ていた。硬い番組に女性のちょっとおっとりした感じがあって、カリカリしないで最後まですごく楽しく落ち着いて見ることができた。報道系の番組もこれからは、しっかりした意見を持った女性のコメンテーターが出てくるのはとてもいいことだと思う。
●「やじうま」と「スーパーモーニング」は、作り方は一つのテーマを突っ込んで、非常にフレキシブルに拡大してやっており、テレビマンの力が発揮されていると思うが、視聴者が本当に見たい番組をつくろうとしてやってくれているのかなという疑問を感じるときがある。つくる力は持っているのだから、もう少し視聴者のことを考えて視聴率を取りに行ったらどうか。視聴率を取りに行くということは、視聴者が望んでいるつくり方をするということであるので、朝の番組はもう少し考えたほうがいいのではないか。それが、昼にも繋がるし、夕方の「スーパーJチャンネル」にも繋がってくるのだと思うし、そのあたりが課題かなと思う。
●一連の政務調査費の報道は、けしからん地方議員にマイクを突きつけて、顔を出すだけでも実は答えが出ている。テレビだと顔色、応答ぶり、うろたえぶり、怒りかた、この反応を映すだけでももう十分に答えが視聴者に伝わるので、活字のメディアとテレビを比べると絶対的にテレビが有利だなと思う。それだけで報道の意味があるんだということを本当に感じる。テレビの有利なところをどんどん活用して、いわば捜査当局が追えないような社会の裏を報道していってほしい。
●どの報道番組も暗い話、いやな話が多いが、報道番組の中に1時間あれば一つぐらいは報道してもらうだけで心が明るくなるようなところを一味入れてもらえると世の中そんなに悪いことだけじゃないという、それも大事なメッセージだと思う。
●死体のバラバラやらむごい殺人事件で、これはここまでやってどうするのかというくらい非常に丁寧な取材になって無残この上ない。各局が競い合って、微に入り細をうがってやるならテレビ朝日だけは引いてみる。見るほうも辟易しているのだと思うので、そこに少し品が漂うのかとなと思う。あまり突進突進ではなく、引いてみるのも一つの映像のコツみたいなものがあるのではないかと思う。
●おぞましい事件が多いが、朝ごはんの時間帯にどのチャンネルでも首を運んだとか、胴体をどうやって切り刻んだとか、そういう話ばかりで非常に辛かった。やはり限度があるだろうと思う。子供たちへの影響も考え、これ以上の報道はいたしませんとか、何かメッセージを添えて、そういう放送はしないという立場を提示してもらいたい。
【ドラマ】
●「白虎隊」は、内館先生の脚本がすばらしくて、さすがだなと思って音楽を手がけてました。制作の現場でのスケジュール組みに放送まで少しゆとりがあるといいなと思う。でも、とても楽しい仕事でした。(大島委員)
●2夜連続ではもったいなくて、大河ドラマの向こうを張ってじっくりやると、まだまだ漏れた白虎隊の悲しさとか、いろいろな角度で白虎隊を語れたと思う。今の若い人は、歴史ものがずいぶん好きらしく、時代物のほうへ向かっているので、これは一つの大きな畑になるのではないかと思う。
●「マグロ」は番宣がすごかったのですが、マグロの一本釣りのドラマをやるような印象を受けました。特に女性はマグロを釣るのをドラマにしたのだと勘違いをされたのではないかと思う。もう少し「家族の物語」であることを強調する番宣のほうがよかったのではないかと思う。
●「マグロ」は、ものすごく力を入れてつくっているというのはよくわかったが、ドラマの面白味というか、ある種のメッセージがうまく伝わってこないのでちょっとハラハラした。今の社会の中で家族が陥っている危機とは、少し違うように思う。ちょっと古風すぎる感じがした。
●「相棒」について。これからも非常に期待できるのではないかなと思う。この番組の面白さは、脇役である。リアリティのある脇役を生かしているというので、非常に上手なつくりになっていると思う。
【事件 他】
●今起きている事件は、家の問題とか学校の問題とかいろいろあるでしょうが、社会全体の問題としてとらえて、テレビ局がどういうふうに対応していくかということが重要である。社会現象としてテレビ局になにができるかを考えていくのは、とても大切な時代になっているのではないか。
●若者たちは新聞も読まないが、テレビも見ない。テレビを見る場合もばらばらに解きほぐして見てしまう。その一つがワンセグのようなデジタルメディアで、そのアウトレットがたくさんできるとそちらで二次利用、三次利用の儲けが出るのかもしれないが、母体のほうのテレビの全体性、テレビのトータルなインパクトが弱っていくといくらばらばらに切り売りしても、テレビ自身が衰弱するのではないか。
●コンテンツ産業の中心に東京のキー局がいるような時代が出てきているのではないか。ワンセグ放送にしても、これからの使い方次第でどんどん新しいビジネスが開拓できるところまでいきつつあるのでは。
【「SmaSTATION!!」】
●番組を通して香取君のいじめ問題に正面から取り組んでいこうという真剣な姿勢が見られたのは非常によかったと思う。
●朝日新聞でも、いじめについて何回か有識者の方の意見を連載で載せていて、それをパンフレットにして配るというような社告が出ていた。テレビも、例えば「SmaSTATION!!」みたいなものをDVDにして学校とか教育現場に配ることができるとよいと思う。
●多メディア時代、基幹放送であるテレビ朝日としては、視聴率を上げるために娯楽番組中心になってしまうのだが、今回のような番組をやってこそ基幹放送としての価値があるので、そちらのほうも頑張ってほしい。
【音楽番組】
●「ミュージックステーション」は、どこのプロダクションもどこのレコード会社も、音楽番組は「ミュージックステーション」以外には無いという認識でやっているわけで、ここまで持ってきているのは大変な努力だと思う。改めて「報道ステーション」とともに、このステーションの二つはテレビ朝日の宝だなと思う。
【NHK問題】
●放送のことで一番具合が悪くなっているのは、民放にも問題なくはないと思うが、一番はNHKではないかという気がしてならない。
民間放送も公共性があり、ともに支え合って全体として放送の公共性というものを放送界自身が自立して守っていくことがますます重要になっていると思う。
【バラエティ番組】
●「改造!!劇的ビフォーアフタースペシャル」では、一軒だけで残念。その家族の人生とか生き方、暮らし方というものがもろに出て、それがどんなふうに変わっていくのか、明るい未来を予測させるという意味で心和む番組だと思う。あえて言うと、ビフォーアフターのアフターを知りたいと思う。
【テレビ朝日に期待すること】
●テレビでなければ見せられない、テレビを見たら本当にテレビが面白いというもの、テレビならではというものを本気でつくる必要があるのではないか。今陥っている若者たちのある種の閉塞状況なり、そこからの突破を間違えていってしまったという先駆性がそこにあるような気がする。こういうものが何とかドラマにならないだろうかという感じがする。野沢尚さんの「砦なき者」では、大きなメディアのキャスターをフリーターの先駆の若者たちが追い詰めていくという不気味な姿をあの段階でよく描いていたなと感じる。テレビ朝日は、テレビの常識をぶち破る、こういうものを見せるというものをぜひつくって、視聴率も十分稼ぐよう頑張ってほしい。
●メンタルな問題・ワーキングプアの問題が出ているが、この二つの問題はこれからどんどん作ってもらいたい分野の話だと思う。あまりにも手付かずで終わっている問題ではないかと思う。上質な笑いを提供してほしい。そういう上質な笑いが、きっと視聴者のメンタルヘルスにもいい影響を与えるのではないかと思う。
●本体のところでのテレビをどうしたらよいのか。そこで若者に強烈なインパクトを与えることができないだろうかということをつくづく考える。ある意味では、若者にぞっとさせることもテレビはしなくてはいけない。ドキュメンタリーでもドラマでも、そこができないことはないのではないかという気がする。
●テレビでは、書き手の業界とは違い、どの番組がどの視聴率を出したか、あるいはどの番組に負けたかはっきりわかるのでやりがいがあるし楽しい、頑張りがいがある業界だなと思う。つくりがいもあるだろうが、逆に言うとその視聴率の世界の中では、全体を見失い、その箱の中で戦いに終始することが大いにあるのではないか。テレビ朝日は、時として全体を見通すような、見渡すような態度と番組を提供したらいかがかと思う。
●テレビ朝日は、「アタック・ザ・トップ」の標語をかかげているが、各社各局が並びの中ですぐれたものをつくるよりは、今この状況の中で、テレビ朝日はテレビの常識をぶち破り、それでまた視聴率も十分稼ぐように頑張っていただきたいと思う。
【テレビの影響力】
●他局の番組で取り上げた「納豆ダイエット」の話。納豆が売り切れたというのはとても恐ろしい話で、これだけの影響力を地上波は持っているのだという恐れに似たものを感じた。我々はもろく、なおかつテレビの影響力を強く感じた。
●最近のテレビ朝日のヒットは、松岡修造さんのコメンテーター起用だと思う。
●松岡修造さんの情熱だとか、言葉を聞いているとある意味安らぎを覚える場合がある。テレビ朝日のコメンテーターはかなり充実していると思う。宮嶋泰子さんなど局育ちで色々なスポーツをずっとフォローしている立派な人もいる。
●若いコメンテーターばかりが必ずしもいいというわけではない。ベテランを再登用するというのもよいのではないか。団塊の世代を勇気づけるのではないかと思う。
●アマチュアのスポーツは、ほとんど日の目を見ないが、それなりのスポーツの面白みというのはある。めぐまれない競技団体を育てたり、そのスポーツの持つ楽しさを伝えようということで、BSで番組編成してもらえるとありがたい。
【報道】
●「サンデープロジェクト」に元日本テレビの櫻井よしこさんが出ていた。硬い番組に女性のちょっとおっとりした感じがあって、カリカリしないで最後まですごく楽しく落ち着いて見ることができた。報道系の番組もこれからは、しっかりした意見を持った女性のコメンテーターが出てくるのはとてもいいことだと思う。
●「やじうま」と「スーパーモーニング」は、作り方は一つのテーマを突っ込んで、非常にフレキシブルに拡大してやっており、テレビマンの力が発揮されていると思うが、視聴者が本当に見たい番組をつくろうとしてやってくれているのかなという疑問を感じるときがある。つくる力は持っているのだから、もう少し視聴者のことを考えて視聴率を取りに行ったらどうか。視聴率を取りに行くということは、視聴者が望んでいるつくり方をするということであるので、朝の番組はもう少し考えたほうがいいのではないか。それが、昼にも繋がるし、夕方の「スーパーJチャンネル」にも繋がってくるのだと思うし、そのあたりが課題かなと思う。
●一連の政務調査費の報道は、けしからん地方議員にマイクを突きつけて、顔を出すだけでも実は答えが出ている。テレビだと顔色、応答ぶり、うろたえぶり、怒りかた、この反応を映すだけでももう十分に答えが視聴者に伝わるので、活字のメディアとテレビを比べると絶対的にテレビが有利だなと思う。それだけで報道の意味があるんだということを本当に感じる。テレビの有利なところをどんどん活用して、いわば捜査当局が追えないような社会の裏を報道していってほしい。
●どの報道番組も暗い話、いやな話が多いが、報道番組の中に1時間あれば一つぐらいは報道してもらうだけで心が明るくなるようなところを一味入れてもらえると世の中そんなに悪いことだけじゃないという、それも大事なメッセージだと思う。
●死体のバラバラやらむごい殺人事件で、これはここまでやってどうするのかというくらい非常に丁寧な取材になって無残この上ない。各局が競い合って、微に入り細をうがってやるならテレビ朝日だけは引いてみる。見るほうも辟易しているのだと思うので、そこに少し品が漂うのかとなと思う。あまり突進突進ではなく、引いてみるのも一つの映像のコツみたいなものがあるのではないかと思う。
●おぞましい事件が多いが、朝ごはんの時間帯にどのチャンネルでも首を運んだとか、胴体をどうやって切り刻んだとか、そういう話ばかりで非常に辛かった。やはり限度があるだろうと思う。子供たちへの影響も考え、これ以上の報道はいたしませんとか、何かメッセージを添えて、そういう放送はしないという立場を提示してもらいたい。
【ドラマ】
●「白虎隊」は、内館先生の脚本がすばらしくて、さすがだなと思って音楽を手がけてました。制作の現場でのスケジュール組みに放送まで少しゆとりがあるといいなと思う。でも、とても楽しい仕事でした。(大島委員)
●2夜連続ではもったいなくて、大河ドラマの向こうを張ってじっくりやると、まだまだ漏れた白虎隊の悲しさとか、いろいろな角度で白虎隊を語れたと思う。今の若い人は、歴史ものがずいぶん好きらしく、時代物のほうへ向かっているので、これは一つの大きな畑になるのではないかと思う。
●「マグロ」は番宣がすごかったのですが、マグロの一本釣りのドラマをやるような印象を受けました。特に女性はマグロを釣るのをドラマにしたのだと勘違いをされたのではないかと思う。もう少し「家族の物語」であることを強調する番宣のほうがよかったのではないかと思う。
●「マグロ」は、ものすごく力を入れてつくっているというのはよくわかったが、ドラマの面白味というか、ある種のメッセージがうまく伝わってこないのでちょっとハラハラした。今の社会の中で家族が陥っている危機とは、少し違うように思う。ちょっと古風すぎる感じがした。
●「相棒」について。これからも非常に期待できるのではないかなと思う。この番組の面白さは、脇役である。リアリティのある脇役を生かしているというので、非常に上手なつくりになっていると思う。
【事件 他】
●今起きている事件は、家の問題とか学校の問題とかいろいろあるでしょうが、社会全体の問題としてとらえて、テレビ局がどういうふうに対応していくかということが重要である。社会現象としてテレビ局になにができるかを考えていくのは、とても大切な時代になっているのではないか。
●若者たちは新聞も読まないが、テレビも見ない。テレビを見る場合もばらばらに解きほぐして見てしまう。その一つがワンセグのようなデジタルメディアで、そのアウトレットがたくさんできるとそちらで二次利用、三次利用の儲けが出るのかもしれないが、母体のほうのテレビの全体性、テレビのトータルなインパクトが弱っていくといくらばらばらに切り売りしても、テレビ自身が衰弱するのではないか。
●コンテンツ産業の中心に東京のキー局がいるような時代が出てきているのではないか。ワンセグ放送にしても、これからの使い方次第でどんどん新しいビジネスが開拓できるところまでいきつつあるのでは。
【「SmaSTATION!!」】
●番組を通して香取君のいじめ問題に正面から取り組んでいこうという真剣な姿勢が見られたのは非常によかったと思う。
●朝日新聞でも、いじめについて何回か有識者の方の意見を連載で載せていて、それをパンフレットにして配るというような社告が出ていた。テレビも、例えば「SmaSTATION!!」みたいなものをDVDにして学校とか教育現場に配ることができるとよいと思う。
●多メディア時代、基幹放送であるテレビ朝日としては、視聴率を上げるために娯楽番組中心になってしまうのだが、今回のような番組をやってこそ基幹放送としての価値があるので、そちらのほうも頑張ってほしい。
【音楽番組】
●「ミュージックステーション」は、どこのプロダクションもどこのレコード会社も、音楽番組は「ミュージックステーション」以外には無いという認識でやっているわけで、ここまで持ってきているのは大変な努力だと思う。改めて「報道ステーション」とともに、このステーションの二つはテレビ朝日の宝だなと思う。
【NHK問題】
●放送のことで一番具合が悪くなっているのは、民放にも問題なくはないと思うが、一番はNHKではないかという気がしてならない。
民間放送も公共性があり、ともに支え合って全体として放送の公共性というものを放送界自身が自立して守っていくことがますます重要になっていると思う。
【バラエティ番組】
●「改造!!劇的ビフォーアフタースペシャル」では、一軒だけで残念。その家族の人生とか生き方、暮らし方というものがもろに出て、それがどんなふうに変わっていくのか、明るい未来を予測させるという意味で心和む番組だと思う。あえて言うと、ビフォーアフターのアフターを知りたいと思う。
【テレビ朝日に期待すること】
●テレビでなければ見せられない、テレビを見たら本当にテレビが面白いというもの、テレビならではというものを本気でつくる必要があるのではないか。今陥っている若者たちのある種の閉塞状況なり、そこからの突破を間違えていってしまったという先駆性がそこにあるような気がする。こういうものが何とかドラマにならないだろうかという感じがする。野沢尚さんの「砦なき者」では、大きなメディアのキャスターをフリーターの先駆の若者たちが追い詰めていくという不気味な姿をあの段階でよく描いていたなと感じる。テレビ朝日は、テレビの常識をぶち破る、こういうものを見せるというものをぜひつくって、視聴率も十分稼ぐよう頑張ってほしい。
●メンタルな問題・ワーキングプアの問題が出ているが、この二つの問題はこれからどんどん作ってもらいたい分野の話だと思う。あまりにも手付かずで終わっている問題ではないかと思う。上質な笑いを提供してほしい。そういう上質な笑いが、きっと視聴者のメンタルヘルスにもいい影響を与えるのではないかと思う。
●本体のところでのテレビをどうしたらよいのか。そこで若者に強烈なインパクトを与えることができないだろうかということをつくづく考える。ある意味では、若者にぞっとさせることもテレビはしなくてはいけない。ドキュメンタリーでもドラマでも、そこができないことはないのではないかという気がする。
●テレビでは、書き手の業界とは違い、どの番組がどの視聴率を出したか、あるいはどの番組に負けたかはっきりわかるのでやりがいがあるし楽しい、頑張りがいがある業界だなと思う。つくりがいもあるだろうが、逆に言うとその視聴率の世界の中では、全体を見失い、その箱の中で戦いに終始することが大いにあるのではないか。テレビ朝日は、時として全体を見通すような、見渡すような態度と番組を提供したらいかがかと思う。
●テレビ朝日は、「アタック・ザ・トップ」の標語をかかげているが、各社各局が並びの中ですぐれたものをつくるよりは、今この状況の中で、テレビ朝日はテレビの常識をぶち破り、それでまた視聴率も十分稼ぐように頑張っていただきたいと思う。
【テレビの影響力】
●他局の番組で取り上げた「納豆ダイエット」の話。納豆が売り切れたというのはとても恐ろしい話で、これだけの影響力を地上波は持っているのだという恐れに似たものを感じた。我々はもろく、なおかつテレビの影響力を強く感じた。
< 局側見解 >

●今年は、もう一度数字にこだわってやっていきたいと思う。各局の視聴率争いは激しいが、その中でも視聴者のことを心にとめてやっていきたいと強く感じた。
●同じ日に同じような番組が3つも4つも時間帯が重なるということは、視聴者の皆さんの選択肢を自分たちで狭めていっているようなところもある。今後、そういうところを配慮しながら戦っていきたいと感じた。
●実績のあるものをベースに数字の取れる取れないという部分のデータを重視することがあるので、新しいものに挑戦するという勇気というものが少しかけているのではと反省している。現場からの提案に、改めて、編成として応援、支援し、50周年に向けて一つでも二つでも世の中に出していけたらいいなと思う。
●視聴者が不在になるような、視聴者の思うというものを抜いた形での番組編成ということはせず、いつでも視聴者のことを心にとめてやっていきたい。
●影響力の大きさ等々も考えて、明るい話題で視聴率を取れるように今年も頑張っていきたい。
●「マグロ」について。ちょっと中身を見せすぎたこととか、家族の物語ということが伝わらなかったのかなというところや、今の家族が抱える問題とシンクロするみたいなところまでやはり届かなかったなという反省点がある。今後のドラマづくりの参考にしていきたい。
●「白虎隊」に関して出たご意見で、今後はきちんと余裕をもって音楽を作れるように考えたい。
●「白虎隊」について。ものすごく異例に若い人が視聴者に多く、これは脚本の「現代から入るやり方」とか、ジャニーズの若いキャストが入ったということが大きいと思う。局制作で東映に制作協力という異例の形で局の主導でやらせていただいたのですが、これも時代劇の幅を広げた一つの作品だと思う。今後も続けていきたい。
●一つの事件を伝えることに一生懸命になり過ぎて、全体の状況をきちっと伝えていないのではないかということは、本当に気を付けなくてはいけないところだと思う。
●自分たちが感じる一生懸命さ、面白さみたいなものが前面に出て、視聴者が何を欲していて、どういうものを見たいのかということ、伝えなければいけないものが何なのかということ、もうすこし外側からの目というものがどうしてもかけがちになることがあります。それについては本当に肝に銘じて報道していきたいと思います。
●今年は、速報性だけではなく調査報道を含めて、ひとつ追求するものをそれぞれが持った報道をやっていきたいと思う。
●松岡修造さんに関して、「報道ステーション」の出演者でもあり、常日頃スポーツイベントと連携している中、本人とスタッフが一緒に、どのレベルの視聴者へ向けていこうか、コメントは研究しています。
●プロ野球中継のコメンテーターに関しては、今後も研究していかなければいけないと思っています。
●「GET SPORTS」はこの4月から10年目に入りますが、どのスポーツにおいてもどの選手がどのような工夫をして可能性のある限り戦っていくか、特にこれから北京オリンピックに向けて、色々な選手を取り上げて展開していきたいと思っている。
●スポーツですが、今年はまたアジアカップ、それからオリンピックへどう出場していくかというイベントが、サッカー、そして野球も含めて目白押し。その選手たちの精神を代弁して企画、放送を続けていきたいと思います。
●同じ日に同じような番組が3つも4つも時間帯が重なるということは、視聴者の皆さんの選択肢を自分たちで狭めていっているようなところもある。今後、そういうところを配慮しながら戦っていきたいと感じた。
●実績のあるものをベースに数字の取れる取れないという部分のデータを重視することがあるので、新しいものに挑戦するという勇気というものが少しかけているのではと反省している。現場からの提案に、改めて、編成として応援、支援し、50周年に向けて一つでも二つでも世の中に出していけたらいいなと思う。
●視聴者が不在になるような、視聴者の思うというものを抜いた形での番組編成ということはせず、いつでも視聴者のことを心にとめてやっていきたい。
●影響力の大きさ等々も考えて、明るい話題で視聴率を取れるように今年も頑張っていきたい。
●「マグロ」について。ちょっと中身を見せすぎたこととか、家族の物語ということが伝わらなかったのかなというところや、今の家族が抱える問題とシンクロするみたいなところまでやはり届かなかったなという反省点がある。今後のドラマづくりの参考にしていきたい。
●「白虎隊」に関して出たご意見で、今後はきちんと余裕をもって音楽を作れるように考えたい。
●「白虎隊」について。ものすごく異例に若い人が視聴者に多く、これは脚本の「現代から入るやり方」とか、ジャニーズの若いキャストが入ったということが大きいと思う。局制作で東映に制作協力という異例の形で局の主導でやらせていただいたのですが、これも時代劇の幅を広げた一つの作品だと思う。今後も続けていきたい。
●一つの事件を伝えることに一生懸命になり過ぎて、全体の状況をきちっと伝えていないのではないかということは、本当に気を付けなくてはいけないところだと思う。
●自分たちが感じる一生懸命さ、面白さみたいなものが前面に出て、視聴者が何を欲していて、どういうものを見たいのかということ、伝えなければいけないものが何なのかということ、もうすこし外側からの目というものがどうしてもかけがちになることがあります。それについては本当に肝に銘じて報道していきたいと思います。
●今年は、速報性だけではなく調査報道を含めて、ひとつ追求するものをそれぞれが持った報道をやっていきたいと思う。
●松岡修造さんに関して、「報道ステーション」の出演者でもあり、常日頃スポーツイベントと連携している中、本人とスタッフが一緒に、どのレベルの視聴者へ向けていこうか、コメントは研究しています。
●プロ野球中継のコメンテーターに関しては、今後も研究していかなければいけないと思っています。
●「GET SPORTS」はこの4月から10年目に入りますが、どのスポーツにおいてもどの選手がどのような工夫をして可能性のある限り戦っていくか、特にこれから北京オリンピックに向けて、色々な選手を取り上げて展開していきたいと思っている。
●スポーツですが、今年はまたアジアカップ、それからオリンピックへどう出場していくかというイベントが、サッカー、そして野球も含めて目白押し。その選手たちの精神を代弁して企画、放送を続けていきたいと思います。
以上