放送番組審議会

tv asahi「放送番組審議会」からのお知らせ

PROGRESS賞

■「第25回 PROGRESS賞」受賞作決定

テレビ朝日系列24社の番組審議会委員が選考する「第25回 PROGRESS賞」の最優秀賞、優秀賞、および奨励賞が下記の通り決定し、10月17日、テレビ朝日系列24社放送番組審議会委員代表者会議で表彰式が行われました。

【最優秀賞】 北陸朝日放送株式会社

「言わねばならないこと ~防空演習を「嗤った」男・桐生悠々~」

【優秀賞】 九州朝日放送株式会社

「まさか、私が ~九州豪雨が遺したもの~」

【奨励賞】 名古屋テレビ放送株式会社

メ~テレドキュメント
「常滑エピテーゼ ~カタチとこころ~」

【奨励賞】 青森朝日放送株式会社

テレメンタリー2019
「はしりたい ~難病A-Tと向き合う母子(おやこ)の絆~」

○最優秀賞

「言わねばならないこと ~防空演習を「嗤った」男・桐生悠々~」(72分)

制 作 北陸朝日放送(P:三浦 信幸 D:黒崎 正己、谷口 洸亮 カメラ:川岸 正浩 編集:牧田 邦和 朗読:中村 敦夫)

放送日 2018年11月18日

(番組内容)

 金沢市出身の新聞人・桐生悠々。信濃毎日新聞の主筆だった1933年(昭和8年)8月、軍部の演習を批判した社説「関東防空大演習を嗤う」で軍部の逆鱗に触れ、新聞社を追われる。その後、個人雑誌「他山の石」を発行し、度重なる発禁処分を受けながらも軍部の暴走を批判し続けたが、太平洋戦争直前の1941年9月に他界した。
 番組では、悠々の論説記事を読み直し、現代のニッポンにも通じるその主張の普遍性を訴える。また、在郷軍人会と特高警察という当時の言論抑圧機構の実態を究明するほか、悠々の子孫を訪ね、家族が戦後をどう生きたかも追う。加えて、現代ジャーナリズムの直面する危機をあぶり出し、桐生悠々の苦難が単に過去の歴史譚ではないことを訴える。

○優秀賞

「まさか、私が ~九州豪雨が遺したもの~」(48分)

制 作 九州朝日放送(P:永山 弘二 D:大賀 真由子)

放送日 2018年5月25日

(番組内容)

 福岡県内で37人もの命を奪った2017年7月5日の九州豪雨(関連死含む・行方不明2人)。24時間に半年分もの雨が集中して降ったあの日、何が起きていたのか。取材班は豪雨当日に朝倉市の消防に寄せられた438件の通報内容の全記録を入手した。そこには必死に助けを求める住民の叫び声と、未曾有の豪雨を前に現場にたどり着くことすらできない救助隊員の現実があった。被災者100人へのアンケートや独自取材で新たに分かった行政の“マニュアル違反”など様々な角度から今回の豪雨を徹底検証し、災害時における避難行動のあり方を探った。

○奨励賞

メ~テレドキュメント
「常滑エピテーゼ ~カタチとこころ~」(50分)

制 作 名古屋テレビ放送(P:村瀬 史憲 D:石神 愛子アナウンサー 撮影:鈴木 崇義)

放送日 2019年3月25日

(番組内容)

 病気やけがで失われた体の部分を補う装具を“エピテーゼ”と呼ぶ。愛知県常滑市にある石膏型メーカー「マエダモールド」は半世紀に渡って常滑焼の生産を支えてきた。マエダモールドの工房を覗くと、本物そっくりの“おっぱい”がずらりと並んでいる。乳がんなどで乳房を失った人のためのエピテーゼ、人工乳房である。ペットボトルの普及などで常滑焼の生産自体が減り、「型」の注文も減少の一途を辿る中で、新たに作り始めたのが、エピテーゼであった。常滑の小さな会社が作ったエピテーゼで人生を取り戻していく女性たちの姿を描く。

○奨励賞

テレメンタリー2019
「はしりたい ~難病A-Tと向き合う母子(おやこ)の絆~」(25分)

制 作 青森朝日放送(P:帷子 聖修、高橋 芳樹 D:中嶌 修平 撮影・編集:櫻田 太志 音声:木村 昇)

放送日 2019年2月25日

(番組内容)

 平均寿命約26歳、治療法のない難病A-Tを患う、青森市の小山内龍弥君(11)。病気の症状は悪化の一途を辿り、歩行が困難となり、3年前に車いすでの生活となった。母親の美和子さん(37)はNPO法人を立ち上げ、県内だけでなく東京などで病気の認知活動を続けている。いつも一緒に過ごして来た二人だが、病状が進むにつれて夢や将来のことについて語らなくなった。それでも、病気に負けず、未来をみつめる親子のストーリーを描く。