HOME > 番組向上への取り組み > 放送番組審議会 > tv asahi「放送番組審議会」からのお知らせ

放送番組審議会

tv asahi「放送番組審議会」からのお知らせ

第87回 テレビ朝日系列24社 放送番組審議会委員代表者会議 報告

2018年10月18日(テレビ朝日 特別会議室)

議題『地上波テレビが生き残るためには 〜インターネット社会の中で〜』

【委員代表者の意見・提言】

<地上波テレビの“信頼性”を生かす>

●情報の信ぴょう性を検証し、背景を把握し、事実を放送し、見解を示す。その活動の連続が視聴者の信頼に繋がる。事実に裏付けされた情報を国民に届けることにテレビの存在価値がある。

●ニュースを発生ベースで表面的に伝えるだけでなく、もっと深掘りし、問題の本質、背景も伝えてほしい。それがネットとの違いに繋がり、テレビの信頼性をより上げる。

●テレビは正確性、客観性、公平性をもっと社会に強くアピールする必要がある。インターネットの情報の信頼性を見極める必要があることは認知されている。

●沖縄県知事選で、地元の新聞がインターネットの検証を記事にした。テレビでもインターネットのニュースについて、これは嘘で真実はこうだと検証し、視聴者に伝えることも重要。

●地上波テレビの信頼性を担保している1つは放送法。番組審議会もその規定によって置かれており、役割が今後色々な意味で重要になる。もう1つは受動性。弱者の味方のメディアであり、「もっと優しく、寄り添って、親切に」という部分が信頼性を支えている。

●今後孤立化に向かう社会の中で、テレビは社会基盤として皆が共有でき、人間の繋がりを保つ絶対不可欠の存在になっていくだろう。そのためにもテレビは信頼できる存在でなければならない。

●ジャーナリスティックな問題提起、政権に対する問いかけは、テレビが一番大きな力を持っている。憲法改正国民投票については、国民レベルでテレビ局が果たすべき役割が非常に大きい。

<災害時>

●西日本豪雨の際、いつ避難すべきかの判断に、テレビではなく、インターネットの雨雲レーダーが役に立った。テレビはネットに負ける面が沢山あることを考えた上で、共存に力を入れていくべき。

●北海道の地震の際、札幌市内のあるエリアで液状化が起こり、大きく報道された。無事なエリアの住民にも全国からお見舞いメッセージが送られ、スマホのバッテリーがどんどん減った。メディアが伝えるべきは、「大丈夫なエリアもある」ということ。「無用なメッセージは控えて」という情報発信が求められる。単なる事実の提供にとどまらず、背後にある真実の提供に踏み込むことが必要。

●災害報道ではどのチャンネルも同じ場所から中継していることがある。インターネットに対抗していくためには、各局が中継場所を分担するなどの協力が必要。

<ローカル局の使命>

●地域密着により得た信頼性を、放送を通じて地方創生に生かすという視点が必須。地方の優れたところ、魅力を掘り下げることが活性化の一助になる。

●過去の災害が風化するなか、地域に根付いた丁寧な取材、継続的な情報発信が局の信頼を作っていく。

●ローカルでは生活情報番組が欠かせない。更に充実させてインターネットと差別化を。キー局、ブロック局、新聞社と連携し、グループ力を発揮して、特徴を出してほしい。

●ローカルにはまだ知られていない伝統的な風習などが眠っている。4K8Kを活用した全国発信を。

●ローカル局は地域密着が重要。地域の文化を国内だけでなく、海外へ向けて発信することが必要。

●気象情報は大きく生活に関わる。夕方の天気予報で市町村単位の細かい情報が出され、注目されている。

<インターネットへの展開>

●テレビが培ってきた価値や公共的役割をインターネットの世界に拡張することによって、信頼のあるインターネットの事業ができ、内容の暴走を調整する中心的な核となる存在を示すこともできる。

●インターネットの利便性や面白さのみに着目し、必要以上に悲観論に傾くと、地上波テレビが長年築いてきた強みを壊す。ネットは配信手段として活用すべき対象であり、補完的にどう使っていくかが課題。

●ネットをコンテンツの伝送手段と捉えれば、世界へ発信し、海外の視聴者もターゲットにできる。

●テレビ局には設備産業という立場があり、電波塔や送信所などの建設と保全が求められる。経済合理性を理由に電波を手放さないためにはどうしたらよいか、今から考えなければならない。

●災害時ローカル局が細かい情報を放送した。地元を離れ、東京あるいは海外にいる人が更に知りたい場合には、インターネットが必要。突発時にはローカル局としての役目もネットを使ってできるとよい。

<その他>

●地上波テレビは「文化現象」。ぬくもりの文化技術であり、ぜひ消さないでほしい。

●若い世代はテレビを常時つけている習慣はないが、選んで見ている。スポーツは生で大きい画面で見たい。テレビでしかできないことを追求してほしい。

●若い世代には、地上波テレビについてこの会議の議論とは別の位相の考え方がある。その声を番組審議会としてどう聞き取って、局にフィードバックしていくかが課題。

●テレビを見る楽しみの根源を、問い直す必要がある。インターネットとは違うテレビの魅力とは、映像の中に入っていけ、そこにコミュニケーションがあることではないか。

【局側見解】

*テレビ朝日 西総合編成局長

●技術革新はどんどん進み、予測は難しい。どんな時代でも、どんなデバイスでも見たいと思ってもらえるコンテンツを作ること、60年近く培ってきた圧倒的なコンテンツ力を磨いていくことが原点になる。

*朝日放送テレビ 清水総合編成局長

●災害報道の重要性など改めてご指摘いただいたが、報道の使命をきちんと果たすためにも、インターネットとも共存していきたい。

*テレビ朝日 篠塚取締役 報道局長

●報道局を、24時間ニュースのAbemaNewsを中心にニュースを出していく体制に替えた。災害時のローカル特番の同時再送信等、地域情報を出すプラットホームとしても使用可能。地上波テレビの信頼性をもとに、ネット世界でも若い世代を中心にしっかりリーチ出来る報道の基盤を作っていきたい。

*テレビ朝日 大場デジタル事業センター長

●放送局としての信頼、コンテンツ力を礎として、放送のマスリーチという部分とインターネットの双方向という特性と役割を今後の情報提供や事業に活かしていきたい。

<吉田HD社長冒頭挨拶>

  テレビ局にとってはインターネットと真正面から向き合わざるを得ない時代である。AbemaTVは、アプリのダウンロード数が3,400万を突破する大きなメディアに育ちつつあり、TVerのダウンロード数も1,500万を超えた。インターネットでテレビのコンテンツ、あるいは独自のものを流すことは、非常な勢いで進んでいる。
 4月クールの土曜ナイトドラマ「おっさんずラブ」は、インターネットなどで大きな話題になり、見逃し配信は過去最高を記録した。DVDやオフィシャルブック、公式グッズも記録的な売り上げとなっている。海外にも配信され、改めて通信と放送の融合の大事さを感じた。
 テレビ朝日では、11月1日付で「インターネット・オブ・テレビジョンセンター」という経営直属の組織を設立し、インターネットへの取り組みをさらに進める。

以上

PAGE TOP