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放送番組審議会

tv asahi「放送番組審議会」からのお知らせ

第80回テレビ朝日系列24社放送番組審議会委員代表者会議 報告

平成23年10月27日 (テレビ朝日 特別会議室にて)

〜第1部 系列委員代表者からの意見発表〜
◇ 課題  震災報道とテレビ報道

<評価点>

●テレビ局が自分たちの役割を認識し、国民のニーズに応えたと思う。テレビ朝日の総力を挙げた報道の威力が感じられ、各キャスターの冷静沈着な報道が良かった。

●被災者に寄り添った視点で、被災者自身が伝えたいことに重きを置いて取材報道を行うべきであるという点は、阪神大震災のときと比べると大きく改善している。

●被災地から離れた人たちに何かしたい、何かをしなければと感じさせたのはテレビ報道の力である。

●L字放送で生活情報をたくさん流していた。これは非常に助かった。

<課題・提言>

*震災全般

●パニックが起きるかもしれないと報道を抑制することは、かえって疑心暗鬼を生んで混乱の引き金にもなりかねないという大変やっかいな時代。パニックを招くことなしに正確な報道を伝えるにはどうしたらいいか、メディアとしてあらためて議論を重ねていく必要がある。

●震災時、まともに報道できたメディアはなく、お手上げであったにもかかわらず、「東電が……」とか「政府が……」と批判をしている。その前に自分たちができたことは何か、できなかったことは何であったかを検証し、自己分析する必要があるのではないか。それがメディアとしての大切な出発点になるのではないか。

●被災者のために頑張る警察官や自衛官、消防士、ボランティアの人々の姿なども、もっと取り上げてほしい。

●津波などの非常に激烈な映像の頻用は避けてほしい。非常にインパクトがあるから使う気になるのだろうが、いろんなことを考えると控えたほうがいい。ピンポイント映像が被災地への物資のまばらな到達を生み出すということも考えなければいけない。

●被災地側から見ると首都圏というのはある意味でローカル。ところが、そのローカルな地域のテレビ局やスタジオが、原発や被災地の「現場」をつくっているという印象を受けてしまう。現場は別にあるのに、首都圏のテレビ局が勝手に現場をつくるな、そういう印象を持つ人はとても多い。もっと幅の広い健全な常識を持って欲しい。現地と首都圏テレビ局との温度差を感じる。

●地元メディアが福島県から全国へ真実を伝えることが非常に重要である。

*原発事故関連

●福島原発事故は、人災であるという側面が大きかったように思われる。これは、原子力行政のあり方を問う重大事案なので、「想定外」という説明で終わらせることなく、徹底した検証と提言を含めた報道が望まれる。

●原子力発電所に関するメディア報道のあり方という点で、正確、迅速で偏りのない情報を伝えてほしい。また専門家ではない素人にも理解できるようなわかりやすい解説報道に努めてほしい。

●政府や東電が社会的パニックを恐れて都合の悪いことは伏せたのかもしれないが、政府・東電の発表だけではわからないことが多すぎる。政府や東電発表の信頼度は低下しており、情報の信憑性のギャップを埋めていくことがメディアに求められている。発表ジャーナリズムではなく、原発災害の実相に迫る報道を期待したい。

●福島事故を過小評価するような知見、見解が目立ったのではないだろうか。起きていることが何なのか、それを正確に伝えられる専門記者をぜひ育ててほしい。今後、系列として人材を育成するという発想の転換と戦略的な思考、これが必要になってくる。

●大震災、原発は現在進行中の問題なのに、早くも形式化や風化が起こっている。継続的にしつこく報道してほしい。

*CM関連

●AC広告は本数が限られていて、CMというのは使うにつれてすり切れてしまって鬱陶しさが出てくる。そこを少し考えるべきだろう。

〜第2部 全体討議〜
◇局側見解・意見交換

<テレビ朝日が震災報道全般にどんな姿勢で取り組んだのか>

●地震発生が3月11日の14時46分、速報が出たのは14時48分56秒、マスターカットされたのが14時51分30秒。地震発生後、直ちに特別編成を実施した。コマーシャルなしでの連続放送時間は、民放各局に比べて最も長い、約74時間。震災関連報道以外の番組が放送されるまで、約 103時間にわたって、連続して震災報道を続けた。その後も弾力的に報道特番の編成を行ない、基本のレギュラー編成に復帰したのは──レギュラー編成といっても一部、徐々にではあるが、6日後の3月17日から。また、常時L字放送については、約10日間・ 240時間、実施している。そのほかUストリームなどによる配信も約59時間行った。これから年末にかけても、様々な特別編成を予定している。

●政府も東電もメディアも何か隠しているのではないか、本当のことを言ってないのではないかと、視聴者から電話・メール・手紙等が各番組に沢山届いたが、明確な事実を隠したことは一度もない。ただ、何が明確な事実かということが分からないために、政府・東電・保安院の発表を垂れ流す“発表ジャーナリズム”と言われるような側面があったと感じている。それは私たちテレビの内側が総体として原発に無知だったこと、取材現場にアクセスできなかったこと等によるものだ。専門記者の育成はテレビ朝日のみならず、テレビ朝日系列全体で緊急の課題と考えている。

●いたずらに不安を煽らないという姿勢は、原発事故発生から現在に至るまで一貫している。それは大事なことだと今でも思っているが、一方で、特に初期報道において、起こり得る危機の可能性の指摘が十分ではなかったと反省している。

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